ひたすらに旅をしたくなった。
カメラを片手に、世界の美しいものを沢山見つけてその瞬間を捉える。

旅行に行こう、旅をしよう、あの場所に行こう、誰かと約束する度に明日を生きる理由が見つかるようで、エネルギーが湧いた。

◇◇◇

「感情を押し殺しちゃダメだよ。
悲しい時は涙を流して、怒りたい時は怒ればいい。」

一つ上の先輩に言われて救われた帰り道。

社会人2年間、沢山の思いを飲み込みすぎた。
荒波を立てず、おかしいと思うことを自分の中で一つ一つ消化してきた。
それが大人になることで、楽なんだと思っていた。

でも、働く中で大切にしたいことが大切にできなくなってしまった今、もうどうしても割り切ることが出来なくて苦しくなってしまった。

おかしいことにおかしいと思っていい。
辛くて悲しい時に涙を流していい。
どうしても許せないことには怒ってもいい。
嬉しい結果には堂々と誇らしくあっていい。

「もういいの」「仕方ない」
そう自分に言い聞かせる度に、気付かぬうちに心が少しずつ擦り減っていった。

たしかに割り切ってしまえば一時的に楽になる。
でも感情を押し殺してまで割り切らなくてもいいの。
社会の歯車だけど、やっぱり人間だもの。

自分の心を守れるのは自分しかいない。

◇◇◇

好きなんだ。この仕事が。
学び甲斐があり、グローバル規模でビジネスを体感できる海外営業という職種が。
そして何より好きなヨーロッパと携われることが。

一生ヨーロッパと関わるビジネスがしたい。
どの会社、職種であっても。

それが今私がここで働く明確な理由。

まだ学びたいことが沢山ある。
伸ばしたい力と試したい可能性がある。

“努力出来る才能”、これに関しては誰にも負けないという自負があるから。
泥臭くてしょうもなくて泣きたくなる瞬間もあるけど、でもやっぱりこの才能に誇りを持ち、高く羽ばたこうと思う。

◇◇◇

綺麗なものが沢山。
この世界は美しい。

日々に忙殺されて大切なものを見失わないで。
誰かのために自己犠牲までしないで。
自分の人生は自分のためにある。

「自分の人生を幸せに出来るのは自分しかいないから。」
優しくまっすぐに言われたあの日。

ぜんぶ失ってしまうと思った。

自分を守るために、冷たい人間になってしまうことが怖かった。
人として大事なものを失いそうで怖かった。
社会に負けてしまいそうで苦しかった。

でも、美しいものを美しいと思える心、
小さな温かさに感謝を感じられる心、
忘れなければきっと大丈夫。

優しく、たくましく、
でも譲れない境界線は明確にする。

もう何も言わない優しい人はやめる。

しなやかに生きていける人で在りたいです。

◇◇◇

「もう十分頑張りすぎてる人に、頑張らないでって言うことは私は違うと思うの。
だからせめて言えることは、美味しいもの食べてよく寝てね。
あこは本当に偉い。偉すぎるよ。」


SOSを出した私に、そんな言葉をかけてくれた素敵な人。
友達でいてくれて本当にありがとう。

美味しいものを食べて、
音楽をたくさん聴いて、
寝る時間を確保する。

今はそれだけを大切にしよう。

頑張らないでって言い聞かせても、
私はきっと無意識にまた明日から頑張ってしまう。
たくさん戦おうとしてしまう。

でも、私の底辺を
守ってくれる人たちが側にいてくれる。

◇◇◇

たくさんの大丈夫を唱える。

今日は明日に繋がり、
今日の選択は未来に繋がる。

すべては続いていて、どこかで繋がっている。

辛いことも悲しいことも
乗り越えた日々も
手放した日々も
すべて自分の糧になる日がどこかで来る。

だから今はただ、
自分の感情だけを信じて生きよう。

◇◇◇

読んでくださりありがとうございます。

あこ