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日中国際結婚・名字(姓)問題

日本は基本的に夫婦別姓できないけど、裏技というか、外国籍の人と結婚した場合のみ例外で選択的旧姓保持できる。日本の法律上、結婚したら、親の戸籍から出て結婚相手の戸籍に入り、かつ戸籍に入る際に同じ姓にしないといけない仕組みだが、外国籍の人はそもそも日本に戸籍がないので、外国籍の人と結婚したら、親の戸籍から出て、単独戸籍になるしかなく、その場合はそのまま旧姓を使用しても良い、ということらしい。
厳密に言ったら、我々は結婚はしているが、入籍はしていないのか。
私の戸籍の備考欄に夫〇〇(中国人)とメモのように書いてある。

それで私は、旧姓をそのまま使ってるから。
夫:陳 龍 
妻:田中 美麗
みたいな感じ。仮名です。

それで、子供の名字は夫の姓に合わせたので…
夫:陳 龍 
妻:田中 美麗
子1:陳 健一
子2:陳 健二 となっている。
しつこいけど仮名です。まあ、漢字的には揃っている。

これをするためには、家庭裁判所で簡易裁判起こして、改姓の許可もらって、子供を自分の戸籍から離脱させて(日本で生まれたので、夫は日本籍ないから、私の戸籍に入ってる)、単独戸籍にするという事務手続きをやった。ちなみに、夫が永住権取得後に日本で生まれてるから、子達は日本国籍のみ保有。日中どちらの国籍も取得するうんぬんは色々な日中国際結婚の方々のブログに書かれていますので、そちらをご参考ください。

産褥期が終わったら、速攻でこの改姓手続きして、パスポートを取った。2人とも。全部自分で調べて私が。なんてデキる嫁〜。

しかし、英語の名前になると、夫は中国国籍なので英語名は中国語のピンインに即したローマ字表記、子達は日本語に即したヘボン式ローマ字表記になり(それじゃないと日本のパスポート登録できないから)…
夫:陳 龍 CHEN LONG 
妻:田中 美麗 TANAKA MIREI
子1:陳 健一 CHIN KENNICHI
子2:陳 健二   CHIN KENJI

…みたいな感じで、全員姓が異なる感じに仕上がっており。カオスである。しかも、CHENとCHINみたいに1文字しか違わないので、書き間違えみたいだし。前に一度ロンドンの空港のイミグレで「親子なんだよね?なんで姓が違うの?」聞かれたな。。

今度、私1人で子供2人連れて国際線乗ることになりそうで、ハーグ条約もあり、夫の渡航同意書携帯しないと止められる可能性が大ありだな、と気づいた。んで、親と子の名字も違うから、親子関係を証明するために、念のため出生証明書も取っといた方がいいのかな…。先日、地域のママ情報交換巨大WhatsAppグループのチャットで、姓が違うとレター見せろとイミグレで言われること多いと盛り上がっていたので。。

ちなみに、結婚した時に、夫の姓に合わせて改姓することも婚姻届出す手続きと一緒にできたはず。だけど、めんどくさいし、しなかった。子供産まれる前に、皆んなで名字合わせる?今から改姓する?という話になったが、私の名前は美麗という感じで、お美しい感じ醸し出してる字面だが、実際は大した美人ではないので、「陳美麗になったら、中国語では楊貴妃並みの美女を想像する名前だよ。やめた方がいいよ。」と夫に言われました。オイィィ。
旧姓使用できて、銀行とかクレカとかみんな結婚後に大変な思いする手続きゼロでラッキー。離婚しても改姓ダメージ少ない、まじラッキー。

子供も別に私の姓に合わせたままでも良かった、まあ夫もこだわらないよ、という感じだったけど、中国も基本はお父さんの姓に合わせることが多いし、日本も離婚して親権を母親が持ったりしない限りは大体そうだし、今後子供達が名乗る時にいちいち聞かれて説明するのめんどくさいだろうなと思って、そうした。お義母さん的にも息子と同じ姓のがお面子保てるかな。そんな気にしてないのかな。聞いたこともなし。

なので、選択的夫婦別姓が話題に上がり、「家族の絆が〜、一体感が〜…」という話が本当ならば、我が家はすでに崩壊しているわ。まあ、でも一応仲良くやってるよ。選択的だからやりたくない人はやらなきゃいいわけで、いいじゃん、とも思うけど、長年続いた家族単位の戸籍管理を個人戸籍単位に管理編成し直すのはすごい大変なのかな。

改姓手続きしかり、結婚手続きもなんか面倒だったな。私たちは、日本で婚姻届提出→結婚証明書出してもらう→外務省からこの証明書をオーソライズしますみたいな一筆とハンコをもらう→在日中国大使館からこの外務省の言っていることは本当ですみたいな一筆とハンコもらう(確かビザセンターでできたような)→中国の夫の地元に帰って指定の翻訳業者で全資料の中国語翻訳もらう→夫の戸籍管轄の公安(派出所?)に夫の戸籍本を持って行って、婚姻欄の「未婚」を「既婚」に変えてもらう(中国の戸籍はそもそも単独戸籍)、という手続きだったはず。おぼろげ。。。

夫の地元の公安に持って行った時は、背の高い、厳格そうなおばさん警察に、「ちょこっと結婚ステータス欄が変わるだけなんだからこんなめんどくさいことしなくてもいいじゃない」的なこと言われ、夫が「嫁がそれを許してくれません」と会話してたの覚えてる。警察のくせにそんなこと言わんでくれよ。

でもなんで必死で手続きしたって、中国人の結婚へのこだわり半端ないし、おそらく夫の地元的にはハイスペ男性の夫の戸籍欄を未婚で放置してたら、よく分からん犯罪とか何かに利用されたらやだなと思って、急いでやった。
どうしても婚姻ステータス欲しい人が利用するのに売られたり、お義母さんが周りの変な人に「日本人なんかと結婚なんかしちゃって、大変なことになるわよ。中国の戸籍は未婚なんだから、こっちでも黙って中国人と結婚しちゃいなさい」とか言われて知らぬ間に重婚さちゃったりとか…なんか疑いすぎて酷いと言われそうな想像だが、知らないところで勝手に重婚されてもまじで分からんくて怖いから、私はアイツの戸籍が既婚に変更されるところをこの目で見届けたよ。そんなことしても、勝手に偽装されて離婚されちゃうこととかもあるのかな。まあもう子供もいて簡単に引き戻せないところにきてるし、夫もお義母さんも信じてるけど、最初はね…なーんて。ハハハ。

それにしても、結婚手続きも子供の改姓手続きも調べて理解して、それを夫に説明して、手続きやって、と結構な労力使った。この時ほど、まじで法律(民法)とか学んでおけば良かった…と後悔したことはない。

姓もどっちにするか考えなきゃで大変だったけど、子供の名前は名前で、日本語でも使われてて、簡体字でも簡略化されない漢字縛りで、日本語の名前的にも、中国語の名前的にも自然な組み合わせでというので選んだから、大変だった。
夫の中国人の友人に、これだと、名字との組み合わせ的に音の響きが…とかコメントいただいたけど、だまれ、と思ったね。画数の良さも捨てた。あと、英語でも自然に読める発音の名前…も頭をよぎったけど、カバーしきれず。最初は全然定着しなかったけど、今はみんな頑張って息子たちの名前読んでくれてる。あと、最近気づいたのは、日本語の名前の読み方をお義母さんが全然発音できないっていうね。中国語にない音がいくつか入ってたわ。。もうそこまで考えきれんかった。まあいいです。

以上、日中国際結婚での名字と名前のいろいろ(我が家の場合)でした。