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小学校サバイバル~こだわり&身体症状編~

あまりに経過が長い小学校時代。いつしか始まったわが子の『こだわりと身体症状』について書いてみようと思います。

『死』の不安

3年生になったわが子。国語の教科書の最初には詩が書かれていました。「すずらん」という詩です。
詩の内容は特に問題はないのですが、担任の先生は理科を専門で勉強されている先生でした。
先生からのすずらんに関する雑学知識が生徒たちに伝えられました。その内容とは、『すずらんの根には毒があるので誤って食べると死に至るかもしれない』(ので気をつけましょう。)

わが子には『死』という言葉が強くインプットされました。帰宅するなりいつものパニック?とはまた違うパニック。泣いて「ママが死んじゃう」と訴えました。いや、生きてます。とりあえず今すぐどうかなる予定も原因もないはず。

事情聴取が始まりました。
わが子が心配していたのは、『ママが間違ってすずらんの根を食べて死んでしまうのが心配だ』ということでした。「ママは間違ってすずらんを食べたりしないよ。大丈夫。ママは死なない。ここにいるよ。ちゃんとそばにいるよ。怖かったね。」とぎゅーっと抱きしめてパニックが治まるまで待ちました。

それからか、毎晩寝る前になると「ママが(死なないか)心配」と訴える日が続きました。死に対する不安を持ち続けるのはさぞ辛いことだと思い、主治医に相談しました。主治医もしっかりと受け止めてくださり、抗うつ剤の内服が始まりました。

担任の先生にはパニックを起こしたことを翌日連絡帳で伝えました。夜に先生から電話があり、「申し訳ありませんでした」と丁寧に謝罪を受けました。先生のメッセージには、自然の中には毒を含む植物が意外と多くあり、知らずに口に含んだりする事故が起きているので注意喚起のつもりだった、と説明をしてくださいました。

こちらからは、元々不安の強い子ではあったが現在『死』に関して非常に敏感になっており、今後も何かがトリガーになる可能性があることを説明しました。
協力的な先生でしたので、こちらの要望には応えてくださる様子でした。不安の増強が予想される場合は事前に予告や説明をするなどの対策をお願いしました。

急激に強まる過集中

1年生の時に泣きながらなんとか受けた検査(WISC)の結果を元に、自閉スペクトラム症の他に多動のない注意欠如症-過集中型という診断名がつきました。
確かに気になることがあるとそればかりに気を取られてボッーっとなってしまうため、日常生活でも幼少期からテレビは観る時にしかつけないようにしていました。画面に映る映像を観たとたんに強力に吸い寄せられる吸引力には恐ろしさを感じるほどでしたので、過集中と聞いて納得でした。

三年生の不安が高まっていた頃に過集中の症状も急激に強まり始めました。
・歯磨きを始めるとずーっと磨いている➡タイマーを2分かけるようにしました
・入浴時間が長くなる➡浴室に入ってから10分後に声をかけるようにしました
・テレビやパソコンの終了タイマーが鳴っても気づかない➡タイマーを2段階に設置しました
・自分の足のタコを40分触っていた➡………

さすがに上記のことを踏まえて日常生活に支障が出てきていたので主治医に相談しました。そして注意欠如症の内服薬を微量から開始となりました。副作用が心配されましたが順調に薬の量はアップでき、症状によって調整されました。
タイマーに囲まれた生活は続きましたが、日常生活には徐々にメリハリが出てきてタコを触り続けることはなくなりました。

不安を高める音楽

母の身を案じてならないのと同じ頃、カーラジオから流れてきた初めて聴くバラードの曲を聴いて泣き出すことがありました。「なんか悲しくなってきた」とボロボロと泣きました。それからはわが子から『バラード禁止令』が出され、代わりにノリのいい元気な曲を集めてライブラリを作りました。
出かけるときは必ずそのライブラリを聴くというルーティンになり、同じものを聴くことで安心も得られるようでした。

チック症状再び

以前にもかかりつけの小児科医からわざと咳をする『音声チック』を指摘されたことがありました。
この頃始まったのは両目をぎゅっとつむる運動チックでした。
症状はいつの間にか始まり、いつの間にか終わる、それを繰り返していました。

おさまらない自傷行為

幼いころから手指の皮をむく自傷行為がありました。最初はかぶれかな?と思い保湿など行っていましたが、治るというよりはどんどん皮むきがひどくなりました。
出血することもありましたし、薄皮がペロッとむけて両手の皮はボロボロでした。寝る前は両手指に軟膏を塗り、搔きむしらないように包帯でぐるぐる巻きにしていました。日中は皮むき防止のためにフィルムテープを両手、全手指に貼りました。

やっと新しい皮ができてきた、という頃にまたベリっとむかれてしまうの繰り返しで一向に良くなることはありませんでした。
過集中のトランス状態に陥ると余計に皮むきに勤しむことも多くみられました。

これも成長期の一つ

三年生は一区切りつく時期だと聞いたことがありましたが、わが子の場合は別の意味で新たな症状やこだわりが強まる時期でした。
それだけ周りの情報を集められるようになったのかもしれませんし、自分自身の中での好みや好まざるものが出てきたのかもしれません。

意識しないストレスと闘い続けていたのは確かだと思います。

内服治療を開始しておそらく1年くらい経った頃には、寝る前に母の身を案じることはなくなりました。

しかし、死への恐怖心や悲しいメロディーに対する不安感(嫌悪感)はその後も授業や学校行事などに多大に影響することとなり、小学校在学中は不安から非難するために何度も教室から退室することや感情をコントロールできずに泣き出す原因になりました。

ここまで読んでくださりありがとうございます。


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