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2022年のベスト−本、映画、テレビ番組

2023年1月3日

とあるサイトから主に本の感想を移したのをきっかけに、2020年から読んできた本を見返すことができました。それにしても2022年はあんまり読んでないな〜。実は読みかけの本がゴロゴロあって、あとちょっと、というところで、放り投げているものも結構あって。。。性格が出るなぁ。

少ない中からですが、ここ数年でイチオシ、と思い、ことあるごとに人に薦めているのが、How to Hide an Empire。知り合いの編集者さんによると、とある出版社が版権をとって翻訳する、とか。楽しみですね。

次点は、Jay Kaspian KangのThe Loneliest Americans。色々言われるアイデンティティ・ポリティックスですが、その影響はまだまだ続きそうです。今まで言われなき、多大な被害を被ってきた人たちの声が浸透してきたのは、良いことですが、必ずしもその方向がマイノリティにとって有益なのか疑わしいケースもあります。(最近だとこういうケース。)そんな中、自省を伴い、アジア系アメリカ人が他のアメリカのマイノリティと連帯できないことを鋭く分析するこの本は、おすすめです。実は、中国系アメリカ人の学生に薦めたところ、冬休みに読んで、とても感銘を受けた様子。よかった、よかった。

2022年の私の読書量があまりに少ないので、映画とテレビ番組を。。。と、言いたいところですが、劇場に行けなくて映画はほとんど見れていません。でも、おすすめがあります!

Let the Little Light Shineです。これは現在アメリカ駐日大使として日本にいるラーム・エマニュエルがシカゴ市長だった時、黒人やヒスパニック系の多い小・中学校を潰し、富裕層のための高校を作ろうとし、潰されそうになった学校の教員、生徒、親御さんが頑張って反対して存続が決まるまでを追ったドキュメンタリーです。実は友人がその運動に関わってこの映画にも取り上げられています。それにしても、存続を訴えるために生徒が市役所に行って演説をするなんて感動です!日本でも国策に反することを全て「政治的」として退けるのではなく「政治的でないものはない」という教育をしなければ、いきなり18歳で選挙と言われても若い人は戸惑うだけではないかなぁ。日本での公開が待たれます。(HBOで視聴できるかな?)

テレビ番組で今年のイチオシは、Reservation Dogsです!オクラホマのネイティブアメリカンの居留地(Reservation)に住む10代の主人公を中心としたお話です。

タイトルが示すようにReservoir Dogsへのオマージュでもあり、第一回のエピソードは、まさしく意識していますが、その後は笑いあり、涙あり。わたしたちの生活が、生きている者との交流だけではないこと、そしてそれによって豊かな人生になることを面白おかしく伝えてくれます。その一方で、ネイティブアメリカンとして差別されている重苦しい現実もきっちり描き切っています。中でも、ウィリー・ジャック役の役者さんが素晴らしい!

次点はBetter Call Saulでしょうか。Breaking Badを超える話になるわけない、なんて思ってましたが、同じくらい良かった!しかもBetter Call Saulは、Breaking Badを見ている視聴者には誰が死んで誰が死なないかわかっている、という制約もありました。それでも、あれだけの話を作り上げ伏線も回収した製作陣にブラボーです。

今年はもうちょっと色々読めますように!


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