ラグジュアリータックス

こんにちは。cba manです。

今回は、ラグジュアリータックス(Luxury Tax)について書いていきます(以降当noteでは便宜上"タックス"と表記します)。
日本語では主に「贅沢税」と呼ばれています。

サラリーキャップについての記事で触れた内容ではありますが、NBAではソフトキャップを採用していて、
例外条項を用いればサラリーキャップを超えてよいというルールです。

それでは結局資金力のあるチームが有利でサラリーキャップの意味はないのでは?
ということで存在しているのがタックスです。


チームサラリー(チーム毎の選手の年俸の合計)がある一定の額を超えると、
チームはその超えた額に応じた税金を払わなくてはならないというものです。

その超えてはいけないラインのことは、
ラグジュアリータックスライン(Luxury Tax Line)や、
ラグジュアリータックスレベル(Luxury Tax Level)あるいは単にタックスラインタックスレベルと呼ばれることが多いです。
(当noteでは私の好みによりタックスラインに統一させていただきます)

2020-21シーズンのタックスラインは132.627Mに設定されています。

タックスラインもサラリーキャップと同様に、リーグ全体の収益に基づいた割合により決定されます。


なので、サラリーキャップが増加あるいは減少すればタックスラインも同じ割合で推移していきます
(大体サラリーキャップの120%程度に収まります)。

支払う金額は、タックスラインを超えた金額に応じて段階的に税率が割増されていきます。具体的には以下の表の通りです。


少し分かりにくいと思いますのでいくつか具体例を挙げさせていただきます。


①超過額が4.0Mの場合
0〜4.999999Mの税率は1.50Mなので、1.5×4
=6.0M

②超過額が18Mの場合
それより低い区分の最大額を全て足し、7.5+8.75+12.5=28.75M
さらに3M分が15.000000〜19.999999Mの区分なので税率3.25Mで、3×3.25=9.75
28.75+9.75
=38.5M

③超過額が31Mの場合
②と同様に
7.5+8.75+12.5+16.25=45M
さらに20〜25Mの区分で3.75×5=18.75M
25〜30Mの区分で4.25×5=21.25M
30〜35Mの区分で4.75×1=4.75M
全て足して45+18.75+21.25+4.75
=89.75M


といった具合に超えた額が多ければ多いほど厳しくなっていきます。

さらに現在のシーズンを除く直近4シーズン中、3シーズンでタックスラインを超えた状態で、今シーズンのタックスラインを超えてしまうとリピーターという扱いになり、
税率がかなり高くなります。

具体的には下の表のように各区分の税率が非リピーターより+1Mされます。

徴収されたタックスは、最低50%がリーグの運営に使用され、もう50%はタックスを支払わなかったチームに等分で分配されます。

また、支払う金額が決定されるのは、レギュラーシーズンの最終日です。
シーズン中にタックスラインを超える瞬間があっても、最終日に下回っていれば支払いの義務は生じません。

他にも細かいルール等はありますが、概要を理解するにあたって重要ではないためここでは省略させていただきます。

タックスの制度があることで1チームに過剰な戦力が集まることはある程度は防げますが、どうしてもやはり資金力のあるチームが有利ではあります。

実際、資金力のあまりないスモールマーケットのチームなどはタックスを無理矢理にでも回避するようなトレードなどを行うことがあります。

今回は以上になります。お読み頂きありがとうございました。

(今回はCBA FAQを参照しました)


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