見出し画像

坂本龍一 + 高谷史郎"TIME"、田中泯@新国立劇場

今年3月28日は坂本龍一教授の1周忌でした。
新国立劇場では、この日から、2021年にオランダのフェスティバルで初演された "TIME"の東京公演が始まりました。

音楽 + コンセプト:坂本龍一
ヴィジュアル・デザイン + コンセプト:高谷史郎
出演:
田中泯(ダンサー)
宮田まゆみ(笙奏者)
石原淋(ダンサー)
能管:藤田流十一世宗家 藤田六郎兵衛 (
20186月録音)

夏目漱石『夢十夜〈第一夜〉』、『邯鄲』 英訳:サム・ベット
『邯鄲』 現代語訳:原瑠璃彦
『胡蝶の夢』 英訳:空音央

https://stage.parco.jp/web/play/time/?gad_source=1&gclid=EAIaIQobChMIpJvKjMaghQMVDtsWBR1R_gDaEAAYASAAEgL15_D_BwE

晩に劇場に出かけて舞台を見るのは10余年ぶりでしたが、2020年代におけるセノグラフィーの洗練は圧巻でした。

他方で、音楽+映像は音楽+映像だけで、踊りと朗読はそれぞれで、それぞれを別々の舞台で見られたならば、印象もだいぶ変わるかもしれないとも思いました。
構成が全体的に説明過多に見えたのも、それは単にわたしの鑑賞力不足故なのでしょうが、たとえばかつて見た《S/N》とか、Plan-Bでの踊りとか、映画音楽やコンサートの数多の音源とか、それぞれに、ひとつの統一した意思の流れがあり、そこにグイグイと引きずりこませるような熱量がダイナミズムとしてあった気もします。

上演作品はトンネルのような構造をもっていて、鑑賞者は上演という持続の始まりと終わりの内部をくぐりぬけていくうちに、どこを入り、どこを通り、どこに出てきたのか、など考える間も無く、トンネルの暗闇から明るい野原に放り出されて呆然とする、無我の境地になれるような舞台を見てみたいです。よくわかりませんが。

終演後に、シャボン玉石けんをおみやげにいただきました。
嬉しい!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?