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わたしは一粒のどんぐり

まだ暗い早朝のキッチン。マグカップに入れたティーバッグのお茶を待つ、たった30秒の時間に、わたしの脳内は壮大な時間旅行をすることになった。

伊藤園のお茶のティーバッグをたまに買う。その小袋の一つひとつには、募集によって集められた俳句が書かれていて。
お湯を注いで待つ間に、それを読むのがちょっと楽しみだったりする。

素敵な作品はいっぱいあるんだけど、13歳の中学生が書いた俳句が胸に残った。


「一粒のどんぐりの実が森になる」

たった1行。
たった30秒。
それでもこの瞬間、いのちの始まりと、そこから繋がるまた別のいのち、広がり、壮大な時間の流れを感じて、わたしの脳内が開けた感覚がしたのだ。

とりあえず、これを書いちゃう中学生、すごい。


そしてね、なんで胸に残ったかといえば、わたしもそんな風にありたいと思ったから。
わたしはこれからフリーで活動していく予定。いわば一粒のどんぐりなのだ。

わたしは森をつくれるだろうか。


つくりたい。


どんぐりだけじゃ、きっと森にはならない。
周囲の環境とか、雨とか土とか、たくさんのことが関係し合って交わりあって、育まれていくものだと思う。


わたしの一粒の想いが、誰かに繋がって、広がって、豊かな居場所をつくれたら。


広い大地に降り立つわたしという一粒のどんぐりの実。
晴れの日も雨の日も風の日もあるだろう。


それは全部、森をつくるために必要な日々になることを、今日の私は知っている。
でもきっと忘れてしまうから、こうやって書き留める。もしいつか、この言葉を必要とする未来の自分に届いたら。


さて、このお茶とともに今日1日を始めることにする。


3連休最終日、素敵な1日を。

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