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日本の食卓で活躍するサバ三兄弟!【読みサバ】4尾目

サバ好きの皆さば。
お待ちかねの季節がやってきましたね!

サバの美味しい時期は、晩秋から2月頃。この時期、秋に水揚げされるサバは「秋鯖」、冬に獲れるサバは「寒鯖」と呼ばれます。
「秋鯖は嫁に食わすな」ということわざがありますが、4月から6月にかけての産卵期を終え、脂肪を蓄える時期に入るため、秋から冬にかけてのサバは、脂肪分が増え、そのおいしさがぐっとアップするというわけです。

日本の食卓では3種類のサバが活躍しています。
マサバ、ゴマサバ、そしてタイセイヨウサバ(ノルウェーサバ)です。

何気なく食べているサバですが、それぞれ独自の特徴や魅力を持っていて、
旬の時期も若干異なります。
詳しくは、またの機会に書こうと思いますが、主な特徴は下記の通り。

1.マサバ

マサバは、日本沿岸で獲れ、日本全国で親しまれる代表的なサバ。
背中のいわゆるサバ柄がたまらんですね。
体形は断面が扁平で別名「平サバ」と呼ばれます。

マサバの画像
マサバ

古くから家庭で親しまれており、各地にマサバを使った郷土料理は数多くみられます。一般的に秋から冬にかけてが旬で、脂がのったおいしい時期と言われており、赤身と脂身のバランスが良く、独特の風味と食べごたえが楽しめます。

山陰沖で漁猟されたサバをすき焼き風でいただいた時の画像
山陰沖で漁猟されたサバをすき焼き風(サバの煮食い)でいただく@浜田

春になると産卵期を迎え味が落ちると言われますが、山陰沖のサバは春にもに脂がのり、とてもおいしいです。水揚げ地など各地でブランド化されているサバはマサバが多いです。

2.ゴマサバ

ゴマサバはその名の通り、ゴマのような斑点模様が特徴。
背中はサバ柄ですが、お腹には点々模様のゴマ柄があります。背中とお腹の境目に点々があればゴマサバですよ。体形は断面が丸く別名「丸サバ」と呼ばれます。

ゴマサバの画像
ゴマサバ

年間を通して味や身質にあまり変動がなく、夏場に漁獲量が増えることから、一般には夏が旬とされています。
マサバにくらべて脂が少なく、淡白な味わいと柔らかな食感が特徴。

ゴマサバの身はマサバと比べやや水分が多いからか柔らかな食感という印象がありますが、「高知の清水さば」、「屋久島の首折れサバ」などは身が締まったコリコリした食感が楽しめます。これらはブランド化されているゴマサバです。

土佐の清水サバのお刺身画像
土佐の清水サバのお刺身@土佐清水

3.タイセイヨウサバ(ノルウェーサバ)

その名の通り大西洋にいるサバで、日本でも人気があります。
日本のマサバやゴマサバに比べて、斜めに入った筋のような縞模様があります。体形は紡錘形。

タイセイヨウサバ(ノルウェーサバ)の画像
タイセイヨウサバ(ノルウェーサバ)

旬は、マサバ同様に秋冬。
日本へは、加工品や冷凍状態で運ばれることが多く、一年を通して食べられます。脂がのっているのが特徴ですね。
サバ缶にもよく使われているので、知らずに食べている人も多いかも。
豊富な脂肪分が特徴で、現在では日本海の伝統的な加工品である、「焼きサバ」、「サバのへしこ」などの主な原料にもなっています。

サバのへしこの画像
サバのへしこ@福井県美浜町

ノルウェーサバの輸入が本格化したのは1980年代後半です。1980年あたりまでは国内のサバ漁獲量は100万トン以上もありました。しかし、1982年以降で減少してしまい、特に大型のサバの漁獲は激減しました。80年代後半にはサバが食卓にのぼらなくなるといったニュースを散見する事態となり、幼いサバやしは驚愕したのを覚えています。

そんな折、ノルウェーさばの輸入が本格化します。国内需要、とりわけ加工業における大型サバの塩サバ、フィーレ(魚の頭、えら、ひれ、 内臓、 中骨を除去したもの)の原魚不足はこの動きを後押しします。加えて、国産サバより価格が安く、相場が安定しているノルウェーサバの評価は高まっていったのです。
現在では、日本で販売される塩サバのうち約7割を占めるまでに輸入量が増え、スーパーで販売されている塩サバのフィーレの多くはノルウェーサバを原料としています。

スーバーに並ぶノルウェーサバの画像
スーバーに並ぶ塩サバ(原料はノルウェーサバ)

季節や地域によって楽しめるサバの種類が異なるので、
これまで何気なく食べていた方も、調べてと味わってみると、お気に入りのサバが見つかるかもしれないですね。
しかも、サバには健康への効果が注目されているDHAやEPAの含有量が多く、ほかに鉄分、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB12も豊富なことから健康効果があるとされています。

ぜひ旬のサバを、様々な料理で楽しんでみてください。
新たなサバの魅力に出会えること間違いなし!


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