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ねことおんがくと、ときどきしごと

 暑い日が続いている。東北だって暑い。でも、東北はすぐに涼しくなる。そう思って生きてきた。お盆が終われば冬だよ、って。実際、少しひんやりしてきていたし、夏用のワンピースより、冬用のセーターの方が多く持ってたりもする。でも、なんなんだこの暑さは。毎日暑い。仕事が始まる前も暑い。仕事が終わっても暑い。さすがにしんどいぞ。

 そんなわけで、暑さに疲れ果てて家に帰る毎日だ。幸い、我が家にはねこがいて、ねこのためにという大義名分を掲げ、電気代にお金を費やしているため、家に帰るとがっつり冷えた部屋が待っていてくれるわけだ。寝っ転がりながらスマホをいじり、体のクールダウンをしていると、涼しい部屋でぬくぬくと(?)過ごしていたねこが近くにやってきて、画面を見せろとせがまれる。うちのねこはスマホ中毒者のようです。私の真似をしているのか、画面にニュっと肉球を伸ばして、タップすることだってある。長い動画よりも、スっと変わっていくショート動画の方が好みらしい。ねこが見たがってるから仕方ないんだよ!なんて、どこ向けか分からない言い訳をして、そのまま何時間も過ごしてしまうのだ。

 そんな、怠惰な毎日を過ごしてはいるものの、なんとか人間に戻れる瞬間がある。それが、音楽。現在、3つほどバンドをかけもって、県内をかけずり回りながらあちらこちらで音楽をやっている。今月はライブが3本。人前に立つために起き上がり、こんなときにしか使わない、コスメデコルテのアイシャドウを塗りたくる。髪を巻いたり、マニキュアを塗ったり、でかめのピアスなんかつけちゃったりして、ガワとしての人間の完成だ。会場に行けば大体見知った顔ばかり。休みの日にライブをして回る生活を珍しがってくれる人には、緊張しないんですか?と聞かれることもあるけれど、こちとら初めてのステージが3歳で、もうステージに立ち続けて20年以上の人間だ。ベテランのアマチュアミュージシャンが緊張するなんてことは滅多にない。たとえば、何度弾いてもうまくいかないイントロが控えているとかなら別だけど。

 おまけのように仕事もやっているから、他にもたくさんある好きなことや触れておきたいことに手をのばす時間も取れず、気づいたらTwitterはXになっていて、ツイートはポストになっていた。タイムスリップのようなこの期間を悔やむ暇があったら、何か言葉にしてみようということで、今月のnoteはおしまい。