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手取り13万円問題なんて転職以外に解決手段は無いですよ

「手取り13万円しかない俺は生活が苦しい・・・」
サイゼ論争と並んで時折ネットを賑わすこの話題、昨今の物価高を考慮すると、まぁ手取り13万円って東京では確実に赤字になります。
地方じゃわかりませんで、地方と言っても都市部と農村部じゃだいぶ違うでしょう。

それはそうと「手取り13万円に対して〖転職しろ〗と言うのは違うだろ」という文句もまた良く見られます。
「じゃ貴方はどうしたいの?」って話なんですけど、どうなんでしょう。
確かに私も埼玉の高校を出て、白岡の町工場で働いていた時は手取り12万円でした。家賃は4万円で、まぁ貯金するにはギリギリです。
それで佐川で夜勤やって、腰痛持ちになってからはコールセンターに転職しては30歳になってSIerに転身するということをやっていますけど、全体を通して〖一応賃金は良くなってきた〗と言うのが個人的な体験です。

で、手取り13万円問題に関する解決法、ネットでは「転職しろと言うのはおかしい!」と怒る人が多いですけど、敢えて言いますね。
転職しか解決手段はありません

💱賃金を上げる方法は4つしかない

もっと厳密に言えば、確かに「低賃金を解決する手段が転職しかないと言うのは間違っている」と言う指摘は正しいです。
そう、厳密に言えば賃金を上げる方法は転職しかないわけではないです。
ただし、大別すると賃金を上げる方法は4つしかありません。

⓵転職をする
⓶社会を変える
⓷会社と戦う(交渉する)
⓸出世する

賃金を上げる方法と言うのは、シンプルに考えると4つしかないのです。
このうち一番ハードルが低いのは転職です。
但し、本気で「手取り13万円しか貰えない日本社会はおかしいんだ!」と考えるのであれば、社会を変えるという選択はあるのです。
しかし、ここに日本人は大きな問題が立ちはだかります。
今の日本人はデモをしなければストもしない。寧ろデモやストを恰好悪い事だと思っている節が無いでもありません。

📣日本人はデモをしないしストもしない

アメリカの場合、スキルを身に付け、或いはコネを作って転職しながら賃金を上げていくビジネスマンが多く、欧州ではデモやストをやって、会社と戦い(団体交渉し)ながら賃金の水準を上げていくことが多いのではないでしょうか。
特にアメリカで起きているインフレは〖人件費の上昇〗によるものです。
日本で起きているスタグフレーションとは同列には語れないでしょう。

賃金を上げる方法の1つに〖社会を変えること〗を挙げました。
私が東京・川崎で政治活動を取材していた頃は〚エキタス〛という団体が盛んに「最低時給1500円」を求めてデモをしていたものでした。
私はその主張に賛同はしませんでしたが、本気で社会を変えたいと思う彼らを嗤うようなこともできませんでしたよ。

しかし、現実の世論(特にネット)は冷ややかなものです。
冷たく笑う人が多く見られますね。で、冷笑してる人間が満足な給料を貰えてるかっつうたら、そんな人間は多くないと思うんですけどね。

そしてストライキもしません。
会社と戦う(交渉する)ということを最初から避けるのですから、そりゃ賃金なんて上がらないですよ。会社からすれば「上てやげる必要が無い」んですから。

🏢結局転職以外に現実的な手段はない

もっとマクロ的な視点で見れば、賃金を上げる方法は自分を変えるか社会を変えるしかないんですよ。
でも日本人は社会を変えようとはしないです。
なら自分を変えるしかないでしょ?

半年前、新卒会社人向けに、このような記事を書きました。
何故こんな記事を書いたのか。
それは「貴方が今の会社に入ると決めたのは他でもない貴方自身ですよ」というのを自覚して欲しいからです。
例えその会社を1週間で辞めることになったとしても「入社を決めたのは貴方自身」ということです。

手取り13万円の会社についても同じです。
いかなる理由であろうとその会社に入ると決めたのは貴方自身」というだけの話なんですね。

で、実際問題として転職以外に解決方法ってありますかね?
「低賃で働くエッセンシャルワーカーがいてお前の生活が成り立ってるんだろうが」と言いたくなる人もいるでしょう。
でもね、エッセンシャルワーカーだろうが何だろうか関係無いですよ。どういい繕っても「転職しない決断をしてるのは貴方自身」だし、少なくとも会社と交渉することもしない選択をしたのは貴方自身って話でしょう?

💻自分の人生は自分で決めてる自覚を持て

「40代のノースキルで転職なんか探しても行く先あるかよ」
そう思うのは自由です。貴方には諦める自由がある。
しかし、人生まだ諦める気のない人には大なり小なりチャンスはあります。

例えばIT関連のインフラエンジニアの場合、割と40代以上でも職業訓練は開放されており、東京都のインフラエンジニア向け職業訓練校を見学した際、確かに40代以上と思しき受講生はそれ相当にいました。
前職のキャリアも様々だったようです。
もちろん大半は〖バラ色の転職〗にはならないでしょう。
大半はSESに入ったでしょうし、そうそう〖大成功〗はしないです。

ただ、ITの仕事でもインフラ関連はプログラマーに比べれば〖大外れ率〗は少ない上、昔ながらの長時間残業は最近少ないですからね。
加えてインフラエンジニアはエッセンシャルワークで、そこそこ給与もマトモ、学歴も高卒以上ならチャンスがある職業です。

確かに人間、育った環境や今の年齢、能力などで可能性が制限されることは間違いありません。その中でも、ものはやりよう、考えようでカバーも出来たりするわけです。
ただ1つ、ただ1つだけ明らかなのは、貴方が手取り13万円の仕事を続けることを決断しているのは貴方自身ということです。


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