テレビ朝日の記事で出ていた「若者の８割は出世を望まない」という記事は他でも似たような記事が過去に出てたりして、まぁここ数年、その傾向というのは変わっていないわけですね。

まぁ「管理職になりたいか」と訊かれたら「なりたくない」と答えるのは自然なことで、大半の課長クラスには裁量労働なんて無いも同然なのに、仕事量は増えますからね。

それでも２割は出世したいと考える人間がいるのは良いことです。その２割の人間が将来の組織を作る側の人間になりますから、実際、２割いれば競争は充分機能するでしょう。係長にまで行ける人間は２割もいないですから。

ただ、その一方で別のことも思うわけです。
「出世したくないなら殺人的な東京の満員電車で通勤し続ける意味も無いんじゃないか」と。

🗼東京で中流の生活をするのに必要な年収1000万

埼京線は昔から痴漢電車で有名でしたが、東埼玉出身者としては東埼玉に変態が多いということに「翔んで埼玉」を感じるとともに、埼玉に貧乏人が多いということも感じられます。
ちなみに埼京線と並んで治安の悪い路線が南武線です。

南武線と埼京線、この２つの路線は別々の方向性で治安が悪いですが、実は歴史的経緯で「こんなに混むはずじゃなかった」路線なのですよ。
ところがドーナツ化現象などもあって、埼京線沿いや南武線沿いは住民が増え、今日の治安が悪い２大路線となっています。

どちらも沿線住民は比較的収入の低い人が多いと思います。首都圏である程度経済力の有る人は新百合ヶ丘であるとか、たまプラーザ、湘南地域の方にマイホーム（マンション含む）を構えるので、どうしても戸田やら川崎なんて格付けが低いわけですね。それが治安が悪くて殺人的な満員電車での東京通勤に繋がるわけです。

一方、２３区内に住む場合、マトモな生活が出来るのは年収１０００万円からになります。
一応、年収６５０万円が中流と言えるラインという記事もありましたが、年収１０００万円でも車は持てないんですね。まぁ公共交通機関が便利なので必要無いと思いますが・・・。

そう言えば婚活女子の望む「年収５００万は高望みだ！」なんて言うのは良く聴く話です。
「実際の男は年収４００万円だって多く無いんだから現実見なさいな」という話はよく見るところで、確かにそれは現実なのですが、一方で東京で年収５００万円は貧困層です。マトモな暮らしはできません。

もっと言うと、人並みが年収１０００万と言っても、年収が上がると今度は人間関係で金（見栄代）が掛かります。そのため、年収１０００万ありながらも貧困者が出てしまうわけです。
そして、年収１０００万円あるような人は、大抵それなりに激務でしょう。
スーゼネの現場監督、外資系コンサル、医者等々。まぁ激務が少なくないと思うんですよね。
サラリーマンとしては年収１０００万円はステータスにはなりますが東京で豊かな生活が出来るかは別問題です。

🏡大阪は一気に家賃が安くなるねんで

住みたいか否かは別として、大阪まで行くと、一気に家賃が安くなります。
大阪の年収は東京と大きくは変わりませんが、収入に対する家賃はだいぶ安くなります。
新大阪界隈とか以外に家賃安いですからね。

流石に新大阪駅前の物件は殆どないので、現実的には十三（じゅうそう）淡路界隈が対象になりますが、５万円もあれば２Ｋの物件を借りれます。６万円も出せば、１人暮らしでは充分な広さの家を借りれるでしょう。

働くとすると梅田か難波、天王寺界隈が基本になりますが（だから御堂筋線は基本的に混む）、東京のように遠方まで行くわけではないですし、何より東京に比べれば混雑率は可愛いものです。

参考までに御堂筋線の混雑率は１４０～１５０％。
これでも関西で一位～三位の間に入る路線です。
参考までに埼京線は１８５％、南武線は１９０％超えです。
２０２０－２０２１は緩和されていたのですが、最近物議を醸した埼京線のアナウンス動画、一瞬見えた埼京線の車内はコロナ前の混雑に戻ってきていますね。
この２年間の間は「仕方なくリモートワークをしていた企業」も多くあったお蔭で、首都圏の満員電車は意外と低く抑えられていました。しかし、直に元に戻るでしょう。
その時、埼京線や南武線は再び地獄の路線となります。

「コロナの間が天国だった・・・」

そう思う会社員が続出することになるでしょう。
大阪移住を勧めるわけではありませんが（少なくとも私も大阪市には住みたくないｗ）、大阪で豊かな生活をすることは、東京に比べればハードルは低いです。
なんなら、大阪市内への通勤には少し距離がありますが、枚方市や樟葉なら始発便もあり、それなりに良い暮らしは出来ると思いますよ。

💸金無いと東京いてても楽しいことないからね

例えば自分がやってて「楽しい」と感じる時とか、或いは「面白い」と感じることをリストアップして、その中で東京じゃないと出来ないことを並べてみて下さい。
まぁ３つ以上あった人は東京にいた方が良いかも知れないですが、２つ以下の人は「それがいつでも出来るかどうか」は考えても良いと思いますね。

「年２回のコミケは絶対参加する！！」
「アイドル（声優）ライブ大好き！！」
「アキバ・新宿・原宿・渋谷のどこかが自分の楽園である」

と、まぁこういう人は、確かに東京向きなんですよ。
ただこれ、どれをとっても金が掛かるんですよ。東京でしか出来ないような趣味は金が必要になるものが多く、これって収入上げないと厳しいです。

私自身は東京じゃないと出来ないことって無かったです。寧ろ東京で出来ることの方が恐ろしく少ない。
反対に京都じゃないと出来ないこととかはあるので、それが私の京都移住の理由の１つにもなっています。

東京は野心のある人には向いている街です。それだけに出世したい人、一攫千金を狙いたいような人には良いかも知れません。

ただし、野心の無い人はただただ消耗するだけです。
今や８割の人が出世したがらない、競争を避ける時代になってきたわけですね。
どうせ競争を避けるのであれば、いっそ東京という街を離れる選択を用意しておくのも良いと思いますよ。
東京は競争を欲する街なのですから。