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『サロメ』 オスカー・ワイルド 福田恒存訳 岩波文庫

5回目の今日はオスカー・ワイルドの『サロメ』です。
18歳、高校3年生の時に読み、耽美的な世界に強く惹かれた作品です。
「ヨカナーン、お前の口に口づけするよ」
そう迫るサロメ。拒み続けるヨカナーン。


口づけをしたいがために権力を行使し、ヨカナーンの首を取ってしまうという恐ろしさです。
その妖しくおぞましく美しい世界を、福田恒存氏の名訳によって日本語で堪能できるありがたさよ。


私が人生で初めて「文学作品は翻訳次第」ということを知るきっかけとなったのがこの作品でした。
当時、この作品の翻訳は何社からか出ていたので、書店で冒頭部分を立ち読みしました。


が、まるで別物ですよ!
福田氏以外の翻訳は「ただ日本語になってるだけじゃないの! 味わいがない!」と思いました。はい、18歳の女子高生でしたが。生意気ですみません(;'∀')
ビアズレーの挿画がまたいいんですよね。

サロメ1


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