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「隠れた好投手を探せ!」2022年夏の高校野球

2022年の夏
第104回全国高校野球選手権大会

「今大会の優勝候補は?」
と聞かれて「大阪桐蔭」と小学生でも思いつきそうな予想はしたくない。
どうやら私はそういう人間らしい。

それと同様に「今大会の注目投手は?」と聞かれて

近江・山田投手
京都国際・森下投手
大阪桐蔭・川原、別所、前田投手
鳴門・冨田投手
智辯和歌山・塩路、武元投手
日本文理・田中投手
横浜・杉山投手
仙台育英・古川投手

といった「もうすでに全国区の知名度」を誇る投手の名前を挙げても面白くない。

「あまり注目されていないけど好投手」
ここに触れられて初めて価値があるのではないだろうか。

今日は個人的に「良い投手だなぁ」と感じた「あまり騒がれていない好投手」を紹介させていただきます。

ただ挙げていくとキリがなくなるのは目に見えている!
というわけで7人(7校)に絞って紹介します。


①旭川大 池田 翔哉・山保 良太(ともに右オーバーハンド)


北北海道大会では背番号7の山保が先発、エースの池田がリリーフを担当することが多かった。ともに180cmを超える長身から140キロ台のストレートが武器の本格派。そして両投手とも大型右腕の割りに力任せではなく、制球力もあり1試合平均の四死球1.4は好成績。センバツに出場して九州国際大付と延長の激戦を演じたクラーク国際打線を抑え込んだ投球は見事だった。
甲子園では初戦で大阪桐蔭と対戦するが、2枚看板で番狂わせを起こせるか!?

②札幌大谷 森谷 大誠(左オーバーハンド)

今大会、東海大札幌の門別、知内の坂本といったプロ注目のサウスポーが多くいた南北海道。その中で一番驚かされたのが札幌大谷の森谷投手だった。148キロを記録したストレートは馬力を感じさせ、スライダー・シンカーも抜群の切れ味。打力もなかなか力があり、今大会の隠れた実力校ではないかと筆者はみている。ただ懸念されるのは森谷投手のコントロール。決勝の知内高校戦でも疲れの見えた終盤に制球が乱れる傾向があった。森谷投手のコントロールが安定すると、強豪校でもなかなかとらえるのは難しいはずだ。

③聖望学園 岡部 大輝(右スリークォーター)

この投手は埼玉大会の決勝、浦和学院戦を見るまで全くノーマークだった。
昨夏は県大会初戦で同じく浦和学院と対戦し、満塁ホームランを浴びてコールド負け。その教訓を生かして磨き上げた安定した下半身。そこから生み出される制球力が大きな武器。今年の決勝は強打の浦和学院を相手に4安打完封勝ち。コーナー、特に膝元を突くストレートは130キロ台だがなかなかとらえられないだろう。捕手の江口キャプテンの好リードも目立った。バッテリーの投球術にも注目して欲しい。
気の強そうな表情、そして精神的な強さ。
とにかく見ていて気持ちが良い投手だ。

④創志学園 岡本 洸太郎(右サイドスロー)

「この投手はなかなか打てない」これが率直な感想だ。
右サイドスローではあるが技巧派ではない、まぎれもなく本格派だ。
右サイドから繰り出される速球は常時140キロを超え、MAXは147キロ。岡山大会の決勝では倉敷商を完封。大胆に内角を突く重そうなストレートの球威は最後まで衰えなかった。サイドからの速いクセ球は初見で対応するのは厄介だ、また1試合平均四死球2個と制球力もあり、バックの守備も固く5試合でエラーは1つ。記録には表れないファインプレーも多く、岡本投手にとっては心強い味方だろう。

⑤下関国際 古賀 康誠(左腕)、仲井 慎(右腕)、松尾 勇汰(右腕)

3人ともに140キロを超える球威を持つ好投手トリオ。夏を勝ち抜くには必要な要素だ。とくに古賀は身長180の大型サウスポー、ストレートのMAXは145キロと将来性も豊か。そして古賀と松尾は去年2年生でセンバツのマウンドを仲井はショートで甲子園を経験している。その際は健大高崎を相手に7回まで2失点、終盤8回に力尽きて2-6で敗戦。甲子園を経験しているというのは大きな強みになっているだろう。チーム全体としても去年のセンバツメンバーがほとんど残っており、楽しみなチームの一つである。

⑥九州学院 直江 新(右オーバーハンド)

「ノビのあるストレートとはこういう球質」と感じさせてくれる好投手。球速は140キロをコンスタントに越え、スライダーのキレも素晴らしい。まだ2年ではあるがフォームも非常に美しく、コントロールも良い為とても安定感のある「投手らしい投手」である。その表情からも野球を楽しんでいるというのがよく分かり、とても魅力的で応援したくなる選手だ。チームはヤクルト村上選手の弟である村上慶太が注目されるが、個人的には直江投手の全国デビューを楽しみにしている。

⑦富島(宮崎)  日高 暖己(右オーバーハンド)

今大会最大の掘り出し物となるか?
184cmの細身の長身から繰り出される149キロを計測したストレートは本当に速い。豪球というよりもノビを感じさせる球質だ。
普段の温厚そうで素朴な表情がマウンドに立つと別人のように変貌する。本人も「意識している」と言う通り、オリックスの山本由伸投手を彷彿とさせる投球フォームだ。速球ばかりに目が行きそうになるが、するどい変化球も多彩な上にコントロールも良く大型投手にありがちな制球難は見られない。あまり話題になってはいないがこれだけの素材、当然今大会プロのスカウトも密かに注目しているはずである。

以上、7校の投手を紹介させていただいたが、他にも

国学院栃木 盛永投手
樹徳 亀井投手
愛工大名電 有馬投手
鹿児島実 赤崎投手
興南 生盛投手

と挙げていけばキリがない。
今年はドラフト1位競合確実と言った目立つ投手が少ない代わりに、例年以上に「隠れた好投手」が多く、通好みの大会とも言えるのではないだろうか。

開幕は明後日8/6。
どんなドラマが待ち構えているのか、熱戦に期待したい。

甲子園ラボ

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