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映画『劇場版「きのう何食べた?」』 鑑賞レポ

 初めて見た実写BL映画は「純情-pure heart-」、ch0ahaeです。
 日本BLのお話をあまりしていませんでしたが、もちろんチェックしています。本日公開の『劇場版「きのう何食べた?」』を鑑賞してきましたので、感想記事を書きたいと思います!!  とりあえず本作はオススメです!!

※作品紹介・あらすじ等を書きますが、ご存知の方は飛ばしてください〜
※本記事読んでも映画全体の話はわからないと思います(そこまでの文章力ない)ので、気になる方は下記「はる」さんの記事がわかりやすいのでご参照ください!!


☆映画『劇場版「きのう何食べた?」』 作品紹介・あらすじ

<作品紹介>
 累計発行部数815万部(電子版含む)突破のよしながふみによる人気漫画を、西島秀俊・内野聖陽のダブル主演でドラマ化した『きのう何食べた?』。2019年4月クールにテレビ東京系列にて放送されるや、Twitterの世界トレンド1位となり、さらに見逃し配信の再生数が全12話100万回再生を超えて歴代最高記録を次々と更新。最終回放送終了後には“何食べロス”となる人々が続出するほど人気を集めました。
 そして、その熱が冷めやらぬなか『きのう何食べた?』がファン待望の映画化!
 監督・中江和仁と脚本・安達奈緒子のタッグが続投し、チーム何食べが再集結します。
 料理上手で几帳面・倹約家の弁護士・筧史朗(通称・シロさん)役の西島秀俊、その恋人で人当たりの良い美容師・矢吹賢二(通称・ケンジ)役の内野聖陽をはじめとし、山本耕史、磯村勇斗ほか、個性豊かな人気キャラクターたちも全員総出演!さらに劇場版からの新キャストとして、シロさんとケンジの仲を揺るがすイケメン美容師・田渕剛役に、松村北斗(SixTONES)が決定! 劇場版でも、2LDK男2人暮らしのほろ苦くもあたたかい毎日と日々の食卓を描いた物語に癒されて、ほっこりすること間違いなし!

<あらすじ>
 街の小さな法律事務所で働く雇われ弁護士・ 筧史朗 【シロさん】 (西島秀俊)とその恋人で美容師・矢吹賢二【ケンジ】(内野聖陽)。同居する二人にとって、食卓を挟みながら取る夕食の時間は、日々の出来事や想いを語り合う大切なひととき。ある日、史朗の提案で、賢二の 誕生日プレゼントとして「京都旅行」に 行くことになる。しかし、この京都旅行をきっかけに、二人はお互いに心の内を明かすことができなくなってしまう…。
 そんななか 、史朗が残業を終え商店街を歩いていると、偶然、賢二を目撃する。その横には見知らぬ若いイケメンの青年(松村北斗)が…!さらに小日向大策(山本耕史)から井上航(磯村勇斗)が居なくなったと相談を受け…。
 穏やかであたたかい毎日が一変。当たり前だったはずの平凡でゆっくりとした日常を取り戻すことはできるのか―
 シロさんとケンジの今後の人生を揺るがす、物語が始まります。
(文章・画像等は公式サイトから引用)


!!以下、ネタバレあります!!


☆鑑賞レポ・作品感想

【鑑賞レポ】
 近くの劇場で1番早い時間で鑑賞してきました。ほぼ満席状態。客層はさすが「何食べ」。女性の方が全体としては多いですが、男性も想像以上に多い。個人的には7:3か6:4くらいに感じたかな。しかも男女ともに年齢層が幅広く(60代〜10代)、私みたいな1人鑑賞もいれば、グループで来てる人もたくさんいました。この時点でなんだかもう幸せな気持ちになりましたねw

【作品感想】
 
観賞直後の気持ちが「求めてた作品がここにある」「原作読んでから見た方がよかったかも?」の2つです。それぞれ分けて説明していきます〜

 まずは「求めてた作品がここにある」
 もう終始素敵でした。最初の京都旅行のシーンからケンジと一緒にシロさんのエスコートにときめくし、オープニング映像(主に内野さんが撮影)の2人が楽しそうで幸せな気持ちになりました。でも、この京都旅行から伏線がちゃんと張ってあることを物語が進むに連れてわかってきます。素晴らしい構成と脚本!!

 シロさん母の気持ち、シロさんの気持ち、ケンジの気持ち、ケンジ母の気持ち、彼らに関わるたくさんの人の気持ち。誰かを思いやるために、傷つけないために、自分の気持ちを我慢することがある。好きな人・好きな人の大切な人のために。それでも、好きな人だからこそ気持ちを知りたいし、守りたいと思う。
 ケンジがシロさん母からもう実家には来ないで来れと言われて傷つく心を隠すように、それに気づいたシロさんが両親に今後正月はケンジと過ごすために実家には来れないことを話すように、シロさん母が「あなたはあなたの家族を1番大事にしてね」と伝えたように、ケンジ母が「あなたは寂しがり屋だから1人で死ぬのは似合わない、(中略)、その人は本当にずっと一緒にいてくれるの?(うろ覚え←)」と心配するように。

 多様性を叫ばれる昨今において、たとえ家族でも1人1人違います。自分と違う誰かと繋がっていることは気持ちがすれ違うこともたくさんあって傷ついてしまうと常日頃感じます。多様ではなく均一化した世界なら起こらないような争いが絶えないこの世界に絶望することもあります。
 それでも、人は思いやりを持つこともできる。誰かを思いやる気持ちは、周りから見たら我慢やわがままに見えるかもしれないけど、きっと人が生きていく上で大切なこと、それが「幸せ」に繋がるものとではないかと感じました。

 次に、「原作読んでから見た方がよかったかも?」
 実は原作全巻は見ていません。昔、漫画喫茶で当時出版していたところまでは一度見ているのですが、記憶が曖昧なので実質読んでない状態。(面白かったのは覚えていた) かろうじて、ケンジが薄くなってきたので髪を切ったエピソード(流れ?)は「あー見た気がするな」と感じたのですが、他はちょっと思い出せず…
 ネタバレして楽しめないと嫌だなと思い、ドラマも原作見返しせずに楽しめたのでそのままいったのですが、登場人物たちのセリフがどれも素敵だったのに、今記事を書きながらうろ覚えな自分に悲しくなってます…Blu-rayでたら買おうかなって思ってますが、今回は映画用にエピソードを調整しているはずなので、原作ではどのように描いているのか興味がでてきて、電子書籍で全巻購入を検討中で、まさしく出版社の思惑通りに動こうとしてます。でも、素晴らしい作品を世に出してくださった「よしながふみ」先生に感謝を伝えるためにも購入しようと思っています!!w

☆まとめ

 ここまで真面目に感想記事を書きましたが、ドラマの頃と同じようにシロさん・ケンジのシーンはめちゃくちゃ可愛くて面白かったですし、毎回キスしそうな場面でかわすシロさんと文句を言うケンジには爆笑w シロさんとお母さん2人の会話シーンはジーンしました。
 小日向・ジルベール組も今回は物語を進めるアクセント(転換)として重要な役割を果たしていてよかったです。個人的にあの2人の方が生々しく感じるのは、山本耕史さんのマッチョ化のせいか、磯村優斗さんの色気のせいか、どっちなんだろうといつも思ってます。あの2人の物語ももっと見たくなりました。

 今回劇場に来ていた客層の広さは、まさしく本作品の良さを表していると思います。実は、映画館で男子学生(大学生?)のグループが近くにいて衝撃を受けながら鑑賞していました。色々な映画の選択肢があって、朝早い時間に見てるってことは、全員もしくは誰かがドラマや原作を好きなんだろうと思って、勝手に嬉しくなってしまいました。
 昨今のBLブームの主な顧客層(女性)じゃない、これだけの人が鑑賞するって今後もなかなか現れないのではないかと思います。BL・LGBTQという枠の括りではない、1つの素敵な作品として認められているんだなと改めて感じました。

 個人的に1番よかったのがラストシーンで2人が「俺たちも歳とったな〜(うろ覚え)」と桜を見ながら言うところ。若さに対する未練はあるかもしれないけど執着はしていない。だって好きな人(大切な人)と同じ時を過ごせる(歳をとれる)幸せを感じているから。なんだかそう言っているように思ったからです。ケンジ母も言っていましたが、これからは1人で死ぬことが当たり前な世の中になっていくはず。子供がいないきゃ、結婚しなきゃ、恋愛しなきゃ等の既成概念も変わってきている。それでも、大切な人と過ごす時間を慈しむ心は消えないし、消してはいけないと思わせてくれました。そして、こういうことを考えるきっかけを与えることが「何食べ」がただのBL作品ではないと言われる理由かな、と思う素敵な映画でした!!

ここまで読んでくださってありがとうございました。
また次の機会にお会いしましょう〜


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