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職場でよく見る上司と部下のすれ違い

日本の会社での業務における問題は「仕事の進め方」にあるといいます。

そこで、いまトヨタでは新しい取り組みを進めているのだそうです。

それは、社内で「自工程完結」とよばれている仕組みです。

たとえば上司が、資料作成を部下に依頼した場合。もちろん部下は一生懸命仕事をしたのだけれど、上司からの評価が得られなかったなど。ビジネスの現場では、そんな上司と部下のすれ違いはあるものです。

理由としては、次の6つがあります。

1. なんのために資料をまとめるのか、「目的」の共有がない。

2. どんな資料をまとめるのか、「アウトプットイメージ」を共有していない。

3. どうやって資料をつくるのか、具体的な「手順」が共有できていない。

4. それぞれの仕事で、どういう状態であれば大丈夫なのかが共有されていない。

5. 仕事に必要な情報をもれなく把握できていない。

6. 手順やルールには、なぜそうするのか「ワケ」があるのに、勝手に判断してしまう。

実際にこういうことは、多くのオフィスで起きているはずです。

しかし仕事のやりなおし、つくりなおしは生産性を大きく下げ、スピードを阻害し、大きなロスをもたらすことに。しかも社員はやる気を削がれるため、モチベーションは上がらないことになります。

だからこそ、こうした状況を生み出さないために必要なのは、「自分たちは基本的なことができていない」という認識を持っておくこと。

そこでトヨタは、仕事の質を向上させるために新たな考え方を取り入れたのだといいます。

それが、「自工程完結」。

一生懸命やっているのに、結果で文句をいわれてしまう理不尽さが、会社ではあまりに多いものです。

つまり、それを起こさせないための取り組みだというわけです。


科学的に仕事の進め方を捉える手段

人は誰しも、失敗しないように気をつけて仕事に取り組んでいるはずです。

ところがそれでも、ミスややりなおしの必要性はできてしまいます。

そしてそれは、「やってはいけない」「起こしてはいけない」といった単なる「心がけ」だけではうまくいかないということだといいます。

「心がけ」だけではだめで、そもそも仕事の進め方に問題があるというわけです。

そこで重要な意味を持つのが、「心がけ」ではなく、もっと科学的に仕事の進め方を捉える手段としての「自工程完結」。

ミスをなくしたり、やりなおしをしなくても済むアプローチをするということです。

自動車産業の競争は熾烈で、日本の現場にあるのは、労務費が世界にくらべて高いという現実。

そんななか、どうやって生産性を上げていくかを考えた末、トヨタは有名な「カイゼン」を現場で徹底的に推し進め、省人化や省エネ技術の開発に取り組むなど、生産性向上に挑んできました。

「自工程完結」も、そうした生産性向上のための努力のなかで生まれたものです。


参考書籍:『現場からオフィスまで、全社で展開する トヨタの自工程完結―――リーダーになる人の仕事の進め方』(佐々木眞一著、ダイヤモンド社)


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