おっさんずラブ各キャラ視点からみる景色③黒澤蝶子

みんな大好き蝶子さん。
蝶子さんの大人の視点にうまいことピントを合わせられるかわかりませんが、いってみよ!

第一話
いい雰囲気のレストランにて、夫である黒澤武蔵と結婚30年をお祝い。
素敵なお店を予約してくれて、バラの花束なんかもくれちゃう夫にニッコニコ。
「あなたと結婚して良かったわ」
「これからもよろしくお願いします」
このまま平穏な日々をともに過ごしていくと思っていたある日の晩、武蔵から突然の
「俺と離婚してほしい」
「…えっ??いや、ちょちょちょちょ、ちょっと待って。なんで?」
ついこないだ結婚30年記念お祝いしたとこですやん。なんで?
理由は告げずに「すまない」を繰返し土下座する武蔵。
女?!女がいるの?!

第二話
夫に離婚を切り出されました。何からすべきでしょう。
こーゆーときはグーグル先生に相談です。
検索ボタンの横にダーティーハリーの名台詞「Do I feel lucky?」ボタンがありました(訳:俺はツイているかな?)。今回の考察で発見しました。小ネタが細かすぎてビビる。製作楽しんでんなー。
先生の回答↓
①復縁を試みる
う~ん…
②不倫の場合は証拠保全
コレだ!!早速行動に移します。
この判断が冷静な大人の女感。30年連れ添った相手だけど、泣いてすがるようなことはしないんだよ。
武蔵のこともよくわかってるから、一度他に好きな女が出来たら、もう戻ってこないことがわかってるって感じもする。
背広コロコロ。髪の毛発見。「証拠保全!」でもちょっと弱い!
書斎を漁りますが、なにも出てきません。
こーなったら、これしかありません。禁断のスマホチェック!!名シーンがくるぞ。
眠る武蔵。無造作に置かれてる充電中のスマホ。そっと武蔵のスマホを手に取る蝶子。
ところがロックがかかってる!顔認証だと!
眠る武蔵のまぶたをそおっと引っ張り開きます。認証成功!ちょろい!ちょろすぎる!!
手を離してもまぶたが上がったままの武蔵!そっとまぶたを片手で下ろすご臨終です感!!あかん!腹痛い!!
しめしめとばかりにチェックを始めようとしたすると、武蔵がなにやら寝言で誰かの名前をぼやいてます。
蝶子、ん??て表情。
「好きなの?」
「ウン…」
「誰が好きなの?」
「はるたん…」→蝶子ear「ハルカ」
ハルカアァァァァ!!!!
やっぱり女だった!!
初見では、ここでスマホチェックやめるのかー、ここまできたら見るのが蝶子じゃね?って思ったけど、武蔵がもし春田を「はるたん」とかって登録してたら結局現時点では蝶子にはバレないかもな、と思った次第です。
まあ、とにかくやっぱり原因は女です。
まずは職場をあたろうと決めた蝶子。
シュークリームを手土産に武蔵の勤務先を突撃訪問です。
最初に対応してきた若い男子がチャラくてとまどってたとこに、面識のある武川が来てくれて、応接スペースに通され武川&まいまいに対応される蝶子。
チャラ男がやっぱり宇宙人級だったのは置いといて、探偵蝶子、探りを始めます。
どうやら職場にいる女性は2人、名前も「ハルカ」ではない。この営業所内にはいない…?
自宅にて、改めて武蔵職場のHPでスタッフの確認をします。
春田創一…蝶子ニヤリ。
そして、後日、再度天空不動産訪問し、春田ご指名です!

第三話
蝶子回のスタートです。
武蔵の勤務先、天空不動産を再度訪問した蝶子。
お部屋探しと称し、春田に対応してもらいます。
広めの1LDK希望。お一人様じゃなくて、お一人様用です。
一応営業所内にそれらしき女がいないか再度のチェックは怠らない。
早速春田とともに内見へGO!!
結構ものめずらしそうに案内してもらった部屋を見る蝶子。
友人とセレクトショップをやってるのって、結構ナチュラルに説明してたから、蝶子は専業主婦じゃないのかな。でも自宅も整頓されてたし、残業までしてがっつり働いてるってわけでもなさそうな感じ。
他の物件も見せてもらうため移動。すぐそことか言ってたのに、全然着かないじゃないのよーってとこに迷子のおばあさん登場。
バス停まで送っていってあげる春田。すぐ戻りますとか言ってるけど、おばあさんの足取り的に絶対すぐ戻れんやつ。
脳裏に浮かぶ、天空不動産HPスタッフ紹介ページにあった、春田創一の特徴・“お人好し”。
うんうん、彼は本当にお人好しだわ、とニヤリの蝶子。協力者合格!
早速、本社に「ハルカ」がいないか春田に調べるよう指示します。
春田、了承。ちょろい。やっぱりお人好し。
舞台変わって自宅でも、蝶子の追求の手は緩みません。
証拠集めしつつも、そりゃ、夫本人の口から白状させるに越したことはありません。手っ取り早いし。
「なんか言ってよ」クッション投げます。武蔵に当たり床に転がるクッション。武蔵は何も言わない。
「なんか言ってってば!ねえ!」再びクッション投げます。今度は受け止める武蔵、そのまましゃがみこむ。
「私は別れる理由が知りたいの。私のなにが悪かった?」きみが悪いんじゃないという武蔵。
「じゃあなんで?」
「他に好きな女が出来たの?」
でも女じゃないという。寝言で女の名前呼んでたじゃない!知ってるんだから!
「そうなんでしょう?」でも違うと言う。
「この30年、なんだったの?なんでも言い合えるのが夫婦なんじゃないの?」
なんで嘘つくの・・・っていう、やりきれない感じ。そうだよね。
探偵とか興信所使うぞ、とか、財産のこともあるし、とか、現実的に追い込みます。
でも、蝶子の本音はこれだよね。
「だって、理由も分からないのに、はい、離婚しますって。私にだってプライドがあるのよ」
そりゃそうだ。30年寄り添ってきた夫婦っていうところは私のような若輩者には想像の域を超えてくるんですけど、普通にお付き合いしてるカップルだったとしても、彼氏に突然別れを切り出され、どうやら他の女に気持ちがいってることに気付いたけど、でも彼氏は別れたい理由を言ってくれない。
こんなの納得できるわけがない。他に好きな女がいるならいるってはっきり言えばいいじゃない!って。
それでも武蔵はまだはっきり言ってくれない。
悔しいよね。30年一緒にいて何でも言い合ってきてたのに、最後の最後には何も教えてくれずに幕切れさせてくれなんて。この30年なんだったのって。
蝶子、つらい。
でも蝶子は何もせずに泣き暮らす小娘ではありませんので、後日さらに切り込んだ証拠集めに取り掛かります。
そのためには協力者として見初めた春田を、がっつり囲みにいきます。
日中、部屋探しの相談と称して春田をカフェに呼び出し。
グラサンとかして、ここにきて醸し出す極秘調査感。
正直に現状を春田に打ち明けます。
武蔵に離婚を切り出されていること。女がいるはずなのに頑なに認めないこと。そしてその女はおそらく「ハルカ」という名だということ。
「今まで私に嘘なんてついたことなかったのに」
ほら、これですよ。ここが納得いかない。最後の嘘は、これまでの30年間を否定することになるんです。
「だから、主人を変えてしまったハルカのことは絶対に許せない」
「必ずハルカを探し出してシメてやる!」蝶子ヒートアップ!
協力してくれたら契約してあげるからって指差すは3,950万円の物件!報酬がでかすぎる。春田の懐にそのまま入るわけではないけども!てことでよろしく!!
自宅に帰ってからも証拠探しに余念のない蝶子。
武蔵、手帳を忘れてる!今日20時にデートですって?!これは決定的な証拠をつかむビックチャンスです。春田に尾行の協力要請。19時に本社前集合です。
そして春田とともに本社前。業者のふりして本社に電話して武蔵が社内にいることも確認済み。会社を出てきたところを尾行する!
出てきた!
自宅と逆方向へ向かう武蔵。さてはこの先に不倫相手の家?
バレそうになりながらもなんとかしのぎつつ尾行成功。
一軒の店に入る武蔵確認。ここで女と待ち合わせして移動する気だ!腹立たしい!!
春田を連れて店内に潜入です。姿が確認できる位置で張り込みます。
まだハルカは来てない様子。春田もいることだし、今のうちにお手洗い行っとこ!
お手洗いから帰ってきたら、協力者春田が武蔵と向かい合ってる!何やってんだ!!
すかさず春田にライン。
なにバレてんの!早く戻ってきなさいよ。ハルカが来るじゃない!
つか、武蔵、「ハルカ」とか言ってない?え?なに?なんて言ってんの?
て、ここで武蔵お手洗い。
春田ダッシュで戻ってきて、ハルカはドタキャンしてきたし、今のうちに店を出ましょうという。
え?待って、なによなによ!って納得できないながらも春田にむりやり店を後にさせられそうになるところに武蔵帰還!!やべー!なんとかお盆で回避!すげえ!!
まあとりあえず、尾行はバレずにすみましたし、自宅に帰ります。
遅れて帰ってきた武蔵。
証拠証拠!!探す探す!!
そして見つけた一冊のノート。
はるたん観察日記。
ついにつかんだ、武蔵に好きな女がいる決定的な物的証拠。間接照明も赤く照らします。
「長い間お世話になりました」とメモを残して家を飛び出す蝶子。
(このメモ、後々出てくる蝶子さんの筆跡と違いすぎるけど、すごく丁寧に書いた言葉だという好意的解釈を発動します)
ファミレスにかけこみ、協力者春田を電話で呼び出します。
春田登場。
「ダメだった。あの人やっぱり不倫してた」
武蔵の鞄から不倫相手との日記が出てきて詳しく読んでないようだけど、それたぶん武蔵の一方的な観察日記だから!日記タイトルも観察ってあったから!想いあってる二人の交換日記じゃないから!てか、交換日記って今でもあんの?!
とはいえ、武蔵の心は「はるたん」にあることが確定しました。
「心のどこかでは、あの人のことまだ信じてた。でもこうなったらこっちが引くしか、ないのかな」
「訴えてやるとか、絶対に許さないって思いはあったけど、でも主人の幸せを考えたら、そのはるたんとやらがそんなに好きなら・・・」
いざ現実を突きつけられたら、いい女スイッチ入れようとしちゃう蝶子・・・。
春田の進言が始まります。
「やっぱなにも言わずに身を引くのは間違ってると思います」
「私にだってプライドがあるのよ!他の女に取られたからって、しがみつきたくないの!」
「わかります、はい。でも奥様のその気持ちを部長にちゃんと伝えるべきだと思います。だって、30年間も一緒に暮らしてきた夫婦じゃないですか!」
「部長は、現実から背を向けるような卑怯な男じゃないと思うので」
「・・・君って、君って本当に、お人好しね・・・」
うかつにも、蝶子目線で見てたら春田の言葉に泣いてしまいました。春田って男はこういうところがある。
こういう核心ついたこと第三者からまっすぐ言われると心に響くよ、いくら大人でもね。
きっと、ちゃんと、夫婦できちんと向き合えるはずです。一緒に過ごしてきた30年が嘘なわけない。
もごもご言いながら泣き始める春田。なんで君が泣くのよーってなもんです。
そこに武蔵登場。
家を借りる相談に乗ってもらってるだけとか、一旦苦しい言い訳をしてみましたが、思い起こされるは、おそらく春田の「気持ちをちゃんと伝えるべき」という言葉。これに後押しされたんだと思う。もう一度、夫とちゃんと向き合いたい。
「あなたに言いたいことがあるの」
すると武蔵も「俺もだ」
功労者春田は立ち去ろうとしますが、ここまで巻き込んだ以上、事の顛末を見守れとばかりに引き止めます。
そして始まる夫婦の対話。
「離婚の理由が知りたいの。私のこと嫌いになっちゃったの?」
「そうじゃない。蝶子のことは大切に想っている。それは30年前からなにも変わらない。でも、好きな人が、出来たんだ。すまない」
わかってた。私、わかってたのよ。
「相手ははるたんでしょ?」
うなずく武蔵。
「どこの娘なの?」
唐突にサラダバー取りに行こうとする春田はアウトオブ眼中です。
「ねえ、ハルカさんとは別れられないの?」
こちらは30年も連れ添ってます。
「ハルカじゃない、はるたんだ」
「どうでもいいわよ!そんなの!!」
蝶子の気持ちを考えると激しく同意だが、それこそが実は核心なのだ!!
「どこの女よ?!」
「・・・女じゃない」
はい?
「はるたんは、女じゃない」
はい??
「はるたんは。男だ」
フリーズ。ちょっと、意味が、、、
「今まで言えなかった。すまん。」
「え?男?」
「蝶子のことは大切に思っている。だからこそ、本当の俺を知ってほしい。俺が好きなのは・・・彼なんだ!!」
春田を抱き寄せる武蔵。ま、まさか・・・
「君の名は?」
「はるたんです・・・」
えええええーーーーーーー!!!!
さすが蝶子回。長かった。

第四話
パニックからのスタート。
ハルカ改めはるたん=春田創一。
武蔵は「君には感謝してる」とか言って春田からぴったりくっついて離れない。
不倫?男?夢?ドッキリ?パニック蝶子。
私は夫の心を奪っていった浮気相手に、恥をしのんで胸の内さらしてたわけ

「きみ、どういうつもり?私を騙してたの?」
「なんで言ってくれなかったの?私が色々悩んでるとき、心の中で笑ってたわけ?爆笑してたんでしょ!!」
尋問スタート。
「いつから?ねえ、いつからなの?」
でもなにも始まっていないとか言う。どーゆーこと?
完全にキャパオーバーしたので、卵を買いに行くとかわけのわからんこと言って席をたつ蝶子。
去り際に武蔵を見るも、春田から離れず、蝶子からは目をそらす始末。
怒り心頭。
とりあえず、店の外から証拠保全パシャリ。絶対に許さない!!
そりゃあキャベツを刻む手にも力がこもります。
後日、チラシ配りをしている春田を電撃突撃。
「あなたを訴えます。あなたさえいなければ、夫は私の元から離れることはなかった。あなたは、30年間の夫婦生活をいとも簡単に壊したのよ。」
出るぞ出るぞパワーワード。
「この破壊神!!!」
春田を突き飛ばして退場。言葉のチョイスが独特すぎる。
ある夜蝶子は、尾行か、GPSか、とにかくなにかしらの方法で武蔵と春田の密会現場を突き止め潜入します(おそらく証拠保全のため)。
すると、なんとそこでは武蔵が春田にふられていた。武蔵号泣してます。
でも去り際には春田のために『理想の上司』としてふるまい、去る武蔵。
涙する蝶子。
ここの蝶子の心情ははっきり特定が出来ないのですが、二人の不倫関係を完全に疑っていたのに、本当に二人の間ではなにも始まっていない、武蔵の純粋な片思いだったことに対する『夫は私に嘘をついていなかった』という安堵感からくる涙だと推測。
まあ単純に、30年連れ添ったパートナーの悲しみに自然と寄り添ってしまった、っていうのもあるだろうけど。
離婚を切り出されたことに対する、蝶子の一番のやりきれないポイントは、武蔵に「嘘をつかれている」というところだったはずですから。
後日夕食。メニューはお替り自由のキャベツてんこもりとんかつ定食。
「やっぱうまいわ」とかドへたくそな言い訳で泣きながら食事をする武蔵。
ここの蝶子さんの表情はいい。
呆れたような、心配してるような、なんというか、本当30年間連れ添った感がすごく出てた。

第五話
春田はおそらく武蔵に一方的に思いを寄せられていただけであろうことはわかったものの、このまま部屋探しの担当を務めてもらうわけにもいかないので、担当を代えてもらいます。
最初はハルカ探しの口実で部屋探しに来たはずでしたが、本当に部屋を探そうとしている。離婚を決意したんだなぁ・・・。
別れる旦那の職場で部屋探しするってのも特殊な状況だな。
新しい担当は宇宙人マロ。でも、話してみると、そこまでおかしなやつでもなさそう。
家庭の内情はもうバレバレでしょうし、あっさりマロに話します。
武蔵が相手にふられてずっと泣いてること、おかげでこちらはすっかり戦意喪失してること。
不倫相手にふられたんなら離婚する必要ないじゃないですかと問うマロに、蝶子は答えます。
「私のところにはもうあの人の気持ちは戻ってこないから」
これは武蔵のことを理解してるからこそのセリフです。武蔵、まっすぐだからな。
なんだか感慨を受けている様子のマロ。
自宅にて。記入した離婚届を武蔵に渡します。
武蔵は春田にふられたことを告げようとしますが、そんなことは知ってます。というか現場を押さえてる。
「でもまだあきらめてないんでしょ?」
「一回振られたくらいでなによ!私あなたを何回ふったと思ってんの?私は、それでもあきらめないあなたの馬鹿みたいに熱いところと不器用なところを好きになったの」
「こーんなところでおとなしく引き下がられたら、私のプライドが許さないから」
いい女すぎる。なんならここで涙腺崩壊した。
武蔵も蝶子のこと大好きだったこと。武蔵の背中を押してあげる蝶子の男前感。めちゃくちゃいい夫婦じゃん・・・。春田マジ破壊神。
ここ、二人して似た感じのボーダーの服にしてる演出も効いてたよね。
離婚届を出しに行く、最後のデートをすることにします。
そして当日。
二人で役所に離婚届を提出します。どうでもいいけどこの武蔵の私服好き。
愛想のない役所の職員。
お疲れ様でしたぐらいないのかと怒る蝶子に、婚姻届出したときも同じ事を言ってたと笑う武蔵。行きたいところを思い立った蝶子は武蔵の腕を引っ張ります。
手を繋いで着いた場所は武蔵がプロポーズしてくれた懐かしい思い出の場所。
「ここでいい。私、行くね」
「最後のデート、楽しかった」
「この私をふったんだから、春田は死んでもゲットしなさいよ」
そして武蔵
「蝶子、30年間、ありがとう」
蝶子、泣きそうになりますが、「なによ、かしこまっちゃって」なんて強がります。
「じゃあね」
立ち去る蝶子。
二人の結婚が始まった場所で、二人の結婚が終わったのです。
これ、今までよく泣かずに観れたな・・・。
その夜、マロとわんだほうで一緒に飲みます。
マロはなんだか女の子にふられた様子。その女の子が好きな相手に負けてるとこないのに、と言いながらも、あんまり具体的な勝利ポイントが挙げられないマロ。蝶子も思わず笑っちゃって子どもだなぁ、みたいな感じで励ます蝶子。
現時点でお互い知らないだろうけど、二人とも同じ相手に悩まされてる奇跡。破壊神の勢力がすごい。
年下男の愚痴に同調して思わずこぼれる蝶子の本音。
「私もさ、大人の女でいたいから、こっちからかっこよく離婚切り出してやったのよ」
「でもさ、50過ぎても、全然大人なんかじゃないんだよね」
「なんでダメなのって。あの人の顔みると、ぐるぐる考えちゃって」
心では未練があってすがりたくても、冷静な行動取れるのが大人なのかなぁ。蝶子は武蔵のために、離婚を選んであげたんだよね。
泣きそうになった蝶子はトイレにたちますが、引き止めて抱き寄せるマロ。
「よしよし。頑張った」
「じっとして。ほら、心臓の音聞くと安心するでしょ」
大人からかわないでと突き放す蝶子。
「大人じゃないってさっき言ったの、蝶子さんですよ」
これはマロに1本取られた。
馬鹿じゃないのといいつつ、マロの胸で泣く蝶子。
ずっと心は張りつめてて、でも武蔵のために強がって。こういう弱ってるときに不意打ちの「頑張った」とかはなんかグッとくる。
蝶子が、ちゃんと声をあげて泣けてよかった。マロ、グッジョブ。

第六話
荷造りも完了して引越しの準備ができました。おそらくマロにナイスな広めの1LDKを見つけてもらったのでしょう。
マロの胸でちゃんと泣いたおかげで、気持ちはずいぶんスッキリしています。
「今まで本当にお世話になりました!」と頭を下げる蝶子。
ところが武蔵はすっかり恋に悩む女子高生。不器用すぎて見てられません。
恋の参謀役を買ってでます。
まず武蔵のストロングポイントを書き出します。
行動力・包容力・経済力・向上心・協調性・リーダーシップ・家庭的・大人の色気・情熱
以上の強みを生かしたアピール方法を武蔵にアドバイス。よし!武蔵、行って来い!
作戦決行当日、わんだほうにて武蔵からラインで結果報告を受けます。傍らにはマロ。
鉄板だと思ってた未来予想図Ⅱが通じないってどういうこと?!
そこにマロが切り込んできます。
「もう部長と離婚したんですよね?」
「したわよ?ほら、いつまでもぐずぐずしてるから」
「なにをしたら俺に振り向いてくれるんですか?俺本気なんですけど」
子どもには興味ないからとあしらう蝶子。マロが挑発してきます。
「いつまでも終わったものにしがみついて。応援なんかしちゃって。それってみじめじゃないですか?」
みじめはカチンと来るよね。マロの言ってることは正論かもしれないけど、たぶん、人ってそんな単純じゃない。
「あんたになにがわかるのよ」
するとマロ、「部長のことは俺が忘れさせます」と、蝶子のスマホ取り上げます。あれ?ヤバイ!私このシーン、今なんかちょっとキュンとしちゃった!
「そういうところが子どもだって言ってんの!!」
ひっぱたこうとした手をマロに取られ、ハッとする蝶子。
目の前にいる子どもだと思っていた相手は、オトコの顔をしていた…ってとこでしょうか!!いい!いいよ!マロ!!

最終話
舞台は1年後。
マロとこじゃれたバーで飲んでます。
付き合ってはないけど、時々こうやってデートを重ねてる感じ。
マロのアプローチはかわしますが、その目は優しいです。「子どもだね~」が「かわいいな~」に聞こえる。
マロから、武蔵が春田と結婚することを聞きます。
「いいんじゃない?あの人にはちゃんと幸せになってほしいから」
蝶子の目は遠くにある大切なものを見ています。
いい付き合いといい別れ方をしたら、夫婦じゃなくなっても、大切な存在でいられるんだろうね。
そして結婚式当日。
披露宴に招待されている蝶子は、待合でマロの隣に座ってます。
そこに武蔵が一人で登場。様子がおかしい。
「ふられちゃった」と笑う武蔵。
全てを悟った蝶子、「もう、馬鹿ね」と泣きながら武蔵を抱きしめます。そして、よく頑張ったとばかりに背中をたたきます。この人は、本当に馬鹿みたいに熱くて、不器用な人だ。
蝶子はやっぱり武蔵の一番の理解者だった。
後日。
いつものこじゃれたバーでマロと過ごします。
誕プレっす、とかいいながら、ネックレスを手渡してくれます。
顔が緩む蝶子。タメ口はまだダメとかいいながら、マロとじゃれてる蝶子は本当に嬉しそうで楽しそう。
その二人のバックにはピンクのチューリップ。花言葉は「愛の芽生え」
よく出来た演出だな、オイ!!

本当にキュートでかわいい大人の女だったよね、蝶子。
マロと年齢差を乗り越えて、幸せな時間を過ごして欲しいと願う。
そしてなぜか、武蔵に寄り添ってくれてありがとう、みたいな謎の感情。
たぶん、蝶子の目線で武蔵を見たからだと思うの。
ということで、次は武蔵目線行くぞ!!

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