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死ぬまでに観たい2010年代映画100 4章: 2013年

《死ぬまでに観たい2010年代映画》第四章です。

2013年総括(筆者:大学1年生) アニメの大躍進

例年、日本の興行収入ランキングではアニメ映画がたくさんノミネートするのですが、この年は異常なまでにアニメーションが興行収入ランキングを支配しました。

【日本映画】
1.風立ちぬ
2.ONE PIECE FILM Z
3.映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
4.名探偵コナン 絶海の探偵
5.真夏の方程式
6.映画 謎解きはディナーのあとで
7.そして父になる
8.劇場版 ポケットモンスター ベストウィッシュ
9.ドラゴンボールZ 神と神
10.清洲会議

【外国映画】
1.モンスターズ・ユニバーシティ
2.レ・ミゼラブル
3.テッド
4.シュガー・ラッシュ
5.007 スカイフォール
6.アイアンマン3
7.怪盗グルーのミニオン危機一発
8.ローン・レンジャー
9.ダイ・ハード/ラスト・デイ
10.ワイルド・スピード EURO MISSION

日本映画に関しては、6本もベストテン入りを果たしています。そしてこの日本のアニメ祭はフランスにまで波及し、『風立ちぬ』、そして『かぐや姫の物語』は批評家、一般大衆に愛される作品となりました。

また、この年のカンヌ国際映画祭に注目してみると、同性愛を扱った作品が熱い。チュニジア出身監督アブデラティフ・ケシシュが撮った『アデル、ブルーは熱い色』はグラフィックノベル原作映画として初めてパルムドールが与えられ、また主演のレア・セドゥとアデル・エグザルホプロスの演技も同時に讃えられた。原作は、日本における携帯小説のような内容で個人的には絵面/物語双方に未熟なところがあるのですが、それを大胆な会話劇にアラン辞してみせたケシシュ監督の手腕は世界を驚かせた。

さらに、ある視点部門に出品された『湖の見知らぬ男』は強烈な性描写で人間の本能を暴き出すアラン・ギロディの才能がようやく世界の批評家の目に留まり始めた。森という空間持つ背徳が見事に比喩として活かされた作品であった。

一方、アカデミー賞では意欲的な作品が沢山発掘された豊作年でありました。エマニュエル・ルベツキが3年連続アカデミー賞撮影賞を獲るきっかけとなった『ゼロ・グラビティ』に始まり、AIと社会の関わりを予言してみせた『her/世界でひとつの彼女』、土人形が過去の惨劇を呼び覚ますカンボジアのドキュメンタリー『消えた画 クメール・ルージュの真実』などがノミネートされました。

また、『アナと雪の女王』の成功により、ディズニーは本格的に映画の中で強い女性像を描くようになった境目の都市でもあります。従来のシンデレラ・ストーリーにおける男尊女卑を、ディズニーはリメイクすることで語り直そうとし始めたのです。

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