見出し画像

アンモナイトの殻

友人からもらった化石たち。
前回は、光るアンモナイトをご紹介しました。

実は、光らないアンモナイトの化石もいただきました。
こちらの方が、いかにも化石、という気がします。

アンモナイト
ペリスフィンクテス(Perisphinctes)類
・中生代ジュラ紀後期
・約1億5,500万年前
・フランス南部産

ペリスフィンクテス。採集される地層がジュラ紀後期に限られるため、その時代の示準化石 となっています。
※示準化石=その化石をふくむ 地層が堆積した時代がわかる化石。短い期間に広い範囲で栄えていたことが条件になります。

一口にアンモナイトと言っても、巻きかたや、殻の表面に肋(ろく=表面の筋)やくびれ、突起といった装飾をもつもの、装飾を全くもたないものなど、さまざまです。このペリスフィンクテスは、肋の間隔が狭く、​整然としていることで知られています。

波紋が刻まれたような殻を持つペリスフィンクテスも、私が大好きなアンモナイトです。

以前にもご紹介した「海からの贈物」という本の中に「たこぶね」という章があります。ペリスフィンクテスが好きなのは、この本に書かれたたこぶねを思い出すからかもしれません。

半透明で、ギリシャの柱のように美しい溝が幾筋か付いているこの白い貝は、昔の人たちが乗った舟も同様に軽くて、未知の海に向っていつでも出帆することができる。本に書いてあることによれば、この貝の名前(Argonauta)は黄金の羊毛を探しに行ったイアソンの船から取ったもので、船乗りにとってこの貝は晴天と順風の印になっている。

アン・モロウ・リンドバーグ著「海からの贈物」新潮社

一億年以上前の海に生きていたアンモナイトは、時空を超えて、その姿を今に伝えます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?