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小豆洗いは不埒者?

 暑い夏の夜に怪談を聞きながら、ゾクゾクすれば、涼がとれる。と言うことで、怪談=夏になったと思い込んでいた。でもこれは元々歌舞伎の世界で夏になると、怪談ものをかける様にしていた為、怪談=涼と結びついてという説もある。いずれにしても色々な理由や思惑が重なって夏のものになったことには変わりないと思う。

 そして個々の妖怪にしてもいくつかの理由が重なって一つの妖怪が形作られている。

 例えば小豆洗いという妖怪。川べりでシャキシャキと小豆を洗う音だけの妖怪だが、近づくと川に落とされると言われる地方もある。これは子供に対して不用意に川に近づいて落ちることのない様に戒めた言い伝えとされることが多い。河童と似た由来ではある。

 だが、ある地方の話は大人向け。男が仲間を小豆洗いに仕立て、女と連れ立って歩いている時に川原で小豆を洗う音をさせ、連れの女が怖がって抱きつくことを楽しんだというちょっと不埒な話もある。

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