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【イベントレポ】24時間ホテル缶詰合宿-現代アート超入門-

自分にはアートは向いていない、アートは違う世界の話だ、とずっと敬遠してきました。
が、イラストやデザインの仕事で行き詰まりを感じることが多くなり、アートに向き合う必要性を考え始めたこの頃。

そんな時に、河岸ホテルで現代アートの入門を学べる合宿の情報を聞きつけ、参加してきました。

参加目的

参加目的は大きく2つあったかなと思います。

①仕事の行き詰まりを打破するヒントを探す

私は小さい頃から、無意識に「上手な絵を描かなければ」という呪縛にかかったまま、今も仕事をしているのですが、それだけではツマラナイものになってしまうこともしばしば。

今まで自分がやってきた、商業デザインや設計的な制作とは違うであろう、アートの制作がどのような意図・手法で作られているのか、それが状況打破のヒントにならないかと考えました。

②作品を鑑賞するにあたって必要な知識を得る、または、どんな知識が必要なのかを知る

現代アートの作品を見ても、正直よくわからないことが多いです。

たまに、しっかりと解説をしてもらえる機会があると、「なるほど!面白い!」と思えることが多いのですが、、、

何を知らないのかすら知らない状態。ここを脱するきっかけが掴めたら、自分でどんどんアート鑑賞を楽しめるのではないか、というか楽しみたい!そのために頑張って勉強しようと思いました。

イベントの概要

合宿です!市内のホテルに泊まる機会はなかなかないので、合宿を口実に、河岸ホテルに初めて宿泊できました。(自宅は全然帰れる距離なんですがw)

イベント概要はこちら↓ HPより引用

タイムスケジュール
必要なレクチャーは10時間!夜はパーティーで交流会&宿泊・朝食付き
2/8(土曜)
12:00~ 参加者チェックイン
13:00~ 特別講師による現代アート入門講座(6時間)
19:00~ 交流パーティー(食事、アルコール有)
21:00 1日目終了 自由解散/ 宿泊
2/9(日曜)
7:00~ 朝食提供開始
8:00~ 特別講師による現代アート入門講座(4時間)
12:00 合宿終了 解散

合宿の目標
2020年に開催される以下のような展示をより深くより楽しく鑑賞できるようになること
2/29-3/1 KYOTO ARTISTS’ FAIR KYOTO 2020
3/21-6/14 杉本博司 瑠璃色の浄土
4/18-5/17   KYOTOGRAPHIE2020
9/19~ ANDY WARHOL KYOTO

特別講師 長谷川新
インディペンデントキュレーター。1988年生まれ。主な企画に「パレ・ド・キョート/現実のたてる音」(2015、京都)、「クロニクル、クロニクル!」(2016-17、大阪)、「不純物と免疫」(2017-18、東京、沖縄、バンコク)、「STAYTUNE/D」(2019、富山)など。美術評論家連盟会員、国立民族学博物館共同研究員、日本建築学会書評委員、日本写真芸術専門学校講師、PARADISE AIR ゲストキュレーター。

内容は濃くて面白かったけど長時間みっちり座学はやっぱり疲れましたw
以下、忘れないうちに、レクチャーを受けて感じたこと、考えたことを、参加目的に照らして記録しておきます。

学び①あえて解像度を落とす、その「落とし方」で表現する

参加目的①に関連して。ヒントになりそうな話が、コンセプチュアルアートの考え方。

アーティストの頭の中にある作品像を、現実世界に100%再現することは不可能である。そう考えた時に、あえて解像度を落として表現する、その解像度の落とし方必然性を持たせることで表現する。

落とし方に着目するというのは、目から鱗でした。
でも思い返せば、それに近いことを試して手応えを感じたことも過去にありました。アート作品でなくても、考え方は活かせそうです。

コンセプチュアルアート以外にも、時代によって様々な表現手法を試す人が現れては、それに抵抗する人や、行きすぎて限界にぶち当たる人がいて、さらに新しい表現が生まれていく…という歴史の「流れ」を感じました。
先人たちの試行を見ていると、まだまだやれることがありそうだ、と希望の光が見えるような。もっといろんなことを試してみたいモチベーションが湧いてきました。

学び②現代アートを鑑賞するにあたって

レクチャーを振り返ると…美術史というよりほとんど世界史の話だった!という印象。
私は歴史がかなり苦手なので、余計に。なかなか話についていくのが大変でした…

アート作品には、「敵がいる」という表現がありました。
作家が戦おうとしている何か、作家が向き合おうとしているものが存在している。
その多くは、奴隷や移民などの社会問題、戦争や革命といった大きすぎる変化、権力、弾圧などなど……
現代アートには、そういった社会の制度や仕組みをアップデートするという側面もある。

ロシア革命や世界大戦、原爆、キューバ危機など、当たり前の日常が当たり前ではなくなるような大きな出来事は、様々な現代アート作品の背景になっているということを知りました。

ただ、現代の日本人がそれに類するほどの経験をしたことって、ほとんどないのも事実。
特に私は、戦争も震災も直接経験しておらず、当たり前の日常を奪われた時の感覚は、想像するしかありません。
日本人が現代アートを理解しにくい原因の一つがここにある、というのは納得です。

当時の当事者の感覚や気持ちを少しでも想像できるように…そんな目的を持つと、作品の背景となる歴史を知りたいという気持ちが湧いてきます。
そうやって作品を鑑賞することで、歴史への理解もさらに深まって、他の作品の理解にも繋がって…という循環になっていけたら世界が広がりそうです。

合宿を踏まえて、これから

これから具体的に日常にどう落とし込むか、今のうちに考えておきます。

まずは、復習をかねて、レクチャーで紹介されていた本を読みます。

実は数ヶ月前に購入していて、途中で挫折していました。。
レクチャーの方が、質問もできてとっつきやすかったので、これを足掛かりに、本で復習して理解を深めようと思います。

そして、仕事に活かすための表現手法の模索。
日頃から、「解像度を落とす表現方法」のアイディアを集めたり、スケッチなど簡単な趣味の範囲で試行したり、してみます。

仕事に取り組む上では、表現手法の前に、伝えるべきコンセプトを明確にすることも大事で、その上で表現方法を考える、というプロセスを貫きます。(当たり前だろって感じですが、案件によっては貫けない場合もあるのです…そこで負けない)

そして、河岸ホテルの宿泊レビュー記事も併せて投稿しますのでご参照ください〜!

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