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葬送のフリーレン

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フリーレンに大感謝!記事をマガジンにまとめました

フリーレンに大感謝!記事をマガジンにまとめました

アニメの放送が終わってしまいました。好きなエピソードは久遠の愛情でしょうか。

よろしければマガジンもご覧ください。

コミックは続行中。第2期も楽しみですね。

フリーレンもメーテルも永遠の旅人だった

フリーレンもメーテルも永遠の旅人だった

アニメ葬送のフリーレン最終話のあとに流れてきた公式Xの投稿に驚いた。フリーレンがトランクを持って立ち去る姿が、まるでメーテルなのである。

フリーレンもメーテルも、人間にすれば気の遠くなるような時間を旅していた。多くの人間とすれ違ってきただろう。しかし、彼女たちがふと立ち止まって考えるのは、他の誰でもないヒンメルと鉄郎のこと。

葬送のフリーレンも銀河鉄道999も、永遠の命ではなく限りある命の尊さ

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またフリーレンに会うときには成長していたい

またフリーレンに会うときには成長していたい

アニメ葬送のフリーレンの放送が終わった。
第28話は「また会ったときに恥ずかしいからね」
一級魔法使い選抜の最終試験を終えて、ともに挑んだ仲間たちと別れがやってくる。感傷的な別れではなく、またいつか会えるさのノリ。

フリーレンの場合千年以上生きているエルフでも、別れた相手と再会できるかは分からないはずだ。魔王討伐後にヒンメルに会ったのは、フリーレンが自分から会いに行ったからであり、それほど思い入

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【葬送のフリーレン】人間の時代

【葬送のフリーレン】人間の時代

ゼーリエからフランメへ、フリーレンからフェルンヘ
師匠から弟子へ、脈々と魔法は引き継がれていく
エルフからエルフへ伝わるのではなく、人間が間に入っているのが興味深い。

ゼーリエは人間の時代が来るという。
何千年も生きて気の遠くなるような修練を積むエルフよりも、寿命の短い人間が世界を支配するというのだ。
個々の力よりも集団の力。ひとり一人ははかない存在でも、引き継がれる強い思いは個の能力を凌駕する

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【葬送のフリーレン】ヨルシカの晴るは旅の途中を描く

【葬送のフリーレン】ヨルシカの晴るは旅の途中を描く

気ぜわしい日常でも、葬送のフリーレンだけは定期的に見ている。配信があるので、夜中に子どもたちを起こさなくていい。フリーレンだったら、能登半島の被災地にどんな魔法をかけるだろうか。地震でさえも、数千年生きるエルフにとっては、珍しいことではないのかもしれない。なにも魔法をかけないのかも。

さて、第2期のアニメ・オープニングテーマは、ヨルシカの「晴る」。私はほとんどヨルシカを聞いたことはないが、幻想的

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【葬送のフリーレン】長寿仲間のフォル爺とフリーレン

【葬送のフリーレン】長寿仲間のフォル爺とフリーレン

ヒンメルのような勇者でも、時がたてば人々の記憶から忘れられていく。
しかし、だれかが覚えていてくれる限り、その人は生き続ける。

今回は、いつもと違ってうれしそうなフリーレン。400年以上生きている長寿仲間のドワーフ・フォル爺に会えるからだ。

彼に、自分の大切な人の声や姿を覚えているのかと聞かれたフリーレンは言う。

フォル爺は老練で、口にすることが本当かどうか分からないことが多い。でも、かつて

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【葬送のフリーレン#15】舞踏会のシュタルク

【葬送のフリーレン#15】舞踏会のシュタルク

北側諸国の三大騎士オルデン卿は、魔族との戦いで息子を失った。最後に交わした言葉は心にもない言葉だった。けんか別れしたままでの喪失感はいかほどだろう。息子の遺言をかなえるため、偶然出会ったシュタルクに舞踏会での代役を依頼する。

息子の死を悼みたいのは親として当然だろう。しかし、それよりも体制を立て直し地域の安定を図ることの方が大切だ。それが長男のヴィルトの意志であり遺言だと信じているのだろう。

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【葬送のフリーレン】Anytime Anywhere〜Can you hear me?

【葬送のフリーレン】Anytime Anywhere〜Can you hear me?

私が「葬送のフリーレン」でいつも気になるのは、エルフのフリーレンが勇者ヒンメルを好きだという感情を持っているかどうかだ。

今回はアニメ本編ではなく、主題歌から探ってみたい。
Anytime Anywhere は、miletが歌う葬送のフリーレンのエンディングテーマだ。この曲は3段構成になっている。

1段目 後悔ヒンメルが亡くなり、喪失感が重くのしかかる様子が描かれる。Can you hear

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【葬送のフリーレン】「鏡蓮華」久遠の愛情

【葬送のフリーレン】「鏡蓮華」久遠の愛情

運命の指輪は、実態がないのかもしれない。
フリーレンが勇者ヒンメルからもらった鏡蓮華をあしらった指輪。ヒンメルから贈られた物の一つだが、ものに執着しないフリーレンにとっては存在すら忘れていたプレゼントなのかもしれない。

しかし、ヒンメルがひざまずいて渡してくれたことで、なにか特別な感情が込められていると感じたのだろう。「人との距離感って何?」というような、人間の感情の機敏に疎いエルフだ。はっきり

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【葬送のフリーレン】フェルンはなぜ「ちっさ」と言ったのか?
巷では、師匠のハイターと比べたからということになっているが、年頃のフェルンがそんなことを口にするだろうか。
苦しい解釈だが、これから同行するシュタルクを試すために、言葉でジャブを入れたのではないかと考えるこの頃。

【葬送のフリーレン】同族嫌悪

【葬送のフリーレン】同族嫌悪

フリーレンは、旅先で出会った僧侶ザインを「同族嫌悪」と言った。
もちろん、ザインはエルフではない人間だから種族の話ではない。才能ある僧侶が冒険を迷っている姿を、過去の自分に重ね合わせたのだろう。ザインは親友と冒険に旅立たなかったことを後悔していた。兄は僧侶ハイターから受けた聖都行きの誘いを断り、幼い自分のために村に残ったのを知っていたから。

迷っている者の背中を押すのは、誰でもよいわけではない。

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【葬送のフリーレン】勇者の剣とハンバーグ

【葬送のフリーレン】勇者の剣とハンバーグ

ハンバーグはいつもヒーローだ。子どもなら真っ先に飛びつくし、大人でもときどき無性に食べたくなる。名店の肉汁したたるハンバーグもいいが、親しい人が作ってくれる愛情エッセンスたっぷりのものも格別だ。

勇者は剣を選ばず。何か成し遂げた者が勇者だ。そして、勇者は無数にいる。魔王を倒したヒンメルも勇者だし、戦士の里のシュトルツ(シュタルクの兄)もしかり。

勇者は選ばれし者ではなく、自ら望んで成る者なのか

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【葬送のフリーレン】エルフも褒めてもらいたい

【葬送のフリーレン】エルフも褒めてもらいたい

褒めてもらいたい、は甘えではない。
限りある生涯を生きている証は、長く生きたかではなく、覚えていてもらえるような人生だったかどうかだ。

自分が死んだ後、だれも思い出してくれないのは寂しい。数千年生きるエルフでさえそう思うようだ。アニメ版「葬送のフリーレン」第11話で遭遇するエルフの武道僧(モンク)・クラフトもそう。そのために女神様を信じているといってもいい。そういえば、同じ僧侶のハイターも天国へ

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「ほどほど」葬送のフリーレンは魔法が嫌いになったか

「ほどほど」葬送のフリーレンは魔法が嫌いになったか

カナリヤは歌を忘れない。魔法使いだって同じ。葬送のフリーレンで気になっている台詞がある。

師匠フランメの問いにフリーレンが答える。魔法が嫌いになったわけではない。魔法は彼女そのものだ。ほどほどじゃないだろう。大好きなはずだ。
それとも、師匠(せんせい)から、攻撃魔法ばかりを詰め込まれたから?

たった50年で変わるはずがない、と言っているように思える。
では、なぜはっきりと好きだと答えなかったの

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