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いい塩梅

アイヌ語の「ラムピリカ」には、「美しい心」のほかに、「いい塩梅」「自然美」などといった意味もあるらしい。

「美しい心」の意味も素敵だけど、「いい塩梅」「自然美」もすごくいいなと思って、それで喫茶店の名前を「喫茶ラムピリカ」に決めた。


年が明けたらすぐに、開業9年目になる。

「気づいたら、大変に『いい塩梅』の喫茶店になっていたな」と。

先ほど、12月のスケジュールを組み立てながら、思った。

自分にとっての、『とてもとても、いい塩梅』。



週2回の、喫茶開店。
それに合わせて、ゆったりとした時間を過ごしに訪れる人たち。

他の日は、撮影やイベントで、喫茶店を使ってもらって。

空き時間で、焼き菓子やケーキやお弁当の注文を、ちょこちょこと受けながら。黙々作業して、美味しいもの、好きなものをお作りして。

自分のペースで、自分の得意なことで、仕事を手伝ってくれる仲間もできた。


気づいたら、こういう仕事バランスになっていたけれど、このバランスに辿り着くには、それなりの試行錯誤や失敗や葛藤や。まあ、色々あったな。

ぼーっとするのは好きだけど、一生懸命考えた時間が、たくさんあったな。


「料理や空間をつくる私や、一緒に働く人たちが、楽しく『いい塩梅』で働けていて、初めて、ここを訪れる人たちに、ほんとうの意味での心地よい時間をお渡しすることができる。」

この信念。

過去に何度も、揺らぐことがあったけれど。
結局は、「この信念」に戻ってくる。


トライ&エラー。
スクラップ&ビルド。

この繰り返しが、自分への信頼と、絶妙なバランスの『いい塩梅』を育ててきてくれた。


『いい塩梅』の精度を、『ラムピリカ』の感度を、これからも上げていけたらいいなと。

そんなことを思いながら、今日も自分のために、訪れる人たちのために、何度出逢いなおしても感動できるような珈琲を淹れようと、静かに努めている。


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