筋肉の収縮の種類
最初に、言葉の整理をしたいと思います。
筋肉の収縮(muscle contraction)とは、筋線維の中にある、緊張(tension)を生成する部分が活性化すること。
「筋肉の収縮」と、「筋肉の物理的な長さが短縮すること」は意味が異なるので注意。
等尺性収縮 - Isometric Contraction
筋肉が緊張する
筋肉の長さは一定(変化しない)
等張性収縮 - Isotonic Contraction
緊張した筋肉の力が一定(変化しない)
筋肉の長さは変化する
筋肉長の変化で区別される2種類の等張性収縮
筋肉長が伸びるか縮むかで、収縮の呼び方が変わります。
短縮性(求心性)収縮 - Concentric Contraction
筋肉にかかる負荷に対し、緊張した筋肉の力が充分な状態
筋肉が収縮して、筋肉の長さも短くなる
伸張性(遠心性)収縮 - Eccentric Contraction
筋肉にかかる負荷に対し、等尺性収縮で生成される力が充分ではない状態
筋肉は収縮しているが、筋肉の長さは長くなる
上腕二頭筋で例えるなら
立った状態でダンベルを持った時の上腕二頭筋(力こぶの部分)で考えてみます。
ダンベルを持ったまま肘を直角に曲げて静止している状態では、上腕二頭筋の筋肉長は変化していないので、等尺性収縮しています。
肘の位置を動かさずにダンベルを上に持ち上げている時は、上腕二頭筋は負荷(ダンベルの重さ)を上回る力を出しながら筋肉長が短縮するので、等張性収縮(短縮性収縮)しています。
肘の位置を動かさず、ダンベルを下に下ろしている時は、上腕二頭筋は、負荷に対する力を生成しながら筋肉長が伸びるので、等張性収縮(伸張性収縮)しています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?