クリスの物語Ⅲ #52 隠し転移装置

外は明るいけれど、濃い霧に覆われていてほとんど何も見えなかった。

『こっちよ』
 左手の方角へ向かって先生が歩き出した。
 少しでも離れてしまうと、見失ってしまう。ぼくは、はぐれないように急いで後を追いかけた。

 霧に覆われた道を歩きながら、ふと何度か見た夢のことを思い出した。濃い霧の中をひたすら歩く夢だ。
 その夢の中で田川先生の声が聞こえ、何かをいわれたのだった。
 たしか「わたしを信じて

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妖怪とこびとに出会う夏

川崎市民ミュージアム展示開催中の「なばたとしたか こびとづかんの世界」と「妖怪 ヒト ファンタジーからリアルへ」をセットで拝見してまいりました。

こびとづかん、スキです。(きゃ、告白しちゃったっ)

原画、めちゃくちゃ面白かったです。
印刷より全然キレイで楽しい。

なんてったって、佐藤さとるのコロボックル・シリーズを愛読してた小学生でしたから。
もともと「こびと」は大好きなモチーフなのですが。

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最近思ったこと…。デザイナーか絵描きの仕事(私が飽きたらやめる)ってやってみたいな…。

どうも~!!最近、引きこもりになりたくなってきた伊達です!😊 

今回はどうでもいいお話をしますね!

いや~、なんやかんやで忙しくて1ヶ月ぐらい、公園で「ぼー」っと過ごしたり、部屋のなかでAmazon prime videoでもずっと観て過ごしたくなってきたものですが、こんな事もやりたくなってきたんですよね。それは…。

絵でも描こうかな?

って。いやいや、まだどんな絵を描こうかは未定なんで

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クリスの物語Ⅲ #51 ウェントゥスの在りか

『それより、問題はこれからどうするかということね』
 田川先生の意見を求めるように、エランドラは先生の方を向いた。

 組んでいた腕をほどき、足を組みかえ先生はいった。
『そうね。まずお伝えしておくことは、他の都市で捜索されている方々も無事でいるわ。転移装置の攻略はまだできていないけれど、心配ないでしょう。闇の勢力も、ここエンソルゾーソ以外の都市に現れることはまずないと思う。それってつまり、上村君

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猫又

時は江戸

隣の猫はかなり年老いて
しっぽは二股に分かれてる
一人暮らしの筈なのに
時々家から話し声もする
なんとも薄気味が悪い

だが近頃隣人を見なくなった

と思ったら

とある夜更け

隣人らしき人影が
家に入っていくのを見た

その夜

行灯の油を長い舌でペロペロ舐める隣人の姿が
垣根越しの空いた障子越しから見えた

あれはもしや……

妖怪インタビュー~第22回おに編~

こんにちは。妖怪愛好家の水野ヤクトです。

本日は第22回目ということで、我が家に鬼さんを召喚して、インタビューを行わせていただきます。

こちらの鬼さんなのですが、日本で最もポピュラーな妖怪さんにも関わらず完全に忘却してしまっており、22回目にしてやっとご登場ということになってしまいました。

漫画好きの僕としましては、鬼と聞くと、真倉翔先生と岡野剛先生のタッグによる作品「地獄先生ぬ〜べ〜」を思

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クリスの物語Ⅲ #50 山小屋

転移した先は、小屋の中だった。丸太でできた、小さな小屋だ。
 木でできたテーブルに6脚の椅子がセットされ、ソファが向かい合って2脚並んでいる。そしてその向こうには暖炉があり、その横に薪が積まれている。

 なんだかまるで、登山家が山登りの途中に立ち寄るための休憩所みたいだ。
 窓の外は、霧が立ち込めていて何も見えない。
 ぼくたちはソファに無言で腰かけ、スタンだけが椅子に座った。

「なんか、地表

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妖怪インタビュー~第21回水の精霊てぃん編~

こんにちは。妖怪愛好家の水野ヤクトです。

本日は第21回目ということで、我が家をふよふよと漂っている水の精霊ティンちゃんにインタビューさせて頂きます。

当初は、神様インタビューの枠内で、僕がいつも相談をさせて頂いている「全知」に近い原初の水の精霊様にインタビューを行おうと考えていたのですが、その存在が高位すぎて情報の公開制限がかかってしまいました。

その時点で完全に水の精霊インタビュー脳にな

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人間はおたがいに助け合い そして利用しあわねば いかんよ by 鼠男
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クリスの物語Ⅲ #49 意外な人物

「びっくりした?」
 顔にいたずらっぽい笑みを浮かべて、田川先生がぼくを見た。
 ぼくは、うなずくことしかできなかった。

「なんで田川先生がここにいるんですか?」
 あからさまに不満をぶつけるように、沙奈ちゃんが問い詰めた。
 微笑みを浮かべたまま、田川先生は沙奈ちゃんに視線を向けた。
「だって、わたしの生徒は、担任であるわたしが守らないといけないでしょう?」
 田川先生が答えると、沙奈ちゃんは

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強制終了は守護霊さんの愛

若干スピリチュアルなお話をします。
(好きじゃない方は読まないでね)

「えーっ!なんでーっ!!」

「えーっ!このタイミングでなぜ!?」

「なんでこんな時に限って起きるの?」

って時、

「神さまなんていない!」とか、

「今までのお賽銭全部返しえくれ!」とか、

「オーマイガーッ!」(出川風)とか、

自分の不運を恨みたくもなりますよねえ。

でも拙い私の経験上の話ですが、

だいたいこう

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