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【選挙ウォッチャー】 東京都議選2021・世田谷区選挙区レポート。

6月25日告示、7月4日投開票の東京都議選。世田谷区は「定数8」となっており、最も多くの人にチャンスがある選挙区となっています。その代わり、この選挙区には18人の候補者が立候補していて、かなりの大激戦となっていました。世田谷区の取材は、9日間あるうちの終盤に差し掛かる頃に怒涛のように取材をしているのですが、偶然にも、今、話題になっている人たちはしっかり押さえることができましたので、取材には満足しています。

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福島 理恵子 50 現 都民ファーストの会
木村 基成  51 現 都民ファーストの会(党幹事長代理)<ポ>
里吉 ゆみ  54 現 共産党(都会環建副委長)
三宅 茂樹  71 現 自民党(元都会党幹事長)<ポ>
山口 拓   48 現 立憲民主党(都会党政調会長)
小松 大祐  43 現 自民党(元都会総務委長)<ポ>
大場 康宣  73 現 無所属(都会文教委員)<ポ>
高久 則男  58 新 公明党(元区会副議長)
土屋 美和  43 新 自民党(元衆院議員秘書)
風沢 純子  51 新 れいわ新選組(看護師)
風間 穣   48 新 立憲民主党(社民推薦)
岡林 裕佳  51 新 日本維新の会(元医療会社社員)
関口 江利子 47 新 生活者ネット(元生協理事)
関口 太一  45 元 国民民主党(参院議員秘書)
サルサ 岩渕 43 新 平和の党(脱原発ボクサー)
岸 泰正   56 新 無所属(会社員)
森 里香   47 新 日本公益党(会社役員)
油井 史正  77 新 無所属(会社社長)

まさかこんなことになってしまうとは思いもしませんでしたが、このレポートの一番のウリは、経歴詐称疑惑が浮上している土屋美和さんをしっかり取材できることだと思います。同じ記事で不倫疑惑が報じられた小松大祐さんのことも取材できており、僕の強運ぶりが証明されています。これから経歴詐称疑惑がどこまで突っ込まれるのか分かりませんが、世田谷区は唯一、自民党の作戦が大成功した選挙区であり、区長がリベラルなのに、なかなか興味深い結果に終わっています。なお、東京都議選の全選挙区(40選挙区を取材)のレポートを1本あたり199円で読める「都議選マガジン」もご用意しております。お得にすべてのレポートをお楽しみいただけます。


■ サルサ岩渕候補の主張

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サルサ岩渕さんは、福島第一原発事故の直後に「脱原発」と書かれたボクサーパンツを穿いて試合に出たことで「脱原発ボクサー」として知られることになったということを誇りに生きている男です。べつにチャンピオンになったわけではないので、ほとんどの人は知らないし、山本期日前さんの番組に出演していた時には会話が成立しないなど、だいぶパンチドランカーの疑いがあり、「平和の党」という超マイナーな政党から立候補していることも含めて、かなり不思議な男です。

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我こそが「保守本流」だと主張し、格差を無くすべきだという主張を一丁目一番地に置く。その政治思想は素晴らしいと言えるものの、やっぱり「低い給料を上げる」という思想ではなく「高い給料を下げる」という発想をしてしまうので、この手のタイプの人が政治家になってしまうと、一生懸命頑張っている人がますます報われない社会になってしまいます。政治家になる人間は、まず低い所得を上げるためにはどうしたらいいのかを考えなければならず、都議の報酬や政務活動費の削減を言う前に、まずはどれだけ都民の生活に補償をつけられるのかを訴えるべきでしょう。


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