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ディープにケニアに触れる旅 ~2つのケニアスタディツアー。マサイとキベラ

私のケニア生活も36年になって、つくづく感じることがいろいろある。

ケニアは観光客にとって人気がある国で、アフリカの中では日本の人たちにとって最も身近な国だろう。観光客も多いし、ケニアで起業やインターンシップなどに挑戦してみるとかいう若者たちも多い。それは今に始まったことではなく、私がケニアに来た1980年代からそうだった。

でも、ケニアに何度も繰り返しやってくる旅行者も、仕事で長年ケニアに関わっている人々も、ケニアの全体像を把握し理解することは容易ではない。ケニアはとても多様性のある国で、多文化・多言語・多面的な国であり、貧富の格差も激しく、様々な生活層に細分化されている。
文化的にも、農耕民、牧畜民、遊牧民、狩猟採集民、海の民族など、生きている自然環境からしてまったく違う人々が国中に驚くべき多様性を生んでいる。まるで一つの国とは思えないような感じだ。

そもそもケニアの歴史についても、一体ケニアがどのような道をたどり現在の状況にたどり着いたのか、知る機会は少ない。ケニアは経済発展も目覚ましく、ナイロビの中心地は高層ビルが立ち並ぶ大都会なのに対して、今も自然と共に伝統的な暮らしを送る人々もいる。ケニアのお金持ちは自家用セスナを持っていたり、ドバイやヨーロッパの国々に買い物に行くのが当たり前の人たちが一般的にいるその一方で、一日一食の食事にすらありつけない貧困者が多数暮らす巨大なスラム街が都市中心部のすぐそばにある。
そして、その都会のハイウェイを牛の群れを連れたマサイ族が移動していき、高層ビル街をバックに広がるサバンナではライオンの群れがシマウマの狩りをしている光景に出会う。
周辺国から国境を越えて何十年も前からやってきたかつては難民だった人たちも独自のコミュニティを作っているし、インド洋交易で古くからやってきたアラブ人、植民地時代にイギリスに連れてこられたインド系住民、白人入植者たちの末裔など、それぞれにそれぞれの世界を展開している。

そして極めつけは、ここはまさに、人類発祥の地でもあるということだ。
ケニアを、そしてアフリカ大陸を突っ切る大地溝帯、そこが私たち地球上の人類すべての故郷なのだった。ここで生まれた初期人類が、世界中に移動していき、今の私たちになっていった。その確かな痕跡を、アフリカではそこここにまざまざと見ることができる。

ダイナミックな、途方もないスケールの大きさがここにはある。

ケニアに来て間もない人たちは、だいたい最初の1~2か月でいろんなことに慣れていくと、なんだかケニアをよくわかったような気がしてくることだろう。そもそもがフレンドリーなケニア人はすぐに友達になるし、1ヶ月もいればそこら中に友達や知り合いが出来る。しかしそれが、もうちょっと踏み込んでみて深い付き合いになってくると、がぜんわからなくなっていったりする。行動パターンも、価値観も、常識もまったく異質で、想像もしていないようなことが起きる。知れば知るほど、わからなくなる。

この国は一体なんなんだ?「普通のケニア人」とは一体誰のことを言うのか、「ケニアの常識」とは何なのか。(はっきり言って、そんなものはない。)
ケニアとは、多面的なボールみたいなもので、そのどこにスポットライトが当たっているかによって見えるものは違う。ここでどのような人に出会い、どんな生活層に接触するかで、ケニアについて知ること見えることはかなり違ってくるし、印象もまったく違ってくる。

私がケニアに住み始めた頃、知れば知るほどさらに複雑で、これでもかこれでもかと知らないことが出てくる奥が深いケニアのことがどんどん面白くなっていった。
ケニアを知るためにはケニア中を旅したし、アラブを、インドを、ヨーロッパを知らねばならなかった。さらにアフリカ中を旅することになり、知れば知るほどさらにわからないことが出てきた。
私の「ケニアを知る旅」は、ケニアを起点に世界中に広がっていき、またケニアに帰ってきた。そしてそれは私にとって、人生とは何か、人間とは何か、世界とはそして人類とは。という、とても壮大なスケールの探求となった。

ケニアを知ることは面白い。自分の中の思考のカラを突き破って、それまでの人生で出会ったことのないような新しい世界に出会える。
アフリカの中からの視点で世界を見つめてみることも面白い。全然違った世界が見えてくるようになる。
そして必ず、自分の人生にとって得るものがあると思う。だから、長年、アフリカを深く知る旅の案内人を私はしている。

私がやりたいことは、外側からよそ者としての視点でケニアを見て観光することではない。
ケニアの社会や暮らし、人々の生きざまを、内側からの視点で出会っていくことへの橋渡しがしたい。
見物をして写真を撮ることが目的の旅ではない。ケニアで起きていることやそこにある暮らし、人々の価値観や社会構造、世界との関わりの中でのケニア側の事情などを、我が事のように知り、実感し、理解し、体験し、心を交わし合うことがしたい。
ケニアのことも、アフリカそして世界のことも、俯瞰して広く見て理解し、そしてそこから自分自身に視点を移して、自分自身を知るきっかけにしてほしいと思う。そこから先、自分がどんな生き方がしたいのか、どこに向かって進んでいきたいのか、それが見えてくる旅になるとよいと思う。

そのような人生の転機にもなりうるような、まったく別世界に出会える機会を、ケニアの中の2つの異なる世界でツアーを作っている。
それぞれに、年に数回だけ実施しているスタディツアーだ。このくらいの時期にやって欲しいなどのリクエストにお応えして、日程を設定してそこに何人かの人を集めて実施している。めずらしいツアーだからこそ、そこに集まる人たちもユニークで面白い人たちが多く、良い出会いに恵まれる。

ケニアに深く触れたい人や、人生について考えたい人、何か転機となるきっかけを求めている人などにとっても良いのではないかと思う。
世界は広く、多様性に満ちている。きっと人生にプラスになる良い刺激になるのではないかと思う。

参加希望の人は私のfacebookからメッセンジャーでメッセージを送ってください。https://www.facebook.com/chiaki.hayakawa1

2024年の日程で設定しているものは今のところ以下の日程。
他にもまた増えていくかもしれないので、知りたい人は私のSNSを見て参考にしてください。

マサイの伝統文化体験スタディツアー


マサイの長老ジャクソンさんと第二夫人の永松真紀さんの村を訪ねる。早川千晶と永松真紀のダブルガイド

★日程★
●2/23 レクチャー & 2/24~2/26 マサイ村
●3/14 レクチャー & 3/15~3/17 マサイ村
●8/2 レクチャー & 8/3~8/5 マサイ村
●9/21 レクチャー& 9/22~9/24 マサイ村

キベラスラムのスタディツアー


東アフリカ最大の貧困地区キベラスラムで、困窮にもめげずたくましく生き抜く人々に出会う。スラムの助け合い、生き抜く力、工夫や努力、そこにあるリアルな現状や子どもたちの救済。スラムで生きる若者たちの未来への夢。

★日程★
2/21(水) レクチャー&2/22(木) キベラスラム  ※満員で締め切りました
3/12(火)レクチャー&3/13(水)キベラスラム
3/18(月) レクチャー&3/19(火) キベラスラム ※満員で締め切りました
4/3(水) レクチャー&4/4(木) キベラスラム
5/1(水) レクチャー & 5/2(木) キベラスラム
5/5(日) レクチャー&5/6(月) キベラスラム
8/6(火) 夏休みスペシャル・キベラスラム(レクチャー無し)
9/25(水) レクチャー&9/26(木) キベラスラム

モンバサ近郊の村でJumba la watotoを訪ねる2泊3日

2/18(日)~2/20(火)



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