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第248号(2023年12月18日) ロシア戦略ロケット部隊の将来像と尽きる米国のウクライナ支援予算


【今週のニュース】米国のウクライナ支援予算、ついに尽きる

ブリヤートに新たな輸送機連隊

 ブリヤート共和国のウラン・ウデにロシア航空宇宙軍の新たな輸送機部隊として軍事輸送飛行隊第600連隊が設立された。同連隊は元々ソ連時代の1963年に設立され、1981年にIl-76装備となったが、1999年に解散されていた。上級部隊は2017年に再建された軍事輸送飛行隊第18師団で、第600連隊はその隷下にある4つ目の連隊である。装備機種はIl-76MDだが、これは予備保管されていた機体を現役復帰させたものであるようだ。

中露爆撃機の合同パトロール

 12月14日、中国のH-6爆撃機2機とロシアのTu-95爆撃機2機が日本海から東シナ海にかけての空域で合同パトロールを実施した。両国の戦闘機やロシアのTu-142哨戒機、中国のY-8電子戦機も合流し、合計17機が関与したと見られる。
 中露の爆撃機による合同空中パトロールは、2019年から実施されているが、従来は年間1-2回であったのに対し、今回の合同パトロールは2023年で3回目となった。

米国の対ウクライナ支援予算、ついに尽きる

 12月12日、米国のブリンケン国務長官は次のような声明を発出した。このまま米議会がウクライナ支援のために追加予算を承認しないなら、米国からの軍事援助はこの度発表された2億ドル分で最後になる、というものである。

 声明の最後は、「我々は、ウクライナが自国を防衛し、ウクライナの人々が立ち直って安全で民主的な社会で暮らす未来を守れるよう援助することで、議会が我が国の安全保障上の国益を増進するよう求め続ける」という一言で締めくくられている。
 周知のように、米国では下院の一部強硬派がウクライナへの追加予算支出に強く反対しており、結果的に支援予算の大部分がもはや尽き果てつつある。最後に残ったのは大統領権限による既存装備の引き出し(PDA)であるが、これも今回の2億ドルでほぼ使い果たすことになるようだ。
 最後に残った希望としては、バイデン政権がメキシコ国境の警備強化を呑む代わりにウクライナ関連予算を通すことだったが、これもうまくいっていない。先週行われたゼレンシキーの訪米と米議会幹部との直談判も空振りで、予算を止めている張本人たちは相変わらず冷淡な姿勢を崩さなかった。

膨れ上がるロシア国防費の「中身」

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