第4回ど文系のお金の話

第4回ど文系のお金の話!本日もよろしくお願いします〜。
今日のお話は利子のお話。その前にお金の貸し借りの契約の話です。

お金の貸し借りの契約は貸した金額を一定期限までにいくらで返してもらうかを今日の時点で決める契約です。
今日2019年4月3日に100万円借りて、2020年4月2日に利子を含めて110万円で返すという約束を2019年4月3日にすることです。
一年後に返すお金が10万円増えていますよね?これが利子です。借りた金額に対する返す際の増えた金額の割合を利率と言います。
ここでは100万円に対して110万円返します。なので10万円分増えています。10÷100=0.1、10%返す金額が増えています。
この10%のことを利子率と言います。

お金を借りたり、ローンを組む際には借りたお金以上の所得を確保する上で利子率の分まで儲けることを勘定に入れてお金を借りたら良いのか??と知識のないわたしは思ったりするわけです。

この利子率、お金を貸す側にとっては儲けなので高い方がいいですよね?
一方借りる側にとっては手数料のようなものだし返す分が増えるのでなるべく低く抑えたいところ。
じゃあ一般に利子率ってどうやって決まるんでしょうか?
現実問題には法律の規制とか色々ありますが学問上で利子率が決まる式があります。
厳密にいうとお金を貸した際の利子率ですが、それがこちら。

お金の利子率=名目利子率=実質利子率+予想インフレ率

いやあ、まあ…わかりませんね!!
一個ずつ解体して見ていきましょう。まずは実質利子率。
ここでご登場いただくのが花農家の花子さん。拍手でお迎えください!
こちらの花子さんこの春から、土地を親族から借りてマーガレットを育てる計画があります。
ところがどっこいまだマーガレットのタネを持っていません。こまったこまった。
そこでお隣に住む山田さんから花のタネを1粒100円で1万粒借りて来年その花のタネを10%分増やして返すことにしました。
花のタネを借りることができたのでめでたしめでたしなんとかなりました。

これが先ほどお話しした基本の利子のお話です。つまり実質利子率。
ここでは花のタネを借りる話でしたが、このこの世は交換経済。
花のタネで物々交換しないで便利な貨幣でやり取りした方が何かと都合がいいですよね。
だって花のタネ以外にも肥料や工作機など必要なものはたくさんありますから。

なので花子さんは山田さんから100万円を借りることにしました。利子率は10%なので返済する金額は110万円です。
花子さんはコツコツ努力し1年後にはたくさんのマーガレットを育て無事110万円を山田さんに返すことができました。
しかしここで山田さんにとって困ったことがおきました。
なんと花の種が値上がりしたのです。一粒100円だったのに一粒200円になりました。
するとどういうことが起きるでしょうか。もし花のタネで貸していたら帰ってくる花のタネ1万1000粒×200円で実質的な価値が220万になりますが、100万円の現金で貸していたら実質的な価値は利子をつけても110万円のままです。
大げさに書きましたが山田さん大損です。

なんでこんなことになるかというと、 第2回のど文系のお金の話 でお話しした通り100万円はいつまでたっても100万円です。
花のタネの価格は上がることはあってもお札の価値は上がらないのです。
花のタネの値上がり幅のことを予想インフレ率と言います。
こうなっては貸す側が大変なことになるので、お金を貸す時の利子率、つまり名目利子率は実質利子率と予想インフレ率を足して価値が目減りしないようにしてあるのです。

この利子率ですが、将来受け取れる価値が増えるほど、また貸す側が投資よりも貯蓄や消費を好むほど上昇します。
将来受け取れる価値が高いことを、生産性が高いと言い、投資以外のものを好むことを時間選好率が高いと言います。
経済用語に置き換えてみると生産性=需要、時間選好率=供給だと思うので、どちらかが上がると利子率が上昇するのです。

今日はちょっと難しいお話をしました。ちょっとうまく説明できた自信がないのですが…精進します…。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
次回はリスクの変換と分配についてです。