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ん?なんかおかしい

猛暑の中、ニチニチソウが元気に咲いています。
押し合いへし合いするように咲く様子が、かわいらしいです。

この花を見ていて、先日来感じていた、違和感の原因がわかりました。

違和感を感じた花はこちら。
少し前に近所で見かけた、ニオイバンマツリです。

なんで、おしべもめしべもないの?

上のニオイバンマツリの写真は、たまたま出先で少し前に撮ったものです。
もう一度観察に行くことができないので、撮ってきた写真を見つつ調べてみました。

花色は白色と紫色があり、紫色から白色に変化するとのこと。紫色の咲き始めの花では、花の中心には雄しべだけが見える。白い終わりごろの花では長く伸びた雌しべが目立つ。雄性先熟で、最初は雄花、最終的には雌花にかわって自家受粉を避けている。

ニオイバンマツリ Brunfelsia australis

つまり、花色は紫から白に変わり、それとともに、雄花から雌花に変わり、おしべが目立つ時期、めしべが目立つ時期がある、というわけです。

よく見ると、中央部に確かにおしべ?らしきものが見えます。
写真を撮っておいてよかったぁ、と思う瞬間です。

ではニチニチソウのほうはどうでしょうか。

もう一度、花の様子を見てみましょう。

どの色の花も、中心部が黄色くなっていますが、そこにあるはずのおしべ、めしべがあるようにはみえません。
うーん、仕方がない。現物を見に行こう。

外は雲ひとつない夏空。

ところが、咲いている花をいくら観察しても埒があきません。
そこで、落ちている花を拾いにいき(本日2度目)、中を切り開いてみました。

拡大してちょっと色を明るくしてみます。

おしべらしきものが見えます。

つまり、こういうことでした。

花びらの根元はくっつきあっている合弁花で、先の方は五つに割れて平に開きます。直径は3cmほど、雄しべは5本、雌しべは1、それぞれ花びらの筒のようになったところに隠れています。

ニチニチソウ - 川崎市総合教育センター

花びらの筒のような部分?
もう一度、花の後ろ姿を観察しにいってきました(本日3度目)。

なるほど、花の付け根が膨らんでいます。
先ほど切りひらいておしべ(とめしべ?)を見つけたのは、この部分でした。

でも、あれ?
また疑問が出てきました。
この花は萼がないのでしょうか。

いや、あるらしいのです。

萼片は5個、長さ2~6㎜、基部は合着し、狭い三角形 、 錐状、短毛があるか又は無毛。

ニチニチソウ 日々草

仕方ない。もう一度見てこよう(本日4度目)。

花の下の膨らみの、一番出っ張っている部分。ここが萼らしいです。
意識してみなければ、これは気づけないでしょう。

ニチニチソウの中でも時間は流れ、確実に世代交代が始まっていました。

種ができ始めていました。

おまけ

雨の日に、きれいな状態で花が落ちていたので、いただいてきました。

やはり、中心部は穴があいているようにしかみえません。
茎を切り開いてみました。シベが見えます。
茎をすべて切りひらいて、シベを取り出してみました。
なんとシベは、茎とほぼ同じ長さでした。
花のつけ根と萼


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