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【X企画詩】ずっと風が吹いていた

あの日追いかけてきたのは
潮風と小さな君だけ

うんざりだ

欲しいものには届かない
僕はポーチに座り込む
君は黙ったまま
ずっと風が吹いていた

喉の奥が塩辛いのはきっと風のせい
押し付けられたキャンディーは
恐ろしく甘かった

ありがとう

横を向いて言った
君は黙ったまま
ずっと風が吹いていた

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