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「赤ちゃんを保育園に預けるなんてかわいそう」なの?

いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。

「こんな小さな赤ちゃんを保育園に預けるなんてかわいそう。」

夫の実家に遊びに行ったとき、義母が遠慮がちに呟いたのは、もう10年も前のことです。

私は、内心、酷く動揺しました。

無事に保育園が決まり、私は第一子の1歳の誕生日に育休から復職する目処が立ったところでした。私はホッとしつつも、初めての育児と仕事を両立できるか不安を感じていました。

私はどうしてこの言葉に動揺したのか。

それは、他でもなく、私自身の心の奥底に「本当は母親である私が育てた方が良いのかもしれない」という気持ちがあったからです。

夫が義母に反論しました。

「子どもを放ったらかして仕事に行くわけじゃない。ちゃんと保育園に預けて行くんだから問題ない」と。

わが家の第1子が生まれたのは2010年。

2010年は、改正育児介護休業法が施行された年です。多くの会社で、3歳未満の子を養育する従業員が利用できる短時間勤務制度が設けられました。私の勤め先でも、勤務時間を6時間まで短縮できるようになりました。

当時、私の勤め先に育休から復帰した先輩はいませんでした。学生時代からの友人にも、赤ちゃんを保育園に預けて仕事を続けているママはいませんでした。

そして、私たち夫婦の育った環境も保育園ではありませんでした。私の母は専業主婦、夫の母は夫が高学年になってから再就職しています。私も夫も、赤ちゃんの頃は母親に育てられました。

私たちは、正直のところ、赤ちゃんを保育園に預けて夫婦共働きをする生活というのがどういうものか、リアルにイメージすることはできていませんでした。

あれから10年ちょっと。私たちは、結局、三人の子どもを三人とも赤ちゃんの頃から保育園に預けて共働きを続けています。

末っ子が5歳になり、私たちは赤ちゃん育てを卒業しました。子どもたちは元気に成長していて、義母はもはや「かわいそう」などとは思っていないに違いありません。こだわっているのは、きっと私だけでしょう。でも、子どもたちが赤ちゃんだった頃を振り返っても、子どもたちが「かわいそう」ではなかったかどうか、分からないのです。その結果がいつ出るのか、もう出ているのかも。

この数年で育休から復帰するして働き続ける女性がずいぶん増えました。保育園に赤ちゃんを預けるなんてこと、"みんな"やっています。でも、だからといって、それが「かわいそう」なことではないのか、やはり私には分かりません。

赤ちゃんを預けて共働きをするか否か、どんな保育園に預けるか、今も悩んでいるパパママはたくさんいるのではないでしょうか。

私は、赤ちゃんを保育園に預けることを勧めるつもりはありません。でも、私たちと同じ選択をしたママやパパへお伝えしたいことがあります。

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