飛鳥寺

2008年1月2日




寺が何度も焼け落ち、飛鳥大仏も今では当時の姿ではないが、それでも日本最初の仏教寺院としてその地位は揺るぎない。
時代特有のお顔で鎮座されているお姿は、最古の仏像としての貫録もあって親しみやすい。
作はこれも渡来人の鞍部首止利。
止利といえば法隆寺の釈迦三尊像も完成させた仏師である。
大陸から大勢の技術集団がやって来て、飛鳥には華やかな時代が到来した。
仏教伝来からわずか数十年、人々は大陸文化を貪欲に吸収しはじめた。
宮殿が板葺きの掘っ立て柱で作られていたこの時代、礎石を使用した寺院建築や鉄製品、また当時の最先端の治水をはじめとした土木技術などは、それまで停滞気味だった文明を一気に開化させた。

それにしても大らかなお寺である。
写真撮影の制限もなければ、境内の梵鐘も自由に撞ける。
この自由さが、私たちをして何度も足を運ばせるファクターになっている。

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