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ミスiD2022

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記事一覧

ミスiD2022卒業式

ずっと泣いている。面白いほどにずっと泣いている。ずっとというのは言いすぎかもしれない。真面目に言うと昨日から3時間ほどの間隔で泣いている。2時間しか寝てなーい、の言葉が本当に言える状態なので、たぶんその間隔は正しいと思う。子供を育てたことがないのでわからないが、赤ちゃんってこんな感じなのかな。赤ちゃん、わりとつらいな。

ミスiD2022で受賞できなかった反省点でも書いてやろうかと思った。考察でも

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革命

「歴史の教科書は起こされた革命だけでできているけれど」と彼女は言った。時間がゆっくりと進む水曜日の放課後。卒業式のリハーサルだけで終わった1日は物足りなかったのだろう、クラスメイトはみんな仲の良い友達を連れてゲーセンに行ってしまった。西日が彼女の黒髪を撫でる。
「たとえ成功しなくても、革命を起こそうとしたその瞬間だけは、変わらない事実なんだよね」
「なにそれ」
笑う俺に彼女は少しムッとした表情を見

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ミスiD2022卒業文集

すなねこちゃんの卒業文集を読んで、私も書きたくなってしまった。ミスiD2022のまとめは卒業してから書こうと思っていたが、たしかに卒業文集は卒業前に書いておくものだ。このタイミングはおそらくもう来ない。最高の卒業式を迎えられるように、今文章にしようと思う。

俺たちが1位だ8ヶ月。文集として振り返るには書くべきことが多すぎて、スマホを打つ手が止まってしまうくらい濃厚な8ヶ月。それでいて、今この瞬間

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ミスiD自己PR ver.5.0

無限ちゃんへ

あなたをかっこいいと思う。
やっぱり自己中心的なところは変わらなくて、いつまでたっても子供のように駄々をこねて、見苦しいところばっかり人前に晒して、それでもなんだかんだ立ち上がるあなたはかっこいいと思う。

エントリーシートの「自分の武器」に戸惑いつつも「本当は自分を好きなところ」と書いたあなたが、本当に好きな自分のままで戦っているところを一番近くで見ていました。あのとき信じてよか

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ぼくたちの敗北賞

「見てほしいという気持ちだけで、何の武器も持たずにここまで来ました。」
私が最終面接で喋った言葉だ。私には何もない。

私には目に見える武器がない。文章が武器なのではと何度も言ってもらったことがあり、その言葉をかけてくれた人には少し申し訳ない気持ちがあるが、文章は武器ではない。文章のうまさで言えばあの子の方が何百倍も上だ。あの子の的確な比喩表現にはいつまでたっても敵わないし、あの子の絶妙なバランス

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最終面接

パフォーマンスの最中、選考委員さんの一人が水を飲んだ。それだけで世界の終わりを告げられたような気がした。

あそこで私がパフォーマンスを中断して怒り出したら印象に残ったのかななんてことを今になって考える。それでも「続けて」って言われたら「何を偉そうに」って返して…。
あとから想像することならいくらでもできる。エントリーシートにも書いたが、何かあったときにその場で笑うことしかできないのが私だ。後から

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こんなんでファイナリストになれるのか

そんなような言葉を見かけた。それは私にかけられた言葉ではなかったが、私はモヤモヤとした気持ちになってしまった。

おそらくその言葉を発した子と言われた子の間に何かあったのだろう。もしかしたら暴言や嫌がらせがあったのかもしれない。理由や事情が何一つわからないので、今私がこうして文章を書いていいのか疑問ではあるが、どうしても、どうしても言いたいことがあったので書きたい。

(まず、本人に伝えようかと考

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そんなにかっこよくないよと叫びたい

苦しい。今の私がそう言ったら何人の人が傷付いてしまうだろう。
つらい。今の私がそう言ったら何人の人が「通ったくせに何言ってるんだ」と思うだろう。

自分が言葉を発したあと、いつもいろんな声が聞こえてくる。実際に聞こえてくるわけでもなければ、相手がそう言ったわけでもない。心臓の中に別の私の声が響く。それ、相手は傷付くかもよ?

想像が得意だ。実際の会話より、自分一人で物語を作る方が何倍も得意だ。だか

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小説なんて書けないよ

私は何がしたいんだ。何ができたんだ。
今私は焦りと不安の渦の真ん中、かろうじて水面に顔を出して洗濯機のようにぐるぐると回っている。こうして文章を書いたって、あの子の言い回しには敵わないしあの子みたいなカリスマ性なんてないし好かれないし失言もするしもう苦しいことだらけだ。じゃあなんで書いてるんだ。もう本当にわからない。わけがわからない。

この数日間で素晴らしいものをたくさん浴びた。ミスiD2022

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お正月と女子、あとがき(チアズ投稿文)

お正月が終わる。いや、お正月なんて一体どこにあったんだ?みんながゆっくりのんびり昨年の疲れを癒しながら過ごすなか、私は三が日を師走以上に駆け回って過ごした。誰のせいかって、要領よく生きられない自分のせいだ。

今日は最高にネガティブで多方面に失礼でクソほど面白くない文章を書こうと思う。こんな文章はミスiD期間の中で最初で最後にしたい。でもこんな私が存在することも事実だ。知ってほしい。いや、知らない

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何者かにはなりたくない

「何者かになる」ってなんだろう。
自分の得意分野で有名になることだろうか。自分を「こういう人」という魅力的な箱に収めることだろうか。「何者かになりたい」と言葉にする人はあまり見かけないが、それは私の視野が狭いだけで、その理由でミスiDを受けている人も少なくないのだろう。このnoteで話すことは自分の気持ちについてであって、何者かになりたいと思っている人を貶しているわけではない。そこは覚えていてほし

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アイドルという祈り

アイドルだったことがある。あの時期の私を本当に「アイドルだった」と言っていいのかはわからないが、アイドルを名乗っていたことなら確実にある。

アイドルが好きでアイドルをやりたくて、何回かオーディションを受け(記憶が正しければここにミスiD2015も入っている)すべて書類で落ちた私は、何を思ったのか勝手にアイドルを名乗り始めた。一番最初のブログのタイトルは「アイドル始めました」。持ち歌も何もない、1

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僕ら虹を待つ中毒者

ノーレインノーレインボーという言葉を見かけた。Tシャツの胸元にかかれたその言葉はあまりにも端的でわかりやすい、誰もが共感できるものだ。調べたらハワイのことわざらしい。No Rain, No Rainbow. 直訳すれば「雨がなければ虹も出ない」。その通りですよ、そりゃあ、と思う。

長く生きていれば苦しいことが確実に起こると思う。もしかしたら苦しいことの起こらない人生もあるのかもしれないが、そうな

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二回目の復活戦で思ったこと(チアズ投稿文)

復活戦お疲れさまでした。そして通った方、本当におめでとうございます。私は私が拝見した方についてしか言えませんが、本当に全員一人残らずかっこよかったです。

私はあなたではありません。あなたの気持ちを100%わかることは不可能です。だから、私は私の気持ちを喋ることにしました。とても自分中心な感情の吐露になります。もしかしたらこの文章が誰かを傷つけてしまうことがあるかもしれない。今感情のコップがいっぱ

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