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アジアのレベルは確実に上がっている~インドネシア代表は強い

今日、日本時間の20時半より、アジアカップの予選グループリーグ3戦目、日本代表がインドネシア代表と対決します。

この試合に勝てば予選グループで最低でも2位以内に入るので、決勝トーナメントに進出する事ができます。
しかしながら、このインドネシア代表は巷で言われているほど弱いチームではありません。


◆インドネシアメディアは勝利に自信を見せている

実際、インドネシアのメディアでは、「FIFAランキング17位でアジア最上位ではあるが、それは日本が最高のチームであるという意味ではない」などと、今夜の試合の勝利に自信をのぞかせています。

また、先日のグループリーグ第2戦でトルシエ監督率いるベトナム代表に勝利しており、今夜の試合に勝てば、インドネシア代表として初の決勝トーナメント進出が決まります。

◆油断すれば負ける

もちろん、戦力差でいえば圧倒的に日本が有利ですが、チームスポーツというのは単純な足し算引き算で計算できない部分が多いのが、サッカーの面白い部分でもあります。
先のイラク戦などはその良い例でしょう。

そもそもタイやベトナムを筆頭に、東南アジアのチームも徐々にレベルが上がっており、あくまで自分の感覚値ですが、少なくとも足元の技術だけなら、EUROの予選突破ギリギリのチームくらいになら余裕で勝負できるレベルにあると、僕は思っています。

それだけ、アジアではサッカーが人気で、各国が代表の強化に力を入れているのです。

◆インドネシア代表のサッカーの特徴

インドネシア代表のサッカーの特徴ですが、まずシステムは5-4-1、攻撃に際しては5-2-3のような形になって、最終的にはロングボールを使いますが、まずは繋いできます。
キーパーとセンターバックのところに中盤の24番の選手が下がってきて、繋いで相手を十分引き付けた上で、ロングボールで裏を狙ってくるようなイメージです。
日本代表としては、この時に相手がどっちつかずで判断に迷うような状況、相手がパスを繋ぎ過ぎてプレスにはまってしまうような状況を作る事が得点の鍵になってくるわけです。

なので、相手のディフェンスラインに対してはあえてプレスにいかずに自由にさせてボールを回させて、中央にスペースを作らせない、ロングボールの落としを拾わせないような守備をするか、あるいは逆サイドを捨てて、ボールサイドに相手を封じ込めるような守備をする必要が出てきます。

但し、いつも通りであれば、そういった守備の約束事みたいなものは設けないのが日本代表なので、試合展開によってはかなり苦戦しそうだなと見ています。

◆日本の弱点を突いてくる

先日のイラク戦もそうでしたが、森保さんが監督になってからの日本代表の弱点として、守備の際にサイドバックが相手ボールホルダーのプレッシャーに行くべきか、サイドハーフ(もしくはウィング)の選手が行くのか曖昧な場所で相手選手にボールを持たれると、かなりの確率でピンチになる事が多く、そこでサイドバック(直近でいえば菅原選手)の対応が遅れ、そこからサイドの裏を使われ、そのカバーをするセンターバック(直近でいえば谷口選手)の対応も間に合わず、失点につながる、というのが多く見られます。
その問題に対応するには早めにディフェンスライン全体が相手の動きに合わせてポジションをズラして対応する、その結果空いた逆サイドはウィングが下がって対応する、という形をとる必要があります。

直近の試合での菅原選手の守備が緩いという指摘もありますが、それもあるとしても、守備陣全体の約束事の無さは、何度も言いますが気になっています。
その弱点をインドネシア代表が突いてこない、という保証はどこにもありません。

実際、インドネシア代表の直近の試合においては、味方のサイドバック(もしくはウィングバック)がボールを高い位置で持つと、それに対応する相手のサイドバックの裏に、必ず中盤の選手が飛び出してきます。

◆問題を改善できれば勝てる、けれど・・・

今夜の試合の勝利の鍵は、前回の試合までに出た問題を解決できているかどうか、というところですが、これまでの日本代表、少なくとも森保さんが監督になってからそういった修正ができたところを見たのは一度もありません。

もちろん個人個人の能力は日本代表の方が上ですから、それで何とか出来てしまう、という可能性もありますが、少なくとも相手にある程度自由にプレーさせてしまう時間帯は出てくると思います。

さらに言うと、この試合に勝っても首位通過は難しい状況、その場合は日程的に休める日が少ないという不利がある上に、次戦で韓国、その次にイランと、順当にいけば当たる可能性があり、1位通過した場合と比べて、対戦相手の組み合わせの部分でもかなり不利になる可能性があります。

そういった意味でも、今後のスケジュールを考えてあまり消耗もできないし、できれば主力を温存したい、けれど確実に勝ちにはいかなければならない、というように、日本代表は今、とても不利な状況に立たされています。




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