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求められる、情報化と言語化のチカラ

会社が、本社移転を機に、スマートワークなるものを推進し始めました。

スマートワーク
働く場所・時間に縛られずICTを活用して柔軟に勤務する働き方

http://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/human-capital/articles/hcm/hc-initiative73.html

Wikipediaにページがないくらい、まだ定義のふわっとした言葉のようです。「職場にいなくてもOK」なテレワークとほぼ同義で語られることもありますが、うちの会社の場合は、「フリーアドレスを導入します!」レベル。フレックス制や裁量労働制が敷かれてても、全員朝9時出社が暗黙の大前提な弊社では、在宅勤務など、ルール面も環境面も夢のまた夢です。

フリーアドレスの職場では、社員に割り当てられるのは、個々の机ではなく、小さな(サイズ知らんけど)ロッカー。好きな場所に座って仕事しなはれ、と。それを受けて、「紙を捨てよう!」「会議もPC持ち込みで、紙資料やめよう!」運動がいま盛んです。

紙資料をやめるのは、実に良いことだと思います。エコロジー的にもエコノミー的にも。ただ、今までExcelで縦横にながーーーいシロモノを作って、それをA3用紙に無理くり縮小印刷して、会議の場で「字、ちっちゃ!」とかつっこまれてた人が、同じノリのシロモノの電子ファイルを「会議資料です」と送りつけてくるのは、「ちゃうやろ!!!」と声を大にして訴えたい。

脳みそは、全容を見通してはじめて、細部を把握・納得します。縦横に延々「細部」が続くシロモノを見せられて「どう?」と聞かれても、「わかるかいや!」です。PC画面は横長だから、せめて横幅は画面に収める、横方向のスクロールバーは悪!くらいの気概で臨みたいし、まわりにも臨んでいただきたく候。

今までは、粒々の素材を羅列して「解釈は汲みとって(またはご自身で紡いで)ください」でもなんとかなっていたものも、これからは、そうじゃなくなるんですね。限られたスペースに載せる情報を精製しないといけないし、そのためには、情報を足したり引いたり、掛け合わせり分けたりするチカラが要る。素材を「情報化」する言葉の運用能力も、そう。フツーの人が「あの人、エライなぁ」と指を口にくわえて眺めていたスキルが、フツーの人にも求められる時代が、もうここに迫っています。

おそろしや、あなおそろしや。

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