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その6 夢見るつるバラはお好きですか?

悩みました。とにかく悩みました。つるバラの色は何色がいいか。
薔薇色の!と叫んだ私でしたが、ここへきて迷う迷う、悩む悩む。
アーチは2面のみ、それはすなわち2本のみということですから。

色が綺麗なのはもちろんですが、香りがいいかどうかも大きなポイント。
花を育てて、その香りに包まれるという醍醐味は絶対にはずせません。
それから名前とそのエピソードも、気になって仕方がないのです。
その花を見ながら、これでもかと空想の世界に遊べますから。
というわけで私、雪も溶かさんばかりの熱量で考え続けました(笑)。

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しかしどうしたことか、いつまでたっても雪が降り続いたこの年の3月。
まさか送ってこないよね(NYは3月配送予定)とびくびくする私にメールが届いたのは、4月の頭でした。さすがにオースチンはプロだった(笑)。
見事に、雪が溶けるタイミングでやってきた私のオースチン2箱目は、
ザ・レディ・オブ・ザ・レイクとストロベリー・ヒル。

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4月7日、アーチ脇、例の木盤に邪魔されることがない位置に穴を掘ります。
まだ気温は低く、いろいろと心配ですが、つるバラの強さを信じて。
6月の開花時期に間に合うかどうかはまったくわかりませんが、
とにかく、少しでも早くこの場所に馴染んでくれることを願います。

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なあんて心配は無用でした。つるバラは想像以上に強かった!
5月24日、ザ・レディ・オブ・ザ・レイク開花。
これはつるバラですが、クライマーではなくてランブラーです。
新作なのでまだ未知数、でもかなり背が高くなるとのこと。
俯き加減に咲く、淡いピンクの美しさがなんとも言えません。

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まだまだアーチの足元ですが、やはりその生育度合いは半端ないです。
ランブラーは原種を交配親とする品種群なのです。
多くは、交配親である原種からの影響で小輪房咲きですが、
花付きが大変良いのが特徴。まさに!どんどん蕾が上がってきます。

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6月の開花時期に反対側から見ると、こんな雰囲気になりました。
小さいながらに美しい。アーチにたわわに絡んで揺れる日が楽しみです。

そうそう、この名前、アーサー王伝説が好きな方ならピンと来るのでは。
レイクちゃん、伝説の島アヴァロンの守護者「湖の乙女」なのです。
王の円卓の騎士の一人でもあるランスロットの育ての親でもありますね。

*余談ですが、ランスロットに恋して儚く散った令嬢の名はシャーロット。そう、レイクちゃんの隣に揺れているうちのオレンジ最強さまです!(笑)
もう白状しておきましょう、とてつもなく好きなんです、中世騎士物語。
でもなぜか……アーサー王自体には興味がありません。*

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そして、バラのシーズンを告げるノイバラの開花。本当にワクワクします。
ノイバラの咲き誇る2週間は、もう本気でここに寝泊まりしたい(笑)。

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そんなノイバラ、ちょっと別の角度からも。これ、ガーデンの外側です。
角に植えていたものが、どんどん大きくなって広がった結果。
新しいシュートなので勢いがありますし、花の数もすごいです。
ここはまだ手付かずの場所なので、これからどうしようかと考え中。

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そして、こちらがもう一つのつるバラ、ストロベリー・ヒル。
実は最後の最後まで、ア・シュロップシャイア・ラドと悩んでました。
しかし、悩んでいる間にラドは売り切れになり(!)、有無を言わさず
うちのつるバラ一号便はストロベリー・ヒルとなったわけです(笑)。
とにかく香りが素晴らしいバラです。多くのコンテストで受賞しています。
そしてこのローズピンクのフリルが、実に華やかです。バラらしいバラ。

この年は他にもフロリバンダを2本ガーデンに迎えました。
黄色のハニーパヒュームに赤茶のホットココア。

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つるバラの驚異的な成長に比べれば、なんとまあ楚々とした歩みか。
けれど、シーズン内は頑張って、遅くまで花を咲かせてくれました。
イングリッシュローズとはまた違った美しさに溢れています。
株がしっかりすれば枝も増え花も多くなるはず、2年目以降が楽しみです。

花、花、花になりました今日の投稿。最後はやっぱりシャーロットで。
どこまでもフォトジェニックなうちのレディ・オブ・シャーロットは、
物語の中のシャーロットのように、小舟の中で息絶えたりはしません!
命を謳歌するこの逞しさ、輝かしさをどうぞご覧ください(笑)。
フェンスをはるかに超えて、今日も夢のように揺れております。

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さて、次は2017年秋のプロジェクトについてまとめたいと思います。
ある程度出来上がってきたローズガーデンをいかに拡張していくか。
秘密の花園、私のローズガーデンは、まだまだ進化を続けますよ。

サポートありがとうございます。重病に苦しむ子供たちの英国の慈善団体Roald Dahl’s Marvellous Children’s Charityに売り上げが寄付されるバラ、ロアルド・ダールを買わせていただきたいと思います。