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よそ者とか、挙動不審とか、HSPとかで、プチ差別がずっと近くにある中で生きてきました。とはいえ、ありがたいことに普段は結構幸せに生きていると思います。タイトルは、たまに攻撃してく… もっと読む
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見えないバイアスと生きてる_3

見えないバイアスと生きてる_3

20代後半で派遣社員を始めた頃、これはなんてありがたいシステムなんだと思った。

すぐに次の仕事が決まらないと、来月の家賃が払えないという恐怖と戦うことになる。派遣はすぐに色々な仕事を紹介してくれるばかりか、普通では入れないような大手にも入れる道を作ってくれる。

そうして私は大手カード会社で派遣社員として働くことになった。

その時の上司とはとっても馬が合い、10年以上経った今でもたまに連絡を取

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見えないバイアスと生きてる_2

見えないバイアスと生きてる_2

他人にとやかく文句を言われる筋合いはないが、特に自分がネガの思考になっている時、目ざとく察知して悪口のようなものを言ってくる人間は一定数いる。

その頃、私はスーツ着用必須の仕事をしていて、セットアップのパンツスーツを着ていた。その日は帰宅途中だった。

まばらな電車内で、私の向かい側に座った母娘は、私によく聞こえるように、ただ視線は合わせないように、まるで下手な芝居を打つように、しゃべっている

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見えないバイアスと生きてる _1

見えないバイアスと生きてる _1

東証一部上場企業のクリーンなオフィス内。出社しても挨拶をしない人間がほとんどで、ほぼ全員が魚のように死んだ目をしていて気味が悪い。
ここで数年生き続けていることに、我ながら驚きを覚える。

帰り際、エレベーターが来たので乗り込もうとすると、降りる人がいたので、私は

「あ、すいませーん!」

と言った。ダウンコートを着ながら。
たったそれだけだったのに、何かが気に入らなかったのだろう、
そのヒョロ

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