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新ユニフォームを観察しよう!【中日篇】

 京田陽太を初め、1桁番号を背負っていた選手を4人入れ替えた中日だが、予想通りユニフォームも新調した。今回は、そんな中日の新戦闘服を観察することとする。

「ドラゴンズ・ブルー」をリニューアル

 平成30年にメーカーをアシックスからミズノへと変更した際にビビットなロイヤルブルーから落ち着いた藍色のような色へと変更となったが、今回のユニフォーム変更で以前のような原色に近い青色へと戻ったような印象を受ける。

 以前より、球団旗の青色はそのままなのになぜユニフォームの青色をコロコロと変えるのかと疑問に思っていたので、この変更はとても素晴らしいと感じた。地元の人間である僕はこれを言うことに抵抗があるが、中日という球団はそういった身だしなみへの頓着が薄いのではないか。90年に近い伝統を誇るのでそういった所はきちんとして欲しいのだが、複雑な派閥のある親会社を持つために実現は厳しいだろう。

令和版「ドジャース・ユニフォーム」に

 今回の1番の変更点はもちろん平成25年、実に10年振りに蘇ったド軍をオマージュしたかのようなデザインだ。ただ、25年のユニフォームは背番号や胸番号のフォントが明朝体であったり、ドラゴンズ・ブルーではなくネイビーブルーを主色としていたりと全く別物であったので、いわゆる「完コピ」に近いデザインを採用したのは平成15年以来実に20年ぶりということとなる。20年のブランクの間に本家ド軍に追加された袖のLAマークもかの名将水原茂氏がそれを真似てデザインしたCDマークで模倣し、令和版へのアップデートもバッチリだ。

 僕はこれを見た瞬間、昨年のちょうど今頃立浪和義監督の就任会見で「『契約上』、来季のユニフォーム変更はない」と言っていたことをふと思い出した。その「契約」はひょっとしたら、ド軍との提携を結ぶというものであったと考えると辻褄が合うからである。思えば立浪監督の全盛期、つまり平成の前半は一貫してド軍ユニフォームであったのでこのデザインを登用するタイミングは100点である。

無個性なビジター・ユニフォームから脱却

 これは個人的に1番嬉しいことである。ヤクルトや横浜がビジター・ユニフォームをオシャレにしてからというもの、「CHUNICHI」とブロック文字で刺繍されただけのビジターのユニフォームロゴが非常に劣って見えていたからだ。まるで名古屋という街を表しているかのごとく、個性のないどこにでもありそうなものだったからだ。これには賛否両論あるだろうが、筆記体でありながらも力強さを感じる新ロゴは素直にカッコよく見える。これは人気が出るだろう。

その他、気になったこと

 ここから先は非常にマニアックな話なので、目次を見て「あ、そうなのか」と思っていただければ幸いである。

袖、ズボン、帽子は据え置き

 この3点がド軍との違いだが、細身の選手が多い中日ナインを力強く見せるためにはこれが必要であると考える。ただ、帽子の天ボタンやつばのラインは無い方がいいのではないか。変化を嫌うという訳では無いが、これがあると少年野球のような雰囲気が出てしまう。

刺繍継続、シャドーストライプ廃止

 旧態依然の中日だが、刺繍ユニフォームの継続は素晴らしいと思う。なぜなら、通年でほぼ一定の気温を保つことが出来るナゴヤドームを本拠地としているので、昇華プリントにしてまで発汗効果を高める必要はないだろう。

 また、シャドーストライプを廃止したことは前述の事柄同様に賛否両論あるだろうが恐らく広島の新ユニフォーム同様に「動きやすい生地」を採用したのではないかと考える。こういった機能性は古今東西どこの球場の球団でも追い求めるものだろう。

ミズノを引き続き採用

 これは素晴らしい。海外メーカーと比較する訳では無いが、ブランド性では劣るものの「日本人選手にマッチした製品を採り入れる」ということを考えたら、ミズノを初めとする国内メーカーに限るだろう。

 ただ、今回のホーム・ユニフォームは街中でベースボールシャツとして着ていても違和感のないようなデザインである。ニューエラ社製のMLB帽をはじめ、ここ数年はスポーツウエアを街着とすることが良しとされる「アスレジャー」という風潮がブームになっているので、こうしたデザインを国内メーカーがどんどんと採り入れて大いに発展して言って欲しいものである。

最後に

 長々と駄文を書いたが、「いいユニフォーム」は何度でも見返したいものである。僕はこのユニフォームを、今日だけで10回以上見返したということだけ書いておくこととしよう。

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