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闇しづか生まれし沢を出ぬ螢

我が家から車で15分ほどの公園に、この時期、蛍がたくさん見られることを知った。知ったのは、3年前。コロナによる在宅勤務が増えて、行動も制限されたので、近くで、なにか楽しみはないかと思ったところ、蛍の存在をSNSで知った。それ以来毎年、何回か見に行って、一番良い時期を探って来た。
公園の中には沢があって、水音も涼しい。今夜は気温も高く、蛍日和かと思ったが、実は3日前の方が盛んに飛んでいた。きっと、ここの公園の蛍のピークは6月10日頃のよう。備忘録として、書いてみた。
今夜は梅雨の晴れ間とも言える良い天気で、金星が綺麗に見えていた。光の硬さは似ているようにも感じた。
近頃の環境とか、社会の情勢は、これまでのことが当たり前のようになるとは決して限らないと思うから、また蛍をみることも奇跡と思い、暮らしたいと思った。可能性を作るのも人間なのだが。ちょっと大袈裟かもしれないけれど、螢の点滅を見ていると、あまりに儚くそんな気持ちになった。
もうすぐ螢も消えて、公園の夜は真っ暗になると思う。

死に螢腹にひかりをまだ抱きて

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