復縁したくて占い師になりました~赤羽のスナックママ~【占い師の舞台裏②】
真冬の早朝、派手なロイヤルブルーのワンピースを着た私は、鼻水をすすりながら繁華街の片隅にある占い師事務所に向かっていた。
ファッション感度の高い若者が集まる街で、お世辞にも流行りの形とは言えないワンピースを纏って歩く。仕事のため…もとい、”占い師らしい”宣材写真撮影のためとはいえ、なけなしのプライドがひりひりと痛んだ。
「今度〇〇で活動するシェリーさんですよね?お待ちしていました。」
事務所で出迎えてくれたのは、ジェンダーレスな雰囲気を纏った男性と、年齢を感じさせない甘