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特別編「しごにんのはじまり」

最初期の企画書

※左下の日付は作成時ではなく開いた時点のもの

今回は特別編ということで、秘蔵資料を公開したいと思います。
 
ということで、いきなりご覧いただいたのは、最初期の企画書の1ページめです。
 
ここから先は各キャラの紹介ページなのですが、ネタバレの嵐なので今の段階でお見せできるのはこの概要までです。
 
なお、画像の■になっているところも、まだ公開できない情報なので隠しています。
 
いずれにせよ、もうこの時点でお話の骨子は完成していますね。
 
大きな違いは、タイトルが『しごにんの侍』ではなく『4、5人のサムライ』となっているくらいでしょうか。
 
お分かりかもしれませんが、まずタイトルありきで生まれた作品と言えます。
 
第四話の裏話として書いた着想については、まず浮かんだこのタイトルから具体的内容を考える際の着想という意味ですね。
 
ちなみに、この概要の言葉遣いは、よく見ると平安やら近世やらの言葉がごっちゃなのですが、あくまでペラ1的なページとして時代物の雰囲気が出ればいいためで、本来であれば時代設定に合わせた近世の言葉で統一すべきものです。
 
外部に出さないものだから考証を厳密にする必要がないのでこんな感じですが、そういう意味でも貴重な資料かも……?

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シナリオと漫画の比較

※Wordで書いてます

企画書が通っていざ執筆。
 
第1話の原稿はこんな感じです。
 
漫画脚本のフォーマットは社内で決まっているわけではないので、戯曲やアニメの脚本を参考に書いた、我流のものです。
 
この時点ではページ数や掲載媒体も決まっていなかったので、セリフが多めになっており、漫画本編と多少違いがあります。

文章量に注目

例えば、こんな感じ。(シナリオの画像で黄色の箇所)
 
ここでは、藤田先生が漫画に落とし込む際にセリフを調整されています。

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第一話シナリオ初稿

※■■はネタバレ防止で今回入れたもの

ところで、その第1話シナリオの初稿はこんな感じです。
 
四剣豪の登場は、当初酒盛りからだったのです。
 
ここは社長チェックで、四肢を接がれる前の剣豪たちのアクションを増量する指示が来たので後から増やしたのですね。
 
三之助のセリフが少し異なっていますが、実は彼だけ口調が現在とは違いました。
 
こちらは特にチェックで引っかかったわけではないのですが、気分屋な三之助はセリフだけを見ると雑な豪快さを持つ武蔵四郎と間違えられる可能性があるため、江戸っ子口調に変えました。
 
ただ、性格自体はこのときから全く変わっていません。
 
三之助に限らず、四剣豪は最初から書きやすかったため、初稿から変える必要がありませんでした。
 
ずっと好き勝手動いてる奴らです。
 
自分でも意外だったのが、四剣豪みたいに明後日に生きていない五子も、全く書くのに困らなかったこと。
 
と言いますか、本作は一度も筆が止まっていないので、よほど自分に合った題材だったのでしょう。

さて、次回、ブログ第五回は8月16日(水)、『しごにんの侍』第五話と同時に公開予定となっています。 

といったところで、今回ここまで。
 
また次回のお楽しみ。