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球場観戦記@ナゴヤドーム

 中日の本拠地で観戦記を書くのは5月のナゴヤ球場以来だが、今回も非常に見応えのある試合で皆様に是非共有させて頂きたいと思ったので今回も球場観戦記を書いていく。

個人的にコロナ禍初の試みを…

 この日も愛知県では1万人を超える新型コロナウイルス感染者が出ていたが、その中でも野球を楽しめる事に感謝しながら観戦した。当たり前のことではあるがコロナ禍に世界が陥ってから、個人的に感染対策の用意をしっかりと行ってから試合を見るということが続いていたので、前売券を事前に購入してからドームへ足を運んでいた。しかし、この試合は高校2年生以来、実に3年ぶりに当日券での観戦となったのだ。あまり人気のない広島戦ということもあり、最前列で見られたのはラッキーだ。

平日のバリュー価格の試合では、学割を使えばワンコインで見られる席も。

 上の画像内のチケットにご注目頂きたい。こういったチームのロゴマークが印刷されているのは球場のチケット売り場で購入したもののみである。スマホチケットやネット予約の普及に伴い、いつしか廃れてしまう文化であることは分かっているが、それでも大切にして欲しい文化である。

本日の球場グルメは

 本日の球場グルメは2階の一塁側にある「ふる里」さんのどて丼を食べることとした。大変申し訳ないことに、僕にとっては「いつものお店」だったがために皆様に共有する為の写真を撮影することを失念してしまった。ここのどて丼はどて煮の中にごぼうとハンペンが入っており、それがいいアクセントとなっている。影の主役は紅生姜だ。少し甘めのどて煮なので、これがバランスを保っている。食材ひとつひとつが主役の、現在パ・リーグで優勝争いをしている西武打線のような逸品だ。

↑ナゴヤドームウェブサイト内の「ふる里」さんのページ。

少数精鋭の広島ファン

この試合では、ナイターということもあり広島ファンはナゴヤドームに詰めかけた2万3000人のうち1割といなかっただろうが、それでも応援団の太鼓に合わせて揃った手拍子をしており、声がないながらも大変に威圧感を感じるものであった。迫力では阪神ファンや手前味噌ながら中日ファンには劣るものの、味方のピンチでは投手に激励の拍手を送るなど、暖かい印象がある。

ナゴヤドームに詰めかけた広島ファン。

肝心の試合は

両軍のベテランが架けた本塁打

 この試合は広いナゴヤドームでは珍しく、2本の本塁打が飛び出した。まず、先制の3ラン本塁打は秋山翔吾。NPBシーズン安打数記録を持つ彼は、実に2年半もの間MLBで守備固めとして過ごしたが、外国人独特のムービング・ファストボールに苦しみ目立った活躍ができなかったので今季の途中から広島でNPB復帰を果たした。すると水を得た魚の如く活躍し、鈴木誠也が退団したことでひと枠空いていた外野の一角を見事に埋めた。成績は6日時点で打率.285、本塁打5と中核を担う選手としては物足りない成績だが、ベテラン選手として若手の多いチームへの影響力は数字だけでは語ることが出来ない。

秋山の美しい打撃フォーム。

 その秋山に負けじと、中日で本塁打を放ったのが阿部寿樹である。この本塁打、彼の良さが存分に詰め込まれていたと感じたのは僕だけでは無いはずだ。

 個人的に、阿部の長所は逆方向に強い打球を打てるということだと思っている。流し打ちというよりも、俗に言う「逆方向に引っ張る」と言った感じであり、いわゆる広角打法のできる選手だ。今季は二塁手、三塁手、外野手と3つのポジションをこなし故障者が爆発している中日の苦しい野手陣を牽引する活躍をしており、チームに欠かせない3番打者となっている。何度もワッグルを繰り返す円月打法もおなじみとなってきた。昨季の不調からの復活と評するよりも、これは進化と見ていいだろう。

投手・根尾昂が好救援

 先発は柳裕也だったが、不調で早々にノックアウトされた。その後、2番手として出てきたのが話題の根尾昂だ。

投手転向数ヶ月とは思えない、美しい根尾の投球フォーム。

 テレビの画面で見るよりも、テークバックを大きく取っているという印象を受けた。この日も大きく外れる球が多く、本調子とはかけ離れたものだっただろうがそれでも要所要所を抑えられるのは転生のスター性だろう。この試合で20試合目、実質新人でありながら防御率3点台で奪三振率が7を超えているので将来が本当に楽しみな選手だ。

「赤い星野仙一」栗林良吏の気魄

 意中の球団に指名されなかったという入団経緯と、20番という背番号から星野仙一を彷彿とさせる栗林がこの日も炎の救援を見せた。これで28セーブ目、入団から2年連続の30セーブは確実と見ていいのではないか。

長い手足を活かした栗林の投球フォーム。

 前述の通り、栗林はドラフト直前の番組で「中日志望」と言う趣旨の発言を繰り返していたが、中日のドラフト1位は直前にプロ志望届を提出した髙橋宏斗に急転してしまい、広島に入団。そのためか、中日戦では他の試合よりも気魄を全面に出しており、時には「エイヤ!」という声が出たり、派手なガッツポーズを見せたりと遺恨を晴らす活躍を続けている。2年連続での抑えという大役は疲労は計り知れないものがあるだろうが、敵ながら長く活躍して欲しいと思ってしまう選手の1人だ。

最後に

 久しぶりの当日券での観戦は非常に有意義であった。次の観戦は来季になるかもしれないが、高校の頃のルートで観戦に行こうかと検討している。

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