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スマートリーディング: 賢く情報を選び、効率的に処理する術

こんにちは、カリフォルニアの安藤です。

今日は、情報洪水になっている現在、どうやって効率的に本やブログから知識を吸収するかを考えてみました。


今日、我々の周りには、数え切れないほどのニュース、記事、そしてソーシャルメディアの投稿が、絶え間なくデジタルの世界に溢れかえっています。これらは、私たちの貴重な注意を引きつけようと競い合っているのですが、この情報の洪水の中には、役立つ知識と無駄なノイズが混在しており、何が本当に重要で、自分にとって価値のある情報かを見極めることが、益々難しくなってきています。

このデジタル時代の挑戦に立ち向かうためには、新しいスキルと戦略が求められます。情報の質を判断する力、AIや最新の技術を活用して情報をフィルタリングし、要約する能力、そして何よりも、私たち自身の情報消費の習慣を見直すことが必要です。

本稿では、現代社会で情報量が急増する中、いかにして効率的に情報を処理し、質の高い知識を身につけるかを探ります。AIの進化がもたらす情報洪水の中で人力ですべてを読んでいたらいくら時間があっても足りないので、こちらもデジタルツールやAIの力を借りて、情報の海を泳ぐ技術を磨き、自分自身の知識と見識を深める方法を色々探索してみました。

特に英語で読む場合

日本語でももちろん速読やスクリーニングのスキルは大切なのですが、特に英語などの外国語で大量の情報を検索しなければいけない場合、頭から読んでいたのではとても時間が足りません。

どの外国語でもそうなのですが、特に今、世界で最先端の情報を獲得しようとすると英語による情報が圧倒的に多いので、この情報の取得は必須です。

筆者は35年以上米国に住み、職業上かなり膨大な英文の情報を取り込んでいますが、正直言って未だに日本語の斜め読みの方が5倍ぐらい早いかなと思っています。

最近ではAIの助けを借りて瞬時に翻訳するとか日本語で要約してもらうことは簡単なのですがそれでも、そもそも翻訳するもとのリソースを見つけなければいけません。

こういった「外国語のリソース」に対応するための手段も特に考慮してみました。

情報量の圧倒的な増加

近年、インターネットの普及により、誰でも簡単に情報を発信できるようになりました。ブログやSNSなどのプラットフォームが充実し、書籍出版のハードルも低下しています。これは、情報量の大幅な増加につながっています

これに加え、特に昨年から生成AIが可視化され誰でも簡単に使えるようになったため、急速に自動的に文章や画像を作成できるようになりました。人間が作成した情報と見分けがつかないほど成功になっておりこれによって、情報量はさらに幾何級数的に増えています。


情報の増加 出所:Blockbuster Blueprint

これだけの情報量を以前と同じ様に、すべて端から端まで読んでいたのでは人間の能力と時間に限りがあってとても追いつかないため、特に2つのスキルが急速に必要になったのではと思います。

2つのスキルとは

1)読むべき情報を取捨選択する
2)スキミングにより必要な情報だけを取り込む

となります。

読むべき情報の取捨選択

デジタル時代におけるニュースの見出しは、ただ目を引くためだけではなく、SEO(検索エンジン最適化)にも対応しています。AIがこのプロセスに関わることで、興味深いと思わせる見出しの下には、実際には中身の薄い記事が埋もれていることがしばしばあります。こういった情報の中から、本当に価値のある内容を見極めるためには、効率的な選択方法が必須です。

選択方法としては色々とあると思いますが、私が現在(英文記事の選択に)使っているのはFeedlyというアプリです。

Feedlyについては、

「現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全」

という本の中でも紹介されています。

以下、その部分の引用

さて、 RSS を読み取るには「 RSS リーダー」と呼ばれるアプリを使う。  このジャンルのアプリは、いまでも多く出ている。  その中でも代表的なのは「フィードリー(Feedly)」 と「イノリーダー(Inoreader)」 で、 この 2 つが 2 大巨頭 といえる。

両方を使ってみると、 速度やデザインなどでは「フィードリー」が勝っている。  ただ「フィードリー」は本格的に使いこなそうとすると、有料プランに入ったほうがいい。またメニューなどはすべて英語だ。  それに対して「イノリーダー」は、デザインは若干ダサいけれども完全無料で、メニューも日本語にできる。

inoreader.com

個人的には、2つともしばらく試したのですが、気がつくとFeedlyの方ばかり使っている、という結果になりました。

この2件のアプリに限らず、ニュース情報を的確に取り入れるためには向こうから入ってくる情報だけではなくこちらから、積極的にスクリーニングしていくことが現在の情報洪水の中では不可欠だと思います。

以前はビジネス関係であれば日本では日経新聞、アメリカではウォールストリートジャーナルに目を通していれば良かったかもしれませんが、現代ではシリコンバレー発の最先端のテクノロジー情報などは必ずしもこういった大手のメディアでピックアップしていないため、自分で読むメディアを選んでキーワードなどでスクリーニングしておく必要があります。

要約・見出しのためのAI

最近では、多くのウェブ記事が読者に優しく、内容を簡単に把握できるように要約や見出しなどがついていることが増えてきているようですね。この傾向は、情報を迅速に理解し、必要なポイントを素早く掴むために非常に有効だと思います。

例えばシリコンバレー発のIT・ベンチャー業界紙、The Informationではこんな感じのまとめをつけてくれています。こういった記事はまず、タイトルのあとに真っ先にこの「まとめ」を見て、その先を読むかどうか判断します。

The Informationの記事に入っている要約

また、上記のように親切に「要約」をつけてくれていない場合、頭から記事を読む前に長い記事であれば大見出し・小見出しを拾って読み、全体を把握してから必要であれば全部を読む、というのもおすすめです。この方が頭から読んでいるより、

  • 無駄なところを読むのを防ぐ

  • 必要な部分も、最初に要約を見ておくことで格段に頭に入りやすくなり、記憶の定着にも役立つ

という効果があります。


要約してくれるAIツール

上記のように、親切にまとめをつけてくれている記事の場合はいいのですが、それでない場合はどうするか?

もちろん、ChatGPTに「これ要約して」とお願いすればすぐにやってくれます。

ChatGPTに頼む原文が英文の場合、筆者は

  • 日本語で箇条書きにまとめてください

というごく簡単なプロンプトを1クリックで呼び出せるようにしておいて頻繁に使っています。

ただし、現時点(2024年3月)では、URLを貼り付けても「このサイトにアクセスできません」という答えが返ってくることが多く、Google Gemini でも試しているのですが当たり外れがあり、そのばあい、全文を貼り付ける必要があって結構手間がかかります。

なので、もっと簡単に1クリックで要約を見られないか?

というツールがありました。

TLDRthis

TLDRは英語の略語で

Too Long, Didn't Read
(長すぎて読まなかった)

なのですが、これをブラウザの拡張機能として追加しておけば、ウェブ記事を読む前にワンクリックで、何行かの箇条書きに「まとめ」を作ってくれます。

筆者のブラウザではこちら


例えばTechCrunchの記事を要約するとこんな感じ。
「Display Keywords」というのも選択していて、ようやくの上部にこの記事のキーワード5つが表示されています。

TLDRで要約した画面


上記要約は英語ですがこれをDeepL(ちなみに米国人は「ディープル」と呼ぶ)で瞬間翻訳すると下記のようになります。

(DeepLの使い方、ショートカットなどはこちら)

DeepL

もちろんAIによる要約なので間違いもあり、これをこのまま利用、というわけにはいかないのですがここまでくれば、「記事を読むかどうかの判断」には使えるのではないでしょうか?

要した時間は1クリック(TLDRのブラウザ拡張ボタン)、ハイライト(要約をハイライト)、DeepLショートカット(Ctrl+C+C)なので、TLDRがまとめてくれるのを待っている時間も含めて5秒位。

他に、以下のQuillbotというのも使い始めたのですが、こちらは機能が色々あってまだ掴みきれていないため、今後この記事に追加するか、または別のブログ記事にしますので少々お待ちください。

QuillBot

https://quillbot.com/summarize




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