第23回ど文系のお金の話

第23回ど文系のお金の話、キリは悪い数字だけどひとまずここで区切りのお金の話です。令和発表とともに連載スタートして令和になる直前で滑り込み区切りです。ほんとはFintechの話もしたいけどそれは令和の私に託しましょう。今回のお話はまだまだ記憶に新しいバブルのお話、バブルがいかに発生し崩壊しどのように日本に影響を与えたかお話ししいきます。

まずはバブル景気の開始についてです。1980年台後半から90年代初頭にかけて発生した株価と地下の高騰による好景気のことをバブル景気と呼びます。1985年のG5によるドル高是正のため先進5カ国による外国為替市場への協調介入がきまりました。それと同時に日本政府はアメリカからの貿易赤字解消のために円高ドル安になるような政策を要求されました。これがプラザ合意です。そしてこの合意より、日本は円高になり輸出の縮小しました。しかしそれでもまだアメリカとの貿易赤字は解消せず、アメリカからの要求もありさらに格差を解消するために、日本政府は低金利政策を推し進めました。この低金利政策の結果、市場には過剰な資金が供給されました。銀行はこの過剰な資金を工場などの生産設備ではなく、株式や不動産に投資していったため実態のない経済が膨らみバブル景気へと発展していったのです。

このバブル景気により日本国内の物価は上昇傾向にありました。これまで繰り返しお話してきたように、インフレが続いては日本円の価値が低下してしまい困ったことになります。そこでインフレを恐れた日本政府は銀行は企業に土地を売買する資金を貸し付けてはいけないという不動産融資総量規制と公定歩合の引き上げを行い好況期の加熱を抑えようとしました。すると地価が下がり始めドミノだおし的に、多くの企業が投資目的の土地を手放し、土地を担保とした借り入れができなくなり社会全体が不況へと転がり落ちて行きました。

バブルが崩壊したことで日本は失われた20年へと突入して行きました。この不況により多くの企業がバランスシートの健全化に10年以上の時間を要しました。同時期に金融規制も強化されたことからグローバル化に乗り遅れる事態も発生しました。

ここからは私の勝手な意見です。

日本はこのバブル崩壊とリーマンショックを経験しました。このとき通しで失敗し大変な目にあった世代が今の若い世代の保護者世代とも言えます。儲け話に飛びついて冷静な判断ができなかった知識不足が原因であるトラウマと、この時の不況による金融機関への不信感が絡まり合って、現在の若者まで金融嫌いが遺伝しているのではないのでしょうか。親世代が子供のためを思った忠告が、リスク資産のイメージの低下やリスク資産の保有率があがらない原因に繋がっているのではないかと思います。リスク資産を保有する限り損しないことはあり得ませんが、今後の経済動向の予測がより難しくなる中で金融というテーマに向き合い、リスク資産を管理できる能力を身につけることが賢い生き方だと思うのです。
政府としても金融資産離れを食い止めるためにNISAやiDecoといった金融資産の浸透を進めてます。将来年金が保証されるかわからない時代において、時代の流れや政府の思惑に踊らされないためにも何が自分にあっていて何が必要なのかを判断できるだけの知識と知性は鍛えていかなければなりません。

以上でど文系のお金の話第1シーズンの終了です。長い間お付き合いいただきありがとうございました!今後も金融関連の記事をまとめつつ初めてさんにもわかりやすい内容をお届けして行きます。直近の課題はFintechについてです。以外とみなさん知っているようで知らないジャンルではないのでしょうか?現在鋭意製作中ですので是非お楽しみに!
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