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障害児のベビーシッター利用体験記

こんにちは!障害児ママのためのキャリアカウンセラー、あまだゆみです

暑い日が続きますね・・・。我が家の休日は、もっぱらビニールプールで水遊び!ちょっとビビりな息子は中に入らず、水を汲んではこぼす、をひたすら繰り返しています(笑)

さて、先日の保活編に続き、今回はベビーシッターの利用について体験記をまとめてみようと思います。

私がベビーシッターサービスにお世話になったのは、仕事再開から保育園入園までのおよそ5か月間。
お世話になったシッターさんは、6~7名いらっしゃったんじゃないかと思います。ちなみに、使っていたサービスは、噂のキッズラインでした。

注:2020年4月24日、ベビーシッターマッチングアプリの大手「キッズライン」に登録していた元ベビーシッターの男性が、保育していた5歳の男児のズボンを脱がせて下半身を触ったとして、強制わいせつ容疑で逮捕されたとの報道がありました。
続く6月12日、強制わいせつ容疑による2人めの逮捕者が発生。しかも、親が在宅ワークをしている中、別の部屋で犯行に及んでいたそうです。

この記事では、キッズラインというサービスの是非、シッターマッチングプラットフォームという仕組みの限界、政府の対応や法整備の必要性についてなどは言及しません。
事件や会社としてのその後の対応、今求められていることなどについて詳細に知りたい方は、下記の記事を参考になさると良いのではと思います。
読むと、本当に心が痛みます。犯人の卑劣さに、怒りと吐き気を禁じ得ません。

中野円佳さん(ジャーナリスト)
https://www.businessinsider.jp/post-214434
駒崎弘樹さん(NPO法人フローレンス代表理事)
https://note.com/komazaki/n/n4860c7f274a3
https://note.com/komazaki/n/n080bd2efa2d4


1.障害児を引き受けてくれるシッターさんは少ない

保育園や一時保育サービスと違い、ベビーシッターは個別対応。障害のある息子を預けるには、ベビーシッターの方が手厚く面倒を見てもらえるのでは?と当初考え、サービスを利用し始めました。

ですが、「障害児も見られます」と掲げている方はとても少ないです。
障害児といっても、医療的ケアが必要なお子さん、発達障害のお子さん、ダウン症のお子さん、うちの子のような聴覚障害児など、様々なケースがあります。シッターさんにしてみれば、預かる責任もありますし、軽々しく「障害児もオッケーです!」なんて言えない、とお考えになる方も当然多いでしょう。

「障害児も見られます」としていたのは、看護師の免許を持っていたり、小児科での勤務経験があったり、保育士として実際に対応したことがある方々でした。
預ける身としては、そうした専門知識や経験がある方のほうが、もちろん安心です。

でも、絶対数が少ないので、なかなか予約が取れません。人気の方は、数ヶ月先まで埋まっていることも。息子との相性が良ければ定期的にお願いしたい、などと考えていましたが、甘かったです。

2.費用は高い

予約が取れても、障害児の場合は単価が高いです。キッズラインにおける相場は、通常のシッティングであれば1時間1500〜2000円くらいですが、障害児だと2500〜3000円になります。諸経費合わせれば、3時間預けて1万円超えることもザラでした。これは、正直痛い出費でした。

自治体によっては、ベビーシッター利用にも補助金が出るようです。私が住んでいるところでは、補助金は受け取れませんでしたが、夫の会社の福利厚生があったので使わせていただきました。
ぜひ、何らかのサポートが受けられないか、探してみてくださいね。

3.シッターさんとの付き合い方

実は、私はそもそもベビーシッター利用に抵抗を感じているタイプでした。
保育園だと複数の大人の目があるので安心ですが、ベビーシッターの場合は、家に子どもと1対1。ウッカリ目を離してしまった、雑な対応をされた、などの心配が拭えませんでした。考えたくないけれど、虐待や盗難の可能性だって0ではない。(事実、他のご家庭で悲しく辛い事件が起きてしまったわけです)

私は、コロナ禍になる前から在宅ワークをメインにしています。そのため、事務仕事ならば息子とシッターさんが見える距離でやっていました。クライアントとのオンライン打ち合わせなど、泣き声が聞こえてはまずい時は、別室で。

在宅ワーク中、息子は私の姿が見えていれば安心するようで、おとなしく遊んでてくれるし、ちゃんと言い聞かせていなくなれば、多少泣いても切り替えてくれるので助かりました。
ですが、母子分離がうまくいかないケースがあるため、親が在宅でのシッティングは受け付けません、という方も。特に、病時はお子さんの不安が増すのでダメです、というケース多し。熱出しちゃったからリモートで、でも会議中だけ見てて欲しい、という場合は注意してくださいね。

外出する仕事の場合は、基本実家の母にお願いすることにしていました。どうしても母の都合がつかない時だけ、複数回来ていただいて信頼できる方にお願いしました。

4.シッターさんにお願いしたこと

当時の息子は、どのくらい聴力があるか、今ほどハッキリわかっていませんでした。
そのため、
・話しかける時は、できるだけ正面から、口元が見えるように
・はっきり、ゆっくり、できるだけたくさん話しかけてほしい
・膝の上に乗ってきた場合は、わざわざ下ろして正面に回らなくても大丈夫
・絵本が好きなので、ぜひ読み聞かせをしてほしい
・息子が興味を示した対象を言語化してほしい
(例:太鼓を見ていたら「たいこ、だねー。トントン、ドンドン、楽しいねー」など)
・危険が伴う場合やとっさの時は、後ろからの声がけも反応するのでOK。その後、再度「危ないからダメ」というのを手でバッテンを作りながら伝えてほしい
といったことをお願いしていました。
1対1なので、こうしたリクエストには丁寧に対応してもらい、とても満足しています。

5.ベビーシッターを利用してよかったこと

さらに収穫だったのが、シッターさんから
「後ろからでも、ちゃんと聴こえていますね」
「いろんなものに興味を持っていますし、声がけにもしっかり反応してくれます」
「補聴器をつけていれば、通常のシッティングとあまり変わりませんでした」
といったフィードバックをもらえたことでした。

親として普段接する中で感じていたことを、第三者からも言ってもらえたこと。保育者としてのプロである方々から、前向きなコメントをもらえたこと。「やっぱり、そうなんだ!」と自分の感覚に自信が持てましたし、保活の際にエビデンスとして伝えることができました。

そして、何よりうれしかったのは、
「息子くん、いつもニコニコしていて、本当にかわいいですね!」
とたくさん言ってもらえたこと
でした。

障害にも様々あると思いますが、息子の場合お耳の形が少し違うので、パッと見てわかります。
私が息子を連れて道を歩いている時、全然関係ない人・通りすがりの人が、「あ、赤ちゃんだ」とニッコリ笑いかけてくれたと思いきや、お耳に気づいて、ギョッとした顔をしたり、慌てて目を逸らしたりされることもあります。
ご本人に悪気はないのでしょうが、そうした表情や視線の動きというのは、自分が思っている以上にダイレクトに相手に伝わるものです。

今では「はいはい」としか思いませんが、息子と外出をし始めた当初や、他人との接触が増えてきた頃は、やはりいい気持ちのするものではありませんでした。

だから、第三者に純粋に息子の様子や表情を「かわいいですね!」と言ってもらえることがうれしくて、「そうでしょう?!そうなんです!うちの子、世界一かわいいんです!!」と胸を張りたくなりました。

6.まとめ

私の感想としては、
・困った時には、とても頼りになる
・前夜、当日朝でも手配できる(※使うサービスによると思います)
・息子の特徴をふまえ、丁寧に対応してもらえる

といったことがメリットでした。

親が安心して任せられる人であること、息子との相性、予約の取りやすさなど、クリアすべき関門は多いですが、クリアしてしまえば、とてもありがたいサービスです。
キッズラインの事件を受け、ベビーシッター利用について慎重になっている方も多いと思いますが、きちんと業者やシッターさんを選べば、問題はないはずだと思います。
ちなみに、シッターさんの選び方については、こちらの記事がとてもわかりやすかったのでリンク貼らせていただきます。

ハラユキ(harayuki)さん
https://note.com/harayukinote/n/nde75b7412ba5#FP4Dj

「これから仕事を探す」という方、「復帰は決まったが、預け先が決まらない」と困っている方の助けになれば幸いです。
ステキなシッターさんとの出会いがありますように!!

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