見出し画像

【消滅都市】楽園の歌詞に込められた真の意味とは?【考察】

スマホゲーム「消滅都市」のメインストーリーが完結した現在…

エピローグ終章5-3で流れていた曲について気になることがあります。

■楽曲「楽園」について

音楽配信サービス「Spotify」で楽曲クレジットを確認すると・・・

作詞はメインシナリオライターの下田翔大さんとノイジークロークの加藤浩義さんと表記されていました。

歌っているのは同じく消滅都市でお馴染みのアーティストSAK.さんです。

画像1


終章5-3では、ゲーム中この曲がバックに流れながら走行します。

当初はSAK.さんの爽やかな歌声と
明るいテンポの曲調に

未来に希望を持つ明るい歌なんだなと思い込んでいました。

しかし、すごくお気に入りの曲な分
繰り返し聴いていると

意味深な歌詞だったことに気づきました。


■歌詞の意味

「楽園」の歌詞は著作権の取り扱い上、下記消滅都市公式Twitterアカウントの投稿より引用させていただきます。

この歌詞にいくつか気になるワードがありますので、オカルト的観点から深読みしました。

公式発言ではなく、1ユーザーの妄想および見解ですのでイメージの参考までに留めてください。
消滅都市が好きなファン同士の意見を比べ、正しい正しくないと否定せずに異なる考え方を尊重し合えるゲームファンでありたいです。

また、歌詞のワードを象徴として読み取るために神秘思想や西洋魔術などオカルティズムの要素が含まれています。

それらに抵抗がある方や他者に自分の納得いく答えを求める方は、これ以降の記事を読むか読まないかご自身で判断願います。

※2021/07/17更新


※著作権の取り扱い上、曲の歌詞は引用元で照らし合わせてください。

-----------------------------------------------

”感情の欠片たち”
”輝きは流星のよう”

星幽(アストラル)もしくは星幽光(アストラルライト)
アストラル→語源はギリシア語のアステル

 →感情を司る星のように輝く幽体またはアストラルライトを表す西洋魔術用語

人間の肉体は目に見えないエネルギーの層に囲まれており、肉体を離れる際に形成される一部のエネルギー体を指す


物質的肉体を取り巻く3つの代表的なエネルギー体は以下の①〜③のとおり(※1)

①エーテル体

・・・肉体と重なり合う最下層のエネルギー、欲望や感受性など

②アストラル体(星幽/幽体/感情体)

・・・感情を司る意識

③メンタル体(精神体)

・・・意思や知性、パーソナリティを構成する自我の部分や意識

(※1)教派&思想によって形成するエネルギー体の数や名称、意味が異なる

”開かれたクラウド”

みんなで共有する意識の在りどころ

例えばバーチャル空間などの仮想現実
ユング思想にあたる集合的無意識

画像2

↑消滅都市ではこの空間

”欲望の欠片”

肉体もしくはエーテル体

肉体…人間が持つ動物的本能欲望は肉体に結び付けられている

エーテル体…欲望、人格、エゴ

”終わりのない楽園”

楽園=永遠、本来のあるべき場所

人間の欲求は肉体と結び付けられていると考えられており肉体を捨て去ると物欲や色欲、支配欲などから生まれる人間同士の争いもなくなるとされる
したがって、欲望に支配された肉体を捨て地上と異なる神的な存在がいるところ

”過ちは そうすべて"

すべての生命の記憶は神に還る
魂に内包された善悪の記憶は分けられ
善は再創造し、悪は忘れてしまう

忘れて新しい世界へ行こう”

魂の救済(※2)

西洋諸国から発展したグノーシスでは、物質的肉体の束縛から解放され本来的自己を取り戻し永遠の世界プレローマ(真の神=アイオーン)に帰昇することを指す

または、思考や行動、ネガティブな行為(例えばSNS上の発言)などの否定的なカルマを取り除き善行を積むことで輪廻転生から解放(解脱)されると考えられている主に儒教・仏教由来の東洋思想

(※2)救済の定義は宗教や思想によって異なる

2021/07/17更新

”飛び降りて”

リアリティチェック

夢のなかで「これは夢だ」と気づく際に夢と現実を見分けるテクニック方法(※3)
夢のなかで崖から飛び降りる、駒を回す、流れ弾に当たりに行く、地雷を踏み抜くなど、方法は人によってさまざま

(※3)クリストファー・ノーラン監督の映画「インセプション」ではトーテムを使用して夢と現実を見分けたり、キックと呼ばれる夢から覚める手法

消滅都市では無意識の深層に降下する、または夢から醒めるための一例として「飛び降りる」と表現した可能性あり?

または魂が物質世界に再び受肉(肉体に移る)する働き=魂の下降

2021/07/17更新

”未来図”

ホロスコープ

→個人の出生時間と生年月日、出生地を用いて星の配置を読み取りその人の性格や特性、どう生きるか宿命を占う天体図のこと

西洋占星術では個人の生まれた瞬間、地球を中心とした天体の配列をひとつ円の図面に書き込み個人の宿命や国の未来を占う指針にした
この図面をホロスコープと呼ぶ

ホロスコープは用途で名称が変わり
出生図
=ネイタルチャートと言い、

出生図を基に天体の配置を未来に進めて星を読む天体図を

進行図=プログレスチャートと呼ぶ

この曲の歌詞が指す未来図とは

運命を止める=個人のホロスコープ(進行図)を止めること?

これは、星座や惑星など天体の影響を受けない新しい世界や人生の始まりを暗示してるのかもしれない

”この世界の仕組み"

現実こそ仮想の世界に過ぎない

我々が生きている世界は原初の至高存在を模倣して作られた、出来損ないの仮想世界だとする異端思想(グノーシス)

それゆえに、至高存在に由来する自分の本質を認識して本来のあるべき場所に立ち帰らなければならないと考えている

「この世は夢の世界だ」と謳う似たような思想や認識は、様々な世界の作品や伝説に伝承されている
例:マトリックス、ヴィシュヌ神の夢(ヒンドゥー教)、胡蝶の夢(古代中国思想)など

2021/07/17更新

”鳴り響く鐘”

審判の鐘=最後の審判

新約聖書「ヨハネの黙示録」に記された世界の終末日に7体の天使たちが吹くラッパ
または新約聖書「コリントの信徒への手紙1」に登場する天使のラッパ(※4)

(※4)天使がラッパを吹くと死者が復活する

▼最後の審判とは?

7つの封印が解かれるごとに災いがもたらされ、最後のラッパが吹かれたときに、救世主が地上に再臨し、善悪をもって人間を裁くとされるキリスト教派の終末論

この時、救世主はすべての人間の罪を許し、人類を救済して永遠の命を与えると考えられている

また、選ばれた者は永遠の命を手に入れた世界へ旅立つといわれる

これが魂の旅の終わり=魂の救済

天上の世界から地上に降り立ち、魂を浄化したのちに肉体を捨てて再び天上へ帰還する「霊魂の離脱と帰昇

-----------------------------------------------

ここまでが私の考える歌詞の意味です。

歌詞全体が「消滅都市」の世界観をなぞっており、タマシイの浄化と救済、解放を示しているのではないでしょうか。

この曲には度々「夢」というワードが出てきます。

曲の序盤は睡眠のときにみる「夢」に対して、後半では現実が仮想世界を表わす「夢」に変わっていることにお気づきでしょうか?

消滅都市のセリフにもあった


「夢物語を現実にしよう」
「夢から覚めて」



私たちが気づかなければならなかった「夢」とはどちらの意味だったのか?
そういったことを考えて聴くのも面白いかもしれません。


■「楽園」を英語表記にしなかった理由

消滅都市にはこの曲がリリースされる直前に

『harmony』という楽曲もあります。

作詞は『楽園』同様、下田さんが担当されていますが、

『harmony』は英語表記にも関わらず

『楽園』は日本語表記・・・

なぜ、同じ言語に統一しなかったのでしょうか?


私はこのタイトル名を象徴として捉えた場合

『楽園』の意味が複数あるためでないかと考えています。


harmony=調和

???=楽園


もし「楽園」を英語にするなら
どの単語が適切なのでしょうか?


楽園をそのまま英語に訳すと

"eden=エデン"
"paradise=パラダイス"
となります。

どちらの単語ともに聖書の創世記に登場するアダムとイブが住んでいたエデンの園を意味するそうですが、paradiseのみ"地上の楽園"と限定的な場所をあらわします。

では、消滅都市での『楽園』の在りどころはどこなのでしょうか?


これまでの楽園の歌詞で考えると・・・

魂の救済が指す場所・・・

楽園=神々が住まう場所


つまり、消滅都市の歌詞が意味する楽園は
天上の世界(イデア界)や夢の世界を表していたのではないでしょうか?

ちなみにユートピア
トマス・モアが生み出した
「どこにもない」という意味の造語
つまり理想郷は現実世界には存在しないのです。

私はこうではないかと考えましたが、
もしかしたら楽園を指す場所や意味を
それぞれの聴き手に委ねるため、
曲名を敢えて日本語表記にしたのかもしれません。


前述の通り、教派や思想によって意識の名称や階層も変わりますし、人間の意識がどこを目指しているかで楽園を意味する場所も変わるものだと思います。

例えば、カバラの象徴体系「生命の樹」と結びつけた場合、魂の向かう先は「形成界」だとされていますし、異端とみなされる思想では神が造ったこの物質世界からの脱却を目指しています。

または人間にとっての理想郷といった意味合いも含まれているかもしれません。

現に、ユキやソウマたちは観測者と決別して2度目の消滅の世界で新たな生き方の道(自由意思のある世界)を選びました。

人それぞれの捉え方によって、楽園の意味もこれを指す場所も変わるのは重々承知ですが、

歌詞のワードをひとつずつ考えると

消滅都市で言われる楽園が
この物資世界では無いことは
何となく分かりましたでしょうか?

もしエデンの園のような地上の理想郷だとしても、現実世界ではない別の場所だと思うのです。


また、この歌詞に書かれている
「空から見降ろしている」のは誰か?なのですが・・・

自分なのか、
はたまた第三者か

誰の視点なのかで歌詞全体の意味も変わると思いますので
ぜひ想像してみてください。

消滅都市を観測するみなさんは楽園をどのような感想をもちましたか?歌詞に込められたメッセージをそれぞれ考えながら聴いてみてください。

この記事がお役に立ちましたら幸いです(*'ω'*)


Discordサーバーを開設しました!
★cham clubの楽屋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?