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最近知った世界の場所

上京した日、友人が家に泊めてくれて
朝は珈琲を淹れてくれました。

一年前に現在勤めている会社に入った時は「ああ、東京の会社というのはこんなにも素晴らしいのか」「パワフルで先鋭的なことが至る所で勃発できる大都会はなんてエキサイティングなのだろう」と、目を輝かせて感動したものだった。

当方地方から突然上京することとなり、やりたいこともやれることも、お金も学も体力もない24歳だった。
人生初の所謂「企業勤め」を始めた。
これまで接客が主な職種であり、社会人生活7年目にして一度も名刺交換や応接室へのご案内をしたことがなかった。
その上未経験の「エンジニア」という職種。サポートエンジニアという名前を知るのはもっともっと後だった。

入社した後は新しい事を学ぶ度、脳が喜ぶ感覚ばかりだった。
ネットワークってなに?電話回線って?サーバーとは?データベース?
知らなかった事がインポートされ、知っていた事は知ったつもりの知識だったことに気付きアップデートされる毎日に、飽きる事はない。

そんな中、頭打ちを食らった。
表面をさらっと一通り学びながらの5か月程が経った頃、ふと「これで私は何が出来る様になったのだろうか」という焦燥感。

冷静に俯瞰して考えると

・この会社内でのルールに基づいたシステムは触れるが、かなり特殊な設計
・改善すべき部分が膨大だが、改善できる技術も口出し出来る知識もない
・そもそも0から何か作れる技術があるわけじゃない
・この業界に魅力を感じたけれどこの業界で活躍出来る力はない

詰んでいる。

焦ってはいけないが、このままずるずると1行のコードも書く技術を持たずにいる時間が続くのは耐えられない。
とはいえ、既に存在するDBやシステムに対応するのに精いっぱいの毎日。
クライアントからバグ報告を受け、修正依頼を出した箇所は直ったと言われながらデバックすれば別のバグが発生し。

そんな中で「これができたらいいな」とぼんやり考えていたものを、VBAで社内用に組む事になった。
初めて自分で"動くシステム"を作る事が出来て、痛く感動した覚えがある。
完成後、「なんでも作れるんですね」と浅い感想を述べた私に、上司が言った言葉はとても印象的だった。

「そうだよ。作ろうと思えば、作ろうと行動すれば、作ろうと考えれば、なんでも作れるんだよ。」

完成した(vol.1と名付けた)ものは、見た目も中身も粗末で今も度々修正をしてはもう少しどうにかならないかと考える。

いずれきちんとサービスとして組み直してみたい、

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