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#1 エンジニアリング マネジメント

どうもYoukeyです。筆者はEngineering Manger (EM)として従事しており、今回はその内容である表題の"エンジニアリング マネジメント"についてご紹介してみようと思います。

詳細な定義とは違ったり、既にEMが在籍している企業では全然違うよー、とのご意見もあろうかと思いますが、そこは一人のEMの奮闘記として見ていただけますと幸いです。

エンジニアリング マネジメントとは?

エンジニアリング マネジメント(Engineering Management)とは、厳密にはThe American Society for Engineering Management (ASEM)という団体がまとめているEngineering Management Body of Knowledge(EMBoK)という知識体系が原点になります。
いつかはこれを解説する記事も書きたいですが、今回は筆者の行っている内容からエンジニアリング マネジメントを書いてみます。

EMを一言で言えば、ITエンジニアが健やかに業務を実施させる管理をする者だと思っています。EMは管理職・非管理職を問わず、管理対象となるITエンジニアの技術的指向性・嗜好、市場価値や技術力を把握し、プロジェクトにおける人員計画・リソース確保・組織構築・活動の実施という業務をこなします。管理職の業務と似てますね。

管理職は、自分のチーム配下のメンバーに業務をさせる事が主たる視点かなと考えます。ですが、EMは

組織ミッションを満たし、メンバーの技量を最大限に活かす横断的視点

という部分が強いと見ています。

プロジェクトマネージャーとの違いは?


Project Manager (PM)との違いはどうでしょうか。
PMはあくまで1プロジェクトをこなすために計画や資金繰り、リソース確保(と開発作業)を行います。EMは会社視点での意味合いが非常に強い印象です。筆者もそうですが、場合によっては管理職を兼任し、特定チームの人間管理も併せて行いプロジェクト執行することも無論あります。

ビジネスドメインで実施が決まり、プロジェクトが立ち上がる時には人員が必要となり、そのアサインを行う。適任者がいない場合は"組織"を動かします。技術的な視点から適応性を見てアサインするが、私の場合はビジネス費用対効果を見て他部署や外注エンジニアを視野に入れます。

この辺りは派遣やエンジニアを抱えている企業では当たり前かもしれないですね。ですが、この日本/APAC市場においては自社開発や内製用エンジニアを抱える企業においてEMを設置する例はまだまだ少ないでしょう。
この辺りはEMBoKだと少し意味合いが変わっていると思います。EMBoKが展開される米国においては、いわゆる外注エンジニアよりも内製エンジニアを抱えるケースが多からだと考えます。

具体的には何をしている?

筆者の偏見が多く含まれますが、ご了承ください。

  1. エンジニア・メンバーと会話

  2. ビジネスドメイン(例えば事業企画、営業、コンサルタント)と会話

  3. 経営層・ボーディング・親分と会話

  4. 顧客・市場と会話

  5. 社外の方と会話

  6. 技術分野の調査、開拓

偏りまくってますね。ほぼ会話。これ以外に業務として管理職をやっているので、その目線で1サラリーマンとして事業検討・案件対応・数値目標作成と達成管理をこなします。
上記の1-5は相手を把握するため、6は会話の共感性を持たせるために知っておくべき知識を広げる意味合いでやってます。
1-5は自分が納得出来るまで、何度も会話します。場合によっては何週間に渡るケースもあります。情報を伝える場合には、逆に諦めずに何度も会話を繰り返します。はっきり言って肉体労働でも頭脳労働でも無く、

感情労働

ですね。場合によっては、強い感情を投げかけられる時や跳ね返すために強い感情を一瞬使うケースもあります。数値基準やポリシーを重視する姿勢のためか、お陰様で社内では、"あいつは厳しい奴だ"という印象を頂戴しました。まあ、EMとしては感情を受け取ったらどこかに消し去りますがね。
同僚に同様のEMに従事している人は見かけていないですが、見かけないところに居たとしても、数百人程度の企業だと私一人では少ないでしょう。
社外のEMの方と話すと、数人のエンジニアに一人はEMが欲しいという話で盛り上がります。

私としては、自らの手でプロダクトを作るコーディングをしたり、AWSやGCPで機械学習のワークロードを作成しようが、速度と品質でエンジニアには勝てません。仲間のみんな、優秀だわ。
だからこそ、EMとして沢山の情報や感情をエンジニアに変わって主張したり、顧客の前でエンジニアを紹介したり、社内表彰される様に暗躍(?)したり主役になってもらう行動をとる形で自社に貢献をしようと考えました。

終わりに

EM = 感情労働者 などと締め括ってしまいましたが、実際に同様のEMをされている方はどうお考えでしたでしょうか。
冒頭に書きましたが、EMBoKではもっと細かく体系だってEMが行うべき役割を知識群として記載してくれています。きちんと読んで理解するだけで、専門の学問のようで泣いてしまします。

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。皆様の人生の一助になれば幸いです。

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