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正藍染への一歩

藍に魅せられて、正藍染の藍建てを栃木県の佐野へ学びに行きました。
藍染の講習会は8日間でした。
ちょうど最終日NHKで佐野藍を特集していて、藍草を育てて藍染をするという取材に、藍染を教えてもらった大川公一先生が出演されました。

藍の建て方の基本を教えてもらいました。
「すくも」という蓼藍の葉を乾燥して100日間発酵させた原料に灰で作った灰汁(あく)を入れて発酵させます。
草木染めと違って水溶性ではない藍の葉は、発酵して灰汁とよく練ると青く染まるようになります。

その仕組みは、「すくも」の微生物を食べて発酵が進むからです。

 ・ウールが染まる
 ・色落ちしない
 ・太陽に当ててよい

というのが他の藍染との違いだと言っていいでしょう。
人間国宝の千葉あやのさんの正藍染と同じ建て方です。

出来上がった藍染自体にも防虫、アトピーの人にもよくて、紫外線防止や消臭、枕カバーにすれば不眠症が眠れるようになったとか自分を守る衣服になります。
昔は旅に出るときは藍染の手拭いを持って水を濾して飲んだそうです。
使い終わった廃液は薄めて畑にまくと、防虫、紫外線予防になります。
家のカレーリーフに使ったところ、虫がいなくなり新芽がニョキニョキ出てきました。

帰ってきてさっそく染めたいところですが、「すくも」の生産者さんが少なく簡単には手に入らないのです。佐野藍の生産者さん頼みです。
広葉樹のナラやクリや椿など堅木の灰を集めるところからはじまります。
灰を焼くので焚き火ができるところ、火を起こしお湯をわかして・・・自然とともに生きる田舎暮らしになりそう。できれば井戸水、川の水で水洗いが望ましいようです。

かねてより念願だった、循環型の生き方です。来年すくもが手に入ったら幾何学模様を染めていきたいと思います。


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