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自分を捨てる仕事術 鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド

著者:石井 朋彦

要約

#ジブリ鈴木敏夫伝授!自分を捨てる仕事術とは

この本では、若者に必要な仕事の向き合い方は、自分の主観や意見を取っ払い、他人を徹底的に真似ることだと述べられています。
なぜならこの方法で仕事をすると、他人の持つノウハウを学ぶことができ、さらに俯瞰的な視点が備わり自分の強みも分かるからです。
これは、本書の著者であるアニメプロデューサー石井明彦氏が、スタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫氏から学んだ仕事術です。
本書の後半では、石井氏が実際に真似た仕事のノウハウが紹介されています。

#自分を捨て他人を真似ると生まれる効果 

第1章では、自分を捨て他人を真似る仕事術がどのような効果をもたらすかがまとめられています。効果は大きく2つあり、俯瞰的な視点が手に入ること、他人のノウハウを盗めることです。

具体例①:人を性格や雰囲気ではなく(主観)、肩書きを見たことで(真似・俯瞰)、その人の立場と何ができるのかを判断することができた。

具体例②:一本の作品に集中するのではなく(主観)、絶対量と取引先を増やしたことで(真似・俯瞰)、完成度の高い作品を作ることができた。

#石井明彦が真似た仕事術

第2章と第3章では、石井氏が実際に真似た仕事のノウハウがまとめられています。
第2章では、スケジュール管理や話の聞き方など基礎的なノウハウを、第3章では、謝り方やチーム作りなど対人的なノウハウが紹介されています。

具体例①:人に何かを伝える時は、丸暗記せず8割覚え、ブロックごとに映像を思い浮かべ記憶する。そうすることで、その場の雰囲気で話す順番を組み替えたり、新たな話題を膨らませることができる。

具体例②:チーム一人ひとりの顔を思い浮かべ、不安そうな表情が思い浮かぶ人には会ってじっくり話を聞き、問題を特定する。そうすることで危機を回避し、良いチームを作ることができる。

学び

仕事をする上で、主観がいかに邪魔であるか気付かされました。
主観が入ると、会議の方向性やプロジェクトの目的を見失ったり、他人や自分の役割を履き違えたりします。
さらにスランプに陥りやすく、悩みが堂々巡りし時間と労力を無駄にしてしまうのだと分かりました。
私は壁にぶち当たると、自分の中から答えを出そうとしがちでしたが、他人の情報から何が大事かを見出し、何ができるか、誰ができるのかを冷静に考える、俯瞰的な視点が必要だったのだと思いました。

感想

私は本書を読む前、自分の強みは何だろう?と自分自身に焦点を当て、考えを巡らせていました。
しかし本書を読んで、自分視点の考え方から抜け出すことができました。
他人を真似することで俯瞰的な視点を得て、その結果自分の強みに気付けるのだと分かったからです。
自分視点の考え方から抜け出して特に良かったことが2つあります。
1つ目はぐるぐると考えを巡らせるのではなく、他人のノウハウを盗むことに時間を使うようになったこと。
2つ目は躊躇なく他人の真似ができるようになったことです。

そして、この本で紹介された仕事術をいくつか実践してみたのですが、中でもすぐに効果を得られたのが、人に何かを伝えるときには、丸暗記ではなく8割を映像として覚え、自分の言葉で話すという方法です。
資料を覚える際に実践してみたのですが、スムーズに話せるようになるまでの時間が各段に短くなりました。

資料作りが終わらないと嘆いていた際に、先輩からまず8割程度完成させてみてはとアドバイスをくれたのですが、その通りやってみたところ効率よく取り組めるようになりました。
このアドバイスも、先ほどの仕事術と共通する部分を感じました。
また、この本を読んでから他人のノウハウを盗もうという意識が強くなりました。

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